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異世界少年物語  作者: 福弥三鈴
幼年期
11/15

再会と、魔物襲

天道家を出て、僕は、家には戻らず、中央駅前に出て来ていた。中央駅とは、僕の住んでいる福越市の中心部にある駅で、買い物等のスポットが集まっているところである。


家を出る前…、

「颯夜、これから、新学期を迎える。当然、お前も、新学期から中等部に通ってもらう事になる。そういうわけで、見学も兼ねて学校に制服を取りに行ってくれ。学校は、中央駅から少し離れた場所にある。ここからなら、自転車で20分あれば着く、道が解らなければ尋ねたまえよ。」

「わかりました。」


僕は、自転車で駅前迄出てきて、道を尋ねようと考えていた。

「とりあえず、声をかけて、学校の用事を済ませようか?」

自転車を引きながら、道を行く人波に近づいて行こうとしたところで、禍々しい気配を察知した。

「(これは、恐らく、召喚術の類だね。だが、級は高くなさそうだが、広範囲に出て来られたら面倒だ。)桜?」

「はい、颯夜様?」

「召喚術発生源を探してくれ、僕は出てきた奴等を処理するからさ?」

「はい、了解致しました。」

桜を探知に向かわせ、僕は、一際大きな術が展開されようとしているであろう場所に走り寄る、勿論、常人ではない速度で。これは、自称神様に頂いたチート能力の一つさ、さっきの気配感知や魔術分析・読解(魔眼)もね。

まだまだ、ほとんどの人が気づいてない、気づいているとしたら、相応の実力を持っているという事だね。

「来る…!魔刀「漆黒」!」

僕は、黒光りする刀を召喚する。と、同時に召喚術が展開され、体長1m程の狼があちこちに現れ、悲鳴が飛び交う。そして、僕の傍には2m程の大狼が現れた。

「ガルムだな。数日振りの獲物だよ、漆黒?」

僕は、大狼と対峙しながら、魔術を展開する。

「ウインド・チャクラム・ホーミング・バースト!」

僕は、風属性・追跡機能を纏わせたチャクラム(円月輪ともいう)を察知した狼全てに放つ、このマルチロックオンは複数の敵に対峙する場合、便利だけど、魔力消費量も多い。

そして、親分と思われる大狼が飛び掛かってきた、僕は軽く避けると、魔術を刀身に纏わせ斬りつけ、返し刀で再び斬りつける。

「エクスプロージョン!」

「グォォ!」

大狼の身体のあちこちに爆発が起きる。大狼は傷つきながらも、攻撃を仕掛けてくる。

「遅い…!早く終わらせよう!」

攻撃を避け、刀身に魔力を纏わせ、斬りつけた、と同時に魔法をぶちこむ!

「フレイム・エクスプロージョン!」

大狼は炎に包まれ、数秒後には爆破飛散し、肉片があちこちに散らばった。

「後処理は警察等に任せよう。」

僕は、残った狼を蹴散らしながら、術者を探す。時間が経ったせいか、自警団や騎兵隊が出動し、討伐を始めていた。

「(この辺りはもう大丈夫かな?桜?発生源見つかった)?」

僕は、桜と念話をする。使い魔だから、できる事だよ?

「(はい、見つかりました、颯夜様のところから北東に5km程離れたところです。)」

「(ありがとう、桜。)行くぜ、術者さん?」

僕は、身体全体に風と脚力強化の術を纏わせ、空中を疾走し、術者に接近する。


途中、見覚えのある旧人に出逢ってしまった。知り合いの子と、狼に追い詰められてる様子。

「お前の餌はこっちさ、ウインド・エッジ!」

スパン!狼の首が吹っ飛んだ。

「大丈夫だよ。安心しな?」

「ありがとうございます。」

二人はお辞儀する。

「どういたしまして。ところで…、日向じゃない?」

は?といった顔をされ、数秒後、はっとした顔をされた。

「もしかして…、颯夜ちゃん?」

「そうだよ、久しぶりだね。、って、うわ!」

日向は急に抱きついて来た!

「颯夜ちゃん、急にいなくなっちゃうからさ、私、もう会えないかと思ってた…。」

「大丈夫に決まっとるやん?約束したやろ?おっと、今は取り込み中だから、後でな?桜、護衛頼むで?」

「うん、わかった。」

「わかりました。颯夜様。」

僕は、日向の髪を撫でると、術者の元へと向かった。





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