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枕の下に 希望の上に(5)

レプリカ独居

鬼気迫る時間が

明日も通り抜けるとは

限らない

怠惰に生きる事の出来る

生命体は居ない

守るべき

自らの命は

あなたの意思として

守らなければ

誰も守ってなどくれないのだ

それが現実の底にあって

揺るぎない世界を

作っている




友情も愛情も

絶対的な武器になることは無い

自らにしか

縋る事は出来ず

自らでのみ

歩く事が出来る

一人の人間の一番外側に

それらがある事が

普通になった現代人は

一つ間違える度に

滅びの歌だと騒ぐ

まるで自らが

綺麗な場所に立ち

これからも

綺麗な場所で

歩いて行けるかのように




壊れているのは

機械音のする頭の中で

治さなければならないのは

スムーズでは無い関節部分で

油を注して

今日も歩く

金属の擦れる

甲高い音を聴き

金属の擦れる

感覚を感じながら




錆び付いている時間が

あったなら

磨いてあげれば

綺麗になる

磨く時間がもったいないと

しなかったのだから

あなたの身体は

錆び付いている

それが嫌だと

ある日

気がついたのなら

見える所は

全て磨けば良い

丹念に錆を

落とせば良い




見えない場所や

手が届かない場所は

誰かに磨いて

貰わなければならない

あなたの背中は

錆び付いたままになってしまう

また錆び付いてしまう

原因になるから

残してはいけない

ここで初めて

必要になる

友情や愛情で

繋がった存在




錆び付いて

磨いて

錆を落とし切れず

残って

また錆び付いてを繰り返す

負のスパイラルになる理由は

一人で居るからだ

誰も要らないと思ったからだ

そうやって

動けなくなるまで

続いていく

その可能性はゼロでは無い

ある日突然

今、思えば

そんな理由になって

天井に貼られる

そんな理由になって

壁に貼られる

そんな理由になって

最後の日の掛け布団になる

あなたのその可能性は

ゼロでは無い












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