ギルド
あの…はい、宣言が全然守られてません…
今回は戦闘などはないのであしからずです!
ふぅと息をついた舞に沙妃は、
「意外と弱かったわね」
舞は床に寝転がっている襲撃者を見て言った。
「所詮一回負けて腹いせで来てるような集団ばかりだからね」
沙妃は、舞に説明するような口調で言った。
「直接ここに乗り込んでくる連中なんて少なくないのよ、だから襲撃してくるやつらには容赦なく絞める」
「最後しか能力使ってないでしょ沙妃」
蓮は沙妃が言った言葉につっかかるように言った。
「うるさいわね。むやみに能力を使うもんじゃないし、使わなくても勝てるかと思ったんだけどね,予想外に強かったのよ。それに最初から能力使ったらつまらないしね」
襲撃者を倒すのは当たり前とでも言うように蓮に言葉を返した。
「まぁそうだね。どこで、見られてるかもわからないしね」
「そうね、多分これは偵察だから、どっかで見られてるはず」
「村雨たちも襲われてると思うけど大丈夫だろうなー」
「とりあえず、村雨たちが帰ってきたらこのことを報告して、ギルドに言いに行くのかな」
「ギルド?」
疑問に思った舞が話の続きを促すように尋ねる。
「あ、言ってなかったわね。ギルドってのは、私たちみたいなチームを集めてくれる珍しい集団よ。
そこで依頼を受けたり、日用品を買ったりするんだけど…」
途中で言葉が止まったのは、舞の返り血と泥だらけの服を見たからだ。洗ってはいるようだが水洗いだけだとどうしても泥や返り血が残ってしまう。
「今回は服も見て行きましょうか」
「ん?」
なにも気づかず舞は首をかしげている。
「あなたの服、着物?じゃない?もう少し綺麗にするか綺麗なの買うかしないと、動きにくくない?」
「動きにくくないから、別にこのままでも…」
「動けるとしてもそれはダメ」
勢いよく沙妃は舞をジロジロと見回した。
「そんなそんな薄汚れた服じゃ仕事が来ないわよー」
呆れたように沙妃は言った。
「そっか、清潔感も大事なのか…」
「それにしても村雨たち遅いわね」
「ん~帰ってきてるけど?」
物陰から突然村雨は現れた。
「帰ってきてるなら言いなさいよ」
ムスッとした顔で村雨に言った。
「あぁごめんごめん、熱心に説明してくれてたからさ油さすのも悪いし」
「そこまで熱心に話してはないわよ」
プイッっとそっぽ向いてしまった。
「で、ここの有様を見ると襲撃されたんだな…」
ぐちゃぐちゃになっている部屋を見て村雨は言う
「そうよ、能力は弱かったけど偵察されてる可能性があるわね」
「そうだな一回ギルドに報告しに行くか、舞も紹介しなきゃいけないし」
「さっきは、ギルドの話をしてたのよ」
「そっか、説明する必要がなくなったな、ありがとう」
ニコリと笑みを浮かべ沙妃にお礼を言う村雨
「いいのよ別に」
一方沙妃は少し頬を赤く染め、またもやそっぽを向いてしまった。
「さて、じゃあ出かける準備をするか…っつても何も持ってくものはないんだよな…」
「そうだね、じゃあ行こうかギルドに」
蓮が嬉しそうに手を上げ出発した。
次はちょっと時間がかかるかもです…
夏休み中なのでできるだけ早く書き上げたいですが…