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この先に日常は待っているのか  作者: 柊彩華
第2章 目
19/25

5月13日


黒板の落書き事件から、月が変わり5月になっていた。結局、名乗り出なかった誰かの悪戯という話で終了し、何事もなく日々が過ぎていく。




そのはずなのに。




「1ヶ月ぶりくらいにあの光景見たな。」


いつも通りに登校した彩や大和達。先月の黒板の落書き事件のように、また2年3組の廊下に人が集まっていた。


「…今度は何?」


流石に驚いた哲樹の呟きに、怖がる彩。

案の定、大和達を見つけた女子達が群がるが、5人はスルーをして教室に入った。




『明神 芽生を殺したのは誰だ』




「おい、またかよ…。」


大和はため息混じりに呟く。しかも今度は名指しで芽生の名前が書かれているのだから、悪戯にしてはたちが悪い。


「芽生ちゃんって、確か自殺って言われてたよね…?」


「あの事件の翌日に先生はそう言ってたよ…。」


黒板の文字に訳が分からなくなる颯泰と彩。


「彩、おはよう…。ヤバイよねあれ…。」


「…皆、おはよう。また朝からあの状態?」


「今日来た時には男子が2人くらい来てたんだけど、もう黒板に書かれてて騒いでたよ。」


先に来ていた春菜達が状況を説明してくれた。


「明神さんの名前が書かれてるんじゃ、朝倉の怒鳴りだけじゃ済まないかもしんねーな。」


陽翔の言葉に、彩や颯泰、春菜達はかなり落ち込む。



「うわっ、またかよ!」

「おいおい、誰なんだよ、あんなの書いたやつ!」


部活の朝練が終わった男子達まで教室に来て、騒ぎはより大きくなっていく。



「ねえ!皆聞いて!私、先生に言ってくるよ。1時間目は朝倉先生だし、言わずに怒られるより、先に伝えた方が良いと思うんだよね。」


突如大きな声を出して話し始めたのは、生徒会長の紗菜だった。


「確かに。」

「どうせ怒られるなら早めに言った方がまだ傷は浅いかもしれない。」


「最後に聞くけど、これ書いた人は誰なの?いるなら早く消して欲しい!」


紗菜は廊下にいる人も含めてクラス中に聞くが、誰も名乗り出ない。


「なら、言ってくるよ。」


「ありがとう、紗菜ちゃん!」

「頼んだ、皆木!!」


紗菜が教室を出て職員室へ向かった。



「おい!皆木が先生連れてくる前に、俺らは荷物片付けて静かに座ってようぜ!!廊下の奴らは早く自分のクラスに戻ってくれ!」


クラスの中心人物である青葉 凌駕〈あおば りょうが〉が、少しでも先生の怒りを鎮めるために呼びかけた。


「そうだよね!分かった!」

「廊下側のドアと窓を閉めよう!」

「アオの言う通りだ!早くしろ!」


クラス全員が協力してなんとか席に着席することができた。後は先生を待つだけだ。

彩は右隣の麻里香と目を合わせて顔を歪ませ合った。



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