表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
85/123

ギャー!

「じゃあね!また明日」

「うん、明日ね」


「ただいまー!」

そう言いながら、俺は冷蔵庫を開けた。

「何も入ってないわよ」

「あーあ、腹減った・・」

「蘭、バナナならあるよ」

「おーサンキュー翼!」

「着替えてからにしなさい」

「うんん、食べてから着替える!」

「もう・・」


そして俺が部屋で着替えていると、突然ドアが開いた。

「キャー!」と女性の声。

母さんか?いや違うな。

そーっと視線を移すと・・

「ギャー!」

何で理奈ちゃんがいるの?!


「ごめんなさい!」

理奈ちゃんはスッと後ろを向いてしまった。

俺は慌ててTシャツを頭に突っ込んだのだった。

「理奈ちゃん!?何かあった・・」

「もう見ていい?」まだ後ろ向きの理奈ちゃん。

「うん」

そして、こっちを向いた理奈ちゃんと目が合った!

「ここにいられる!ロシアに行かなくてよくなったよ!!」

「ホント!?」

「ホントよ!今お父さんがそう言ってくれたの」

「やったね!」

「それにもうひとつビッグニュース!お父さんもこっちに来て、一緒に暮らしてくれるんだってー!!」

り・な・ちゃ・ん・・理奈ちゃんの体が俺に吸い付いてきた!

「うっ・・・」


そんな光景をこっそり覗いているやつがいた。翼だ!


「翼、勝手に部屋のぞいたらダメでしょ!」

「うん、でも抱き合ってたよ蘭と理奈お姉さん」

「あら!」


理奈ちゃんは母さんと、一言ふたこと会話をかわし戻っていった。


「理奈ちゃん良かったわね!」

「うん、とりあえずひと安心かな」

「それが蘭の本音だね!」

「あーね。でも今度は瞳がロサンゼルスだなんて・・」

「そうね」

「一也なんかロサンゼルスに留学するんだって猛勉強さ!」

「あの子らしいわね」

「ああ」


サッカーの地区予選、男子は惜しくも3回戦敗退。

女子は順調に勝ち進み、今度の日曜日に準決勝と決勝戦が行われる。

男子は予想通り。

理奈ちゃんは絶好調だ!優勝間違いなしだね!?


なんだか今日は蒸し暑い。もう5月も後半に入る。

でもホント理奈ちゃんがロシアに行かないですんで良かった。もしかしたらあと10日あまりで、会えないなんてことになってたかも知れないんだもんなあ・・。


そして俺はふと、理奈ちゃんのお父さんのことを考えていた。

確か理奈ちゃんのお父さんて、調理師の資格があるんだったよな・・。

明日聞いてみるか。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