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行ってみたいなよその国

夏休みの土曜日、予想に反して車は意外とすいすい進んでいる。蘭君のお父さんが道をよく知っていて、抜け道とやらを行ってるかららしい。

車の中はエアコンがほどよく効いているんだけど、翼君が時折窓を開けて真夏の風を顔に受ける度に、車内にも外の生あたたかな風が通り抜ける。すると

「こらっ!翼、窓閉めろよ」

と蘭君に怒られて・・。


大人も子供もアイスキャンディーを口に頬張り、大人は大人の話題で、子供は子供の話題で盛り上がっている。


蘭君のお父さんお疲れさまです。最後まで安全運転でお願いします。


家を出て約2時間。私達のマイクロバスは、目的地の駐車場にゆっくりと停車した。

「よーし着いたぞー!」

「はーい!」

真っ先に飛び出したのは、翼君・・じゃなくて蘭君でした!


車を降りた瞬間、私の鼻を潮の香りが通り抜けた!

北海道にいたときも海は近かったけど、それとはまるで違う真夏の潮の香り。


旅館に予約した部屋は3部屋。もちろん部屋割りは大人の男性、大人の女性、子供たち・・かな?


「よーし蘭、早速海に行こうぜ!」

「ああ」

「理奈ちゃんたちはどうする?」

「もちろん行くわよ。ね瞳」

「もちろんよ!奥で着替えてくるわ。覗くなよ一也」・・にらみをきかせる瞳。

「そんなことするわけないだろー」

「じゃあ俺たちも海パンに着替えて待ってるよ」

「うん」


「さてと私達大人はどうしますか!?」

「やっぱり冷たいビールでしょ!」

「そうですね」


「私達女性じんはビーチに行って子供たちをみてましょうか」

「泳ぐのかい?」

「まさか!この年齢で」

「日傘をさしていきますよ」

「どうしますか?安藤さん、私たちも缶ビール持ってちゃいましょうか」

「・・そうね!」


「しばらくしたら交代に行くよ」

「わかった」


瞳と私は部屋で水着に着替えていた。

「ふうーっ、なんかこのスクール水着もうちっちゃいな!」

「瞳、胸が成長したんじゃない!」

「ん・・そうかしらね」

「理奈はスタイルいいから羨ましいよ」

「ええっ、でも私胸小さいし・・コンプレックス!」・・男の子って・・やっぱり大きいほうがいいのかなあ・・?

「そうかなあ」

「そうよ」

「・・よし準備OKね!行きましょうか」

「うん」・・そんなこと蘭君には聞けないね。


そして私達は蘭君たちのところへ。

「お待たせー!」

「おっ、やっと来たか!」

「よし行こうかあ」

「おー!」翼君、その浮き輪カッコいいね!


「うわー!やっぱ海はでかいなあー」と蘭君。

「そうだなあ」

「♪海は広いな大きいな~♪でしょ」

「うん!ホントに歌そのものね」

「さあ泳ごうぜー」

「あっ!ダメだよ一也兄ちゃん。準備体操しないと」

「一也、翼の言う通りだぞ」

「ったく一也ったら!」

「うふふっ・・」


そしてお母さんたちは砂浜で。

「子供たち元気いっぱいですね!」

「うーん、私ももう少し若かったらなあ」

「あら、安藤さんも佐藤さんもまだ若いわよ」

「いやいや、もうさすがに・・」

「まあっ年齢のことは後にして、ビール、飲みましょうか」

「そうですね」

「男性たちも宿で盛り上がってるでしょうから」

「うん、では小さく乾杯!」


♪海は広いな 大きいな

月がのぼるし 日が沈む

海は大波 青い波

ゆれてどこまで続くやら

海にお舟を浮かばして

行ってみたいな よその国♪


翼君じゃなくても自然とこの歌が口をつくなあ・・。

行ってみたいなよその国かあ・・。


そしてお父さんたちは宿で・・大きなイビキのお昼ねタイム・・でした!



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