プロローグ
プロローグ
昔、昔、あるところに地球とは違う異世界がありました。
その異世界には魔王と言う残虐非道で世界征服を目論む悪い奴がいました。
このままでは世界が滅んでしまうと嘆いた国の王達は勇者を召喚することに決めました。
召喚された勇者は四人、赤の勇者、青の勇者、白の勇者、黒の勇者、勇者達は初めは戸惑っていたが魔王を倒さねば元いた世界に送り返せないと言われたのでこの世界の為に戦うことを決意しました。
それから三年、着々と力をつけてきた勇者達は強い魔物達を薙ぎ払い、四天王達を討ち果たし、魔王との最終決戦に挑んだ。
みんな、ボロボロになるまで戦った。赤の勇者の腕が吹き飛び、青の勇者の顔が火魔法で爛れ、白の勇者は死んでしまい、黒の勇者は聖剣を破壊されてしまった。それでも三日三晩戦って遂に魔王を倒すことに成功する。
勇者達は満身創痍のなか通信の魔法具で魔王を倒したことを王達に報告しました。死んでしまった勇者もいたがこれで元いた世界に帰れると勇者達は喜びました。
そして一ヶ月後、勇者達は魔王の首を持って王達の待つ王都に着きました。勇者達はてっきり暖かく出迎えてくれることを期待していて油断していました。
紙吹雪の代わりに弓矢の雨が、暖かい出迎えの声の代わりに罵声が飛んできました。弓矢の攻撃により片腕をなくした赤の勇者が反応が遅れ死んでしまいました。
青の勇者と黒の勇者は訳がわからないまま王都から逃げ出しました。逃亡生活中に情報を集めた二人の勇者は驚きました。なんと、勇者達が人間達を裏切り魔王の仲間になったと言われていたのです。
それを知った二人の勇者のうち青の勇者は絶望の中に自殺、黒の勇者は消息を経ちました。
それから三百年後、誰もが勇者か死んだと思っていたある日、山の頂上の家に住んでいる男が一人いた、そう黒の勇者である。
これは人を信じれなくなった黒の勇者がある一人のエルフと出会い人間としての幸せを思い出す物語である。