新生
...とあるところで一つの自我が目覚めた...
......ここは......どこだ......俺は......俺?......僕?......私?......ナんでもいい......俺は誰?......地球?......なんだ?......人間......動物......異世界......カレーライス?......電柱?......転生......?俺は......なんダ?光?......あそこには何が?......確かめたイ......あそこに行きタイ......アそこにイケ......コレはナニ?......アレガホシイ......ホシイ......ホシイホシイホシイホシイホシイホシイホシイホシイ......
ソレは意識の奥底からあふれる衝動に身を任せてその示す方向に移動していった。
ナニカガジャマスル......ツキヤブレ......シンニュウシロ......
進行方向に障害を見つけたソレは本能の命ずるままに頭から粘液を出してそれを溶かし、中に入った。
ジブンヲヒロゲロ......カクチョウセヨ......ショウアクセヨ......ニクタイヲテニイレロ............
ソレは自分が広がっていくのを感じた。広がっていくにつれて思考がクリアになり、本能の声が消えていく。そしてソレの存在を確定する知識がどこからか流れ込んでくる。
......俺は......ああ、電柱が倒れてきて......死んだ。じゃあこの状況は何だ? 俺は......なんて言ったっけ? 名前が......思い出せない......
徐々に自分を思い出していく元人間のソレ。だがどういうわけか自分の名前が思いつかない。それどころか人名が一つも思いつかない。
では......今の俺は何者だ?
もちろん返答は帰ってこない。
というか何も見えない。
感じるのは力を入れて自由に動かせるたくさんの何かのみ。
試しに瞼を開けることを意識しながら一本に力を入れてみる。
......ぼんやりと光を知覚で来た。
......もっと見たい。
そう思った俺はさらに何かを追加した。なんでそうしたのかはわからない。。なんとなくそうした方がいいと思っただけだ。そしてそれはあってた。ぼんやりとした光に色の違いを感じるようになったのだ。
......もっと、もっとだ。
さらに追加する。
するとぼんやり周りが見えるようになった。
......あと少し......
さらに追加したらとうとう周りがはっきり見えるようになった。
木々がそびえたってるのが見える。どうやら俺は森の中に倒れているようだ。
......だが、体どころか視界すら動かない。なので眼球を動かす筋肉を意識して何かを大量に伸ばす。
すると目が動くようになった。
動くようになった視界で周りを見渡すと視界の端にギリギリ俺のまとっているらしい服が見える。
......この何かは自由に動かし、伸ばせる神経のようなものなのだろう。
そう仮定した俺は顔全体、背中、胸、腕、腹、股、脚といった順に次々と何かを伸ばしていった。
すると次々と感覚が戻っていき、最終的に全身を動かせるようになった。
「おお......。」
少し高めだがこ声も出せるようになった俺は初めて自分の体を確認した。
「......なんだこれぇぇぇぇぇぇ!!??」
最悪の事実をつきつけられた俺は思わず声を上げた。
メインで書いている小説の合間に書いているので不定期投稿です。
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