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冒険とスローライフのあふれたありきたりな異世界転生はいかがですか?  作者: 春菊さん
第3章 のんびり気ままな生活と勇者編
21/51

21 それぞれの特技

不定期更新です

本日五話目!

いつもの分量の2倍くらいになりました。どちらの方がいいか、宜しければ意見をおきかせ下さい。


1000PV突破しました!いつも読んでくださる方々に感謝です!

 思いの外鍛冶が上手くいった。この調子でどんどんやっていこう。


「今度はボーキサイトに挑戦してみるか。これを防具に使えれば軽くて丈夫で良質な物が出来るはずだ」


 ボーキサイトをアルミニウムにする。今ならさっきの経験のお陰で成功できるはずだ。一応製錬方法は知っている。なら、試してみるしかない。


 結果から言えば、成功した。しかし、難しいのはこれからだ。


 ただのアルミニウムでは色々な問題がある。耐久性や耐食性などだ。なので、合金にする。亜鉛やマグネシウムなどを混ぜて、超々ジュラルミンにしてみようと思う。強度などの面で言ったら凄く優秀だ。しかし、時間経過により、強度が低下するらしいので、劣化や腐食が気になる。そこは魔術付与で何とかしよう。一番の問題は加工の難易度だ。めちゃくちゃ難しい。


「よっしゃ!加工成功だ!」


 時間はどれくらい経ったのだろうか。熱中しすぎて色々よくわかんなくなってきた。


「楓〜!ご飯食べよ〜!」


「楓、紗夜さんがご飯作ってくれたよ!」


「あいわかった、今行く〜」


 もうそんな時間か、と思いながら歩いてく。


「「「いただきます!」」」


 席についてご飯を食べ始める。


「美味っ!!」


 紗夜の料理がさらに上手くなっていた。


「良かった〜、頑張った甲斐があったよ!」


「頑張ったって?」


「ずっと研究してたのよ。どうやったらご飯が美味しくなるのかって」


「俺と、同じだな」


「え?」


「俺も色々やってたんだよ。俺の部屋で研究してたんだ。武器、防具を作るために」


「なるほどね、楽しみにしてるよ♪」


「分かった」


 余談だが、今の料理ランクはSらしい。


 ご飯を食べ終わり、早速部屋に戻る。


 超々ジュラルミンが完成したので、加工していく。関節の部分には動き易いように鎖帷子を応用する。もちろん超々ジュラルミン製で、と言いたいところだが、流石に無理なので諦めた。


 デザインは軽装備ベースでいいな。超々ジュラルミンは軽いので、加工さえ出来れば、耐久性なども問題なく、羽根のように軽いので、戦略の幅が広がる。取り敢えず3人分作ろう。


 よしよし、楽しくなってきた。異世界の有り難さをこういう時に感じる。自分の手で作りたいものを作れる。やりたいことをやれる。そして、上手くできた時の達成感。今では信頼できる仲間も増えた。なんて気持ちのいい異世界生活なんだろう。


 さて、最後の仕上げに取り掛かろう。それはすなわち装飾と、魔術付与だ。取り敢えず、劣化・腐食耐性、自動修繕、破壊不可を付けられればいいのだが………流石に厳しいか。ということで、劣化・腐食耐性を付けた。他の付与はもう少し付与魔術が上手くなってからにしよう。さて、装飾だが………どうしようか。


 考えること数十分、結局俺のを艶消しブラックに、紗夜のをライトグリーンに、直輝のをディープブルーに色を付けることにした。


「完成だっ!」


 毎度お馴染みの鑑定をする。


《超々ジュラルミン製ライトアーマー》(S)

