13 サニーロダンジョン攻略(1)
不定期更新です。
準備期間であった1週間が終わる。クラスメイトの誰かとの顔合わせだ。
早速ギルドへ向かう。
「楓さんおはようございます。この前の件の勇者の方が来てます。どうぞこちらへ」
そう言ってサラさんは奥の部屋に案内してくれた。
部屋の扉の前に着き、思わず深呼吸する。よし、入るぞ。そう意気込んでドアノブを捻る。中から現れたのは一番頼れる直輝だった。
「久しぶりだね、楓くん」
直輝はそう言って嬉しそうに微笑んだ。
「直輝か、正直ホッとしたよ……他の奴、特に北山や大山だったらどうしようって思ってたよ…」
「僕もそれは不味いと思ってこんな形で先手を打って置いたんだ。」
「確かに。直輝は頭が切れるからそういうとこ助かるよ」
「ところで、ダンジョンは勿論行くんだよな?」
「そりゃね、だってまだレベル1だしね」
鑑定してみた。
「確かにレベル1だな。勇者なだけあってステータス高いな」
「うっそ、ステータス見えるのかよ。鑑定スキル高いんだな?」
「まあ、そういうことになるな。と、余談はここまでにして本題に入ろうか」
「そうだね。単刀直入に言おう。僕を楓と紗夜さんの仲間に入れて欲しい」
うーん、仲間に入れて欲しいか。紗夜はOKだと思うが、まだ本当に信用出来るわけじゃない。
「取り敢えず保留にさせてくれ。完全に信用できると決まった訳じゃないから」
「分かった」
「でも、ダンジョンは一緒に行くぞ。依頼だし、こっちも人手が欲しい。ないがしろにする理由がない」
「良かった〜正直ホッとしたよ。ダンジョンを一緒に行くことまでが計画の一部だったんだよ」
ここで、直輝から計画の全てを聞いた。しかし、ここで疑問に思うこともある。
「どうしてそんなに俺達に協力的なんだ?」
あまりにも協力的すぎる。不自然なくらいに。そして直輝以外にも協力者がいるということも。
「理由らしい理由じゃないけど、僕達は2人を守りたいんだ。クラスの中の悪の部分から」
そう言われると少しむず痒い気分になる。
「じゃあ、よろしくな直輝。他の奴らが来る前にダンジョンに潜るぞ」
「分かったよ楓」
「その前に冒険者登録をしてくれ。その方がこの後色々楽だから」
「じゃあ、ギルドの入口で落ち合おうか」
そう言って直輝は登録しに行った。
―数分後―
「楓、待った?」
「少しだけね」
「じゃあ、ダンジョンに行こうか」
「お前、Fランクだけど、入れるのか?」
「そこは勇者っていう肩書きと、楓と紗夜さんとパーティーを組んでいるっていう事実があるから問題ないはずだよ」
「そっか、じゃあ行くか」
紗夜を迎えに行き、そのままダンジョンへ向かう。
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ダンジョンに到着しギルドカードの確認を済ませる。
軽く説明を受け、ダンジョン内部への道が開かれる。
「よし、入るぞ。油断するなよ?」
「勿論だよ」
「当たり前じゃない」
そう言って俺達はダンジョン第一層に足を踏み入れる。
ダンジョン第一層。そこは限りなく果てしなく広がる草原のエリアだ。出現するモンスターも精々Dランクまでで、正に初心者向けといった感じだ。
第一層の奥へと歩いていくと、モンスターとエンカウントする。鑑定してみるとEランク級モンスターの「星兎」と表示される。
「気をつけるべきは『星屑』という固有スキルだな」
星屑は自身が瀕死になった時に1回だけ星屑を降らせる一種の自爆技だ。巻き込まれると強いダメージを負ってしまうため注意が必要だ。
「止めは注意しろよ?瀕死状態になると星屑を降らせるらしいぞそいつ」
「了解!」
「分かったよ!」
ここは、直輝のお手並み拝見と行きますか。
「ジョブスキル『太刀一閃・壱ノ型―辻―』!」
これは侍のジョブスキルだな。太刀を振る速度が大幅に上昇し、その分鋭く斬ることができる。この斬撃が星兎を深く斬った。
「星屑が発動するぞ!」
「いくよ!『火炎散弾術式』!」
すかさず紗夜がフォローに入る。星屑を全て撃ち落とされる。炎を圧縮し、高火力化したものを複数個同時に発生させ撃つ魔術だ。しかし、まだ練習中だったのか完全には消しきれなかった。
「任せて!」
再び直輝が出る。
「―――ジョブスキル『鉄壁』!!」
半透明の盾が現れ、俺たちを覆う。残りの星屑は防がれる。直輝のガーディアンスキルだ。職業を複数持っていると流石に便利だな。
戦闘が終わった。直輝はどちらかと言うと補助系が強そうだ。サポーターとしてはとても良さそうだ。
「ふぅ、終わったな」
「最後の自爆攻撃が少し厄介だったね」
「ダンジョンって経験者美味いな」
「凄い上昇してるね」
ダンジョンの恩恵をその身に感じながら、さらに奥へと進んでいく…………
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