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この先に日常は待っているのか  作者: 柊彩華
第2章 目
21/25

4月13日 3


そして放課後。


「ねえ、今更なんだけど芽生ちゃんって本当に自殺だったのかな。」


いつも通り体育館ギャラリー奥の台で卓球をしていると、急に彩が話し始める。


「どうしたんだよ、おだぎ。朝のこと?」


「そう…。だって、こんなに不快になるような悪戯する必要あるのかなって。」


「まあ、確かに。今までふざけて何かやる人はいたけど、こんなことはなかったしね。」


たまたま隣に座っていた優哉が話を聞いてくれる。


「私は一緒にいたわけじゃないけど、私なんかにも挨拶してくれたり話しかけてくれたり、凄い良い人なんだなって思ってたからさ。だからこそ、他殺には見えないけどね。」


「俺から見ても、おだぎと同じ感じだったな。フランクに話してる印象はあったかも。」


「どうしたの、急に明神さんの話なんかして!」


彩と優哉で話していると、中達も話を聞いていたようで話題に入ってきた。


「今日ので治ればいいけど、これ以上芽生ちゃんの名前使われてまで悪戯されるのはなんだか嫌な気持ちになるじゃん。」


「授業が潰れるのは良いけど、学年集会で怒られる方が嫌だしね。」


彩の正直な気持ちに恒星も頷く。




「…あのさ、ここだけの話なんだけど、明神さんって一部の女子から嫌われてたんだよ。」


「え?」


急な中の言葉に5人は驚く。


「卓部は知らないと思うけど、女子マネージャーとか女バレの間では有名らしいよ。」


「なんで?明神さんって好かれてたんじゃないの?」


皆の気持ちを代弁して中に海が聞いた。




「実は1年の時、女バレの飯橋さんが男バスの石澤君のこと好きだったらしいんだよ。卓部の部室の隣は女子マネージャーでその隣が女バレでしょ?だから、女バレの子達は女マネの部室に時々出入りして、恋バナしてたんだってさ。」


「だから、俺たちが部室にいるとたまに女子達の声が隣から聞こえてくるのか。」


女子達のキャッキャうるさい声に恒星はいつもうんざりしていた。ちなみに、女子マネージャーの部室には男子バスケ部とサッカー部の女子マネージャーが兼用で使用しているそうだ。

女バレの飯橋 恵〈いいはし めぐみ〉は学年の女子の中でもカースト上位にいるような人で、彩は現在同じクラスだが全く話したこともない。


「そうそう。それで飯橋さんは女バレと女マネには相談してたんだって。飯橋さんと石澤君は付き合う寸前くらいまでになったらしいんだけど、実際石澤君は入学してからずっと明神さんのことが好きだったらしくて、結局石澤君は明神さんに告白したってわけ。」


「聞いてるだけでドロドロしてて頭痛くなるよ。」


話の最後を聞かなくても想像できる内容と、自分とはかけ離れた出来事に彩は混乱する。


「本当それ。でさ、明神さんは飯橋さんが石澤君のこと好きだってことは知ってたはずじゃん?でも、明神さんはオッケーして、2人は付き合い始めたんだよ。だから、この話を知ってた飯橋さんを中心に、あの辺の女子達が明神さんのことを嫌ってたんだって。」


「マジか。知らなかったそんな話。」


「中も女バレの子に聞いたんだよ。あっ、これ内緒ね。おだぎは絶対知らなそうな話だよ。」


女子は春菜達くらいとしか普段一緒にいないため、あまりそう言った情報が入らない彩にとってはまるで夢のような話だった。

中は仲が良い女子が多いため、彩よりも特に女バレ辺りの情報は多いかもしれない。


「あ。」


ただ、彩は春菜に言われたことを1つ思い出した。


「そういえば去年、芽生ちゃんには気をつけた方がいいよってダニーに言われたことあったわ。」


「多分それ関連だと思う。女子の中ではうっすら広まってんじゃないかな。」


「そっか。芽生ちゃんも色々悩んだんだろうな。」


「ってことは、この話でいくと、その一部の女子達が明神さんを苦しめてたってことになるよね?」


中の話を聞いた優哉が言う。


「そこなんだよね。だから女子達はこの話が広く出回らないようにあの時ヒヤヒヤしてたらしいよ。多少仲も悪くなっちゃったみたいだし。」


確かにその話が出回ったら、芽生の自殺の原因がその女子達のせいだったんじゃないかと疑われる可能性が出てきてもおかしくはない。


「でも去年、同じ部室だったから女マネの人たちも警察に話を聞かれたらしいけど、そういった類の話は出てこなかったらしいから関係ないんじゃないかな。」


「情報量が凄すぎて話入ってこないわ。」


どちらかというと中の交友関係の広さに驚かされた部活だった。



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