・ハイクオリティの耐久性と軽さを実現させた最高級のライトアーマー。


「Sランクキター!」


 超々ジュラルミンというレベルの高い素材を使い、使用しやすいようにしたことが上手くいった。


 早速渡しに行こう。


「紗夜〜!直輝〜!渡したい物があるんだけど〜!!」


「どうしたの楓?」


「鍛治で作ったやつで、上手くいったから付けてみてくれ」


 ライトアーマーを渡す。


「本当だ!今の装備より少し軽いよ。楓、ありがとうね」


「いやいや、さっきの料理美味しかったから、そのお返しみたいなものだよ」


「大切にするね」


 紗夜は喜んでくれたので良かった。次は直輝だ。


「直輝〜!いるか〜?」


「どうしたの?楓」


「これ作ったからあげる」


「おおー、凄いねこれ。めっちゃ軽いし頑丈だよ!ってこれ作ったの?」


「ああ、一日中これ作ってた」


「すげぇな!」


「大切にしろよ?」


「もちろん!」


 直輝も凄く喜んでくれたので良かった。さて、今日はもう寝るか。流石に少し疲れたしな。


 それにしても紗夜の料理の上達ぶりには感心しかない。


「今じゃ、プロ顔負けだもんな〜」


 紗夜の料理が美味しすぎて他のところでなかなか食べられない。料理の魔力って凄いな。


―――その頃の紗夜は………


「料理を頑張って研究して良かった〜!」


 楓から自作の防具をもらえてホクホク顔になる。


「楓も自分の長所を伸ばそうと頑張ってるんだから、私も頑張らなくちゃね!」


 凄くテンションの上がった紗夜がはしゃいでいたのだった………


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


 よく睡眠を取り、気持ちのいい目覚めだ。今日は魔術を徹底的に鍛えよう。まずは知識から。ということで紗夜に聞きに行く。


「紗夜〜、起きてるか?」


「起きてるよ〜、どうしたの?」


 壁越しに会話をする。正直迷惑な話だが、しょうがない。


「いや、魔術のことを教えて欲しくて」


「珍しいね、楓から教えて欲しいって言うのは」


「今、俺って鍛冶にハマってるじゃん?だから、そのために付与魔術を頑張りたくて。そのためには基本となる魔術の腕も高くなきゃいけないらしくてね」


「なるほどね〜、分かったわよ。ちょうど暇だったし。でも、まずはご飯からよ。お腹が空いていては何も出来ないでしょ」


「そうだな」


 そう言って俺と紗夜は直輝と合流し、朝ごはんを食べる。


 今日の朝ごはんは現代日本の定番()()()だ。


「出来たよ〜、食べてみて!」


 早速食べ始める。TKGの定食だった。メインをTKGにし、味噌汁とサバの塩焼きも一緒だ。


 卵を割り、ご飯にかける。


 温かいご飯とかき混ぜる。


「そうだ、これをかけてみて」


 紗夜がオリジナルの調味料を渡してくる。


 それを程よくかけ、口の中に頬張る。


「―――んまぁー!!」


 卵のとろとろ感とご飯の甘み、そして特製調味料のしょっぱく、そして爽やかな風味が口の中を幸せにする。


「最高だ!」


「それは良かった〜どんどん食べてね♪」


 ご飯をすごい勢いで食べ終え、早速魔術修行第一部「魔術講座」に入る。講師の先生は紗夜だ。以前王都に行った際に図書館に行き、魔術に関するあらゆる知識を身につけた。生き字引である。


「早速講座を始めます。講師の紗夜です」


 何故か先生風の格好と口調をしだした紗夜が()()の先生だ。


「まずは初級魔術から。初級魔術とは、あらゆる魔術の原点であり元祖であり基礎となる魔術のこと。つまり、より自分の使いたい魔術を使おうとすればするほど、この初級魔術を蔑ろにすることは許されないのです。そして、あらゆる魔術は使えば使うほど、効率化され、使いやすく、便利になっていきます。という事は、どういうことかお分かりですね?楓くん?」


「え、えっと……魔術を沢山使えってことですか?」


「端的に言えばそうですね。しかし、それではまだ不完全です。魔術の根本にあるものはイメージ力です。魔術を使い、イメージ力を磨くことが大事な事なのです。イメージ力が磨かれれば、理論的にはどんな魔法でも使えます。イメージすることでその事象を発生させる火種を作り、魔力でそのイメージを完成させる。魔量とは、読んで字のごとく魔力の量のことですから、もちろん魔量が多ければ多いほどいいことには違いありません。しかし、大事なのは、魔量の消費を抑えることです。いくら強力な魔術が使えたとしても、効率が悪ければ使うに値しません」


 紗夜の説明が凄くガチだ。とても分かりやすく、頭の中に吸い込まれていくようだった。


「ここからが本題です。補助魔術や付与魔術のように、自分以外を対象とする魔術はどのようにすれば良いのでしょうか。答えは簡単です。その対象に魔術陣を刻み込むイメージをすればいいのです。補助魔術だったら、魔術陣を描き、対象に刻み込むことでその魔術の効果がその対象の魔力によって活性化されます。一方、付与魔術は物を主に対象とする魔術なので、そのものに自らの魔力で魔術陣を描けば付与効果はつきます。そして、そのためには魔術陣の基礎も抑えなければなりません……………」


 長時間に渡った紗夜先生の魔術修行第一部「魔術講座」が終わった。終わってみるとあっという間、という感じだったが、現実時間的に言うと、軽く6時間はぶっ続けで講座を受けていたらしい。


「いやー、面白かった。ありがとな紗夜。また頼むよ」


「こっちこそ、役に立ったんなら嬉しいわ」


 付与魔術の練習を始めよう。実験台はそこら辺に落ちていた木の棒だ。


 まずは耐久性上昇の付与魔術を試す。


 イメージは棒を魔力で覆うような感じだ。魔力で覆い、その魔力を圧縮する。そしてその作業を繰り返す。最後に魔術陣で固定させる。


 付与魔術のイメージが掴めてきた。俺はこれまで付与魔術を使用する時、対象の素材の芯からその特性を植え付けようとしていた。もちろん、その方がいいのだが、あまりにも大変だ。魔術陣で固定させるやり方の方が簡単かつ性能もそこそこなので、付与する側も楽だ。


 棒の強度テストをしよう。昨日作った強化鉄のロングソードを異世界収納から取り出す。そして思い切り振り下ろしてみる。結果から言えば、斬ることが出来なかった。


「付与魔術って凄いんだな………」


 付与魔術はそもそも使う人が少ないらしい。その理由として、その利用価値をこの世界の人々が見いだせていないことと、知識が足りないことが挙げられる。


 本気で付与魔術を極めようと思った瞬間だった………



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次回は勇者側のことを書こうかなと思ってます。

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