まだ終わらない
非常に読みにくいかと思いますが、演出です。すいません
数千年続いた伝説と、数千年を生きた古竜。
『我はただの人間でありたかった。人を引き裂ける爪ではなく、人を助けるような道具が作れる指が欲しかった。人を拒むような鱗ではなく、人を感じられるような肌が欲しかった。人を脅かす目ではなく、人を安心させられるような笑顔が欲しかった。人を灰に変えられる炎ではなく……』
『人を楽しませるような歌を歌いたかった、かな?』
『誰だ?』
『誰でもない、誰かだよ』
『我に何の用だ?』
『特例処置』
彼らの伝説は後世に残り、語り継がれる。
『伝説に残り、名もなき名を刻んだ古竜さん』
『つけられる名がなかった』
『自分に名前を付ける前に娘に名前つけてたらしいみたいだね』
しかし、新たに作られる伝説は、いまだ知られることはなく。
『我は、ただの親であればよかったのだ』
『そんな調子じゃあ、君が進む意味を与えた勇者君が呆れるよ?』
『このようなところにいるのだ、進んだところで、前にたどり着くことはできぬ』
知らぬままに、その歩を進める。
『君は言ったよね?考えることが人間だって』
『……言ったな』
『それならさ、あきらめないことも人間じゃない?』
進む足取りは疎らだが、
『これは、君の幸せのための試練だよ』
進む先に光があると、
『神様は言いました』
彼らの道は照らされていると、
『進むことをあきらめなければ』
その道が交差するとき、
『物語は生まれる』
新たな伝説が幕を開ける。
『じゃ、頑張ってね!』
プロローグはここまでとなります、次の投稿は一章を執筆し終わってからになりますので、しばらくかかります。