プロローグ2
神は説明を始めた。
「転生する前に、この世界『テッラ』について説明しようか。まず、そなたがいた地球と呼ぶ世界とほとんど変わらないが、魔法というものが存在する、所謂、炎を出したり、風を起こしたりするものだ。」
「それは凄いね…。」
「また、モンスターと呼ばれる者達も存在する。炎を吐いたり、魔法を使うものもおる。そなた達の世界で言う、『ファンタジー』の世界に登場するもの達だ。」
「それで…?」
「彼らには、人に害するものもおるし、親しくするものもおる。害するものに対抗しようと、人間達は自警団や騎士団と呼ばれる組織を作っておる。また、学校と呼ばれる養成機関を作っているところもある。」
「へぇ、そうなんだ。」
「説明すると長くなる。まぁ、おいおい、わかってくると思う。」
「一気に説明されても覚え切れないからね。ぼちぼち学習していくよ。」
「別れの時間が近づいておるようだ。そなたに与える力の説明をしよう。そなたには、『イージス』、『自然治癒能力強』、『神速』『言語翻訳』『魔眼』の能力を与える。後はそなたの能力、鍛え方、次第じゃ。」
「どうもありがとう。有効に使わせていただきます。。文字通りだと思うから説明は不要ですよ。」
「魔法の使い方に関して、そなたの持っている魔力量とイメージで如何様にもなる。気をつけて使いなされよ。また、そなたの能力は10歳で100%になるようになっておる。」
「色々ありがとうございます。僕は、職務を全うして、応えさせていただきます。」
「無理はなされるな。健闘を祈っておる。」
再び、僕は光に包まれた。
「家族の皆…、いろいろな人に迷惑かけてばかりだった…。世界の人々を救うために闘うということはささやかではあるけれど、恩返しにはなるよな…」
「異世界の民に重荷を背負わせる事になってしまったが…、頼んだぞ、少年!」
「よろしいのですか?彼の者には悪魔の王の魂が宿っているのですよ?」
一人の女性が佇んでいた。
「天照、彼の者であれば大丈夫じゃろう。心配であれば、そなたが監視なされよ。少年には弟分も憑くしの…。」
「可能な限り関わりたくはございませんが、事があってからでは遅いですから仕方ありませんね…。」
女性はその場から姿を消した。残されたのは神のみである。
「大事にならなければ良いが…。」