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二年目のベルフラワー  作者: 木苺
第3章 10月:実りの秋と冬への備え
67/206

第67話 2年目の岩塩採掘

(塩と海岸1/9)

昨年とってきた岩塩が 残り少なくなってきた。


この秋は味噌づくりや 塩を使った乳酸漬けの話も出ているので、早めに岩塩取りに行ってはどうかという提案がジョンとレオンから出た。


「その申し出はすごくありがたいけど、私、一緒に行く時間が・・」リン


「僕達だけではだめ?」ジョン


「万が一を考えると心配で・・(;'∀')」


「俺も一緒に行ったらその分早く終わらないか?

 それとも 邪魔になるだけかな?」ライト


「・・・」


「ぼくが しっかりとついているから、とりあえず 1泊2日の予定でどうかな?」

ドラちゃんの一言で、岩塩採掘3人組派遣は決定した。


「今回は 往復移動中の保護は僕が行うから、

 ジョンとレオンの魔力は、岩塩採掘の時に集中的に使ってね。

 くれぐれも 魔力切れで倒れないように」ドラちゃんが 二人に注意をした。



・・

たっぷりと昼寝をした3人組は、夕暮れ前に ドラにまたがり出発した。

今回は 砂漠の暑さ対策で 夜間に採掘作業をして 翌朝の早朝に戻ってくる予定だ。

 (ベルフラワーに隣接する砂漠地帯は 10月でもまた日中は暑いのです)


1時間ほどで現地に到着した。

「3人とも そのまま僕の背中に乗っていて。

 今から砂を吹き飛ばすから タオルで鼻と口をしっかり押えて目をつぶっていて」


3人は 出発前にリンから渡された厚手のバスタオルをたたんでしっかりと両手で顔に押しつけた。


ドラが砂を吹き飛ばしている間は まちがってものぞき見したりしないようにと

出発前にリンから厳重注意を受けていた。

 砂を吸いこんだり目に入ると 命にかかわると散々言われていたので

 しっかりと顔を覆って 目も口もしっかりとふさいで息も止めた。


ドラがいいよというので 顔をだすと・・

 夕日の下で、目の前の砂が吹き飛ばされ 岩塩層がむき出しになっているのが見えた。


「この場所は 砂漠を何度も偵察して 最近、見つけたんだ。

 ここなら つるはしで岩塩を砕きながら 魔法で収納できるだろう。」 ドラ


「僕は 魔法併用で岩塩をくだくよ」レオン


「僕は 最初に穴を2つあけるから 一つはライトさんがつるはしで彫り拡げて。

 もう一つの穴は 僕が掘り拡げるから」ジョン


「わかった よろしく頼む」ライト


ジョンとレオンは 着陸地点から反対方向にそれぞれ歩いて行き

 「爆細点穴」 穴を一つづつ開けた。

  

   二人のあけた穴から放射状にひび割れが生じた。

   2つの穴から生じたひび割れの一端はライトが立っているあたりで重なった。


   二人はとりあえず自分の周りで砕けた岩塩を収納した。


レオンはそのまま 穴の周りを掘り崩し始めた。


ジョンは ドラに運ばれ 2つの穴とこれからあける穴が正三角形を描く位置にもう一つの穴をあけた。


ライトは ジョンが最初に開けた穴めがけて つるはしをふるいながら移動を始めた。


3つの穴の中心点あたりで ドラは 3人の作業を見守ることにした。

ドラは 頭の上に リンが用意したランプを載せて 3人を照らした。


3人は時々休憩を挟んで 一晩中岩塩を砕いたり 砕けた岩塩を収納したりした。


やはり つるはしをふるった面積はライトが一番広かった。


レオンは

「亀裂を入れる時に、力をもう少し少なめにすればよかった。

 せっかく 亀裂を入れたのに 掘りきれない」とぼやいた。


しかし レオンが つるはしをふるいきれなかったか所は ライトがしっかりと砕いた。


一方ジョンは 穴を2つ開ける為に それぞれの穴開けの時の力をセーブしていたので 自分が担当する穴の亀裂分は全部 削りとることができた。


翌朝の日の出ごろには 昨年採取した岩塩の3倍分は 収納することができた。


亀裂周辺の岩塩をきれいに集め終わった3人は 再びドラちゃんの背に載せてもらってベルフラワーに戻った。


リンは出張でいなかったが、代わりにフェンが一行を出迎えた。



ジョンとレオンとドラには 魔成分たっぷりのスープがふるまわれた。


ライトには普通の牛骨スープ(野菜たっぷり)が提供された。


ドラも含めた4人は 食事後仮眠をとった。


「あんまり寝ると 今夜 眠れなくなると困るから」と言って昼食には起きてきた3人であった。


一方ドラちゃんは ねぐらでさらにたっぷりの食事をとったあと、翌朝までぐっすりと眠った。

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