ギルドリーダー
「もうそろそろ、紅煉たちがこっちにくるかなぁ」
机に偉そうに座っている15歳程度の身長の少女は小さなつぶやきを零した。
「もうすぐ、来る予定なので辛抱してください…」
そのすぐ横に立っているスーツ姿の男性は返答した。
「そう、ならいいわ、それにしてももっと手応えのあるグループは、ウチのギルドにはいないの?」
不満そうにスーツ姿の男に聞く。
「いますよ、一重紅煉たちのグループはなかなか手強いと思いますが?」
「あいつら帰ってきてないじゃない、今ここにいる人で強いのはあなたでしょう?」
「滅相もございません、私は勝てませんので無謀な挑戦はしませんよ」
「そっかー、それにしても、片付けるの大変そうだなぁ…」
周り転がっている気絶で留めてあるギルドのメンバーを見る。
「ご自分で片付けてくださいね」
「えっ!私一人でやるの…」
さっきの偉そうな態度はどこに行ったのやら子供のようにションボリとした。
「しゃあない、医療室に全員運ぶからあとはよろしく」
と言った瞬間、少女から黒く蠕く(うごめく)物が溢れ出した。
溢れ出した黒い液体のように形のない塊は一人ずつ倒れている人を吸い込んでいった。
「そんなことして、治療したり掃除したりするのは私なんですが…?」
スーツの男はまるで子供を叱りつけるように問う
「……ごめん、紅煉達迎えに行ってくるからよろしくね!」
そう言って最後の一人を吸い込んだ時には少女の姿はいなかった。
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