第二章 (3) 早起き→女装?
昨日の疲れを残したまま目が覚めた。まだ薄暗いから夜明け前だろう。
外に出ると……まさかの全員集合!?
「なんでこんな時間に起きてんの!?」
「うるさいっ!!近所迷惑だ!!」
「……スイマセン」
…輝に注意された。
「できたで。新設定『キレる十代』!!」
「近所迷惑を注意するとかどんだけ良識的なキレる十代なんだよ!!あと、もっとまともな設定作れ!」
「うるさいっつてんだろ!」
「凛、輝を戻して。輝に怒られるのはグサッとくる…」
もうすでにノックダウン寸前だ。ハハッ、膝が笑ってらぁ。
「はいはい。わかったから立ち直りや。」
凛は手早く元に戻してくれた。
「で、なんでこんな時間に全員起きてんの?」
「新設定の開発ができたからや。お披露目してた。」
「俺も起こせよっ!」
「忘れてたんや。しゃーないやろ。」
「仁に負けた(泣)」
「その発言は失礼過ぎない?」
「「……ゴメン、遊」」
「ひどいよ!凛はともかく輝まで…」
仁が乙ったところで、1つ疑問が…
「凛って輝にしかメイクしないよね。なんで自分や仁にしないの?」
「なんで僕が出てくるの?」
「似合いそうだから。」
「せやな。特に理由無いし、仁とユウにもやってみよか。」
「なんで俺まで!?」
「「似合いそうだから。」」
…という訳で、輝以外はメイク開始!
「出来た〜!鏡、オープン!」
…鏡の中には、1人の女の子がいた。
「嘘だろ。これ、俺か?」
黒く短い髪はきれいに整えられ、目は…死んでない!メイクの力、凄いぞ!服は近所の高校の制服だ。
「女装中は女言葉で!」
とりあえず無視。従う気は無い。他の奴が気になる。
仁は…いない?横には茶髪の女の子しか…ってこいつ仁か!?白いワンピースを着て…
「うぅ…恥ずかしいよー」
涙目で弱音をはいている。
…似合い過ぎだ。
そして、凛は…
「「男装!?」」
活発そうな男の子になっていた。小さいのは変わらない。
「で、メイクしたけど…何するの?」
「しただけや。」
「ふざけんな!」
「冗談やんか〜。自分で外見からどんな人か考えて、なりきった状態で駄弁ってもらう。
審判はテル。10点満点で採点してもらいまーす!」
「ペコリッ」
「嫌だよ!恥ずかし…」
「優勝者は、今日の晩飯が焼き魚から、焼きブルファン○丼になるで〜。」
「「頑張ります!」」
人生初のブルフ○ンゴ、メッチャ食べてみたい。
まず10分のシンキングタイムが与えられた。
制服だし、普通に女の子でいいよな。
余った時間は女声の練習に費やした。
10分後…
「よっしゃ〜!ほな、15分のフリートーク始めるで〜!」
「あんた素だよな!」
「遊子ちゃん。今のは減点対象ですよー。」
さりげなくチクられた。
「じぁ、じゃあ自己紹介から始めよっか。」
なんとか女声で言い切る。
「木々乃遊子。元気な女子高生です!」
…メッチャ恥ずかしい(泣)
「私は久原仁美。庶民に憧れるお嬢様です。」
…これよりマシか。男が自分をお嬢様って…ウケる(笑)
「けい○んでいうとム○みたいな?ボソッ(コロスぞ遊子)」
「自重しなさい!あとボソッと物騒な事言わないで!」
「2人とも様になっとるな〜。ウチは元気な小学生の男の子や。凛太郎」
「「あんたほどじゃ無いわよ!」」
「いやほんまに。洒落にならんほど似合っとるから。」
「コクコクッ」
輝が目を輝かしているが喜べない。
「仁美、話題無い?」
「…私は世間知らずだから。」
設定を上手く利用して逃げやがった!
「なぁなぁ遊子姉ちゃん。」
1番めんどくさいのが声を掛けてきた。
「チッ、なぁに?凛太郎君?」
「今舌打ちせえへんかった?」
耳の良い奴だ。
「してないよ。それより何?」
「オタクって何?」
早速答えにくい質問がきた。
「中学生になってからね。」
「萌えとは?」
小学生…なんだよな?
「ググりなさい!」
「最後に、遊子(笑)にとってギャルゲとは?」
想像しうる中で最低の質問キターー!!
「心のオアシス…じゃなくて、(笑)を敬称のように使っちゃダメ!」
反射的に正直に答えてしまった。
「……アナタ最悪ね。」
凛太郎の毒舌の矛先が仁美に向く。
「仁美姉ちゃ…ごめんなさい。」
「理由無く謝るのやめてくれる!?」
「ごめんなさい(泣)」
「…仁美。アンタ最悪ね」
「子供にエロゲについての考えを述べたヒトに言われたく無いわよ!」
カーンッ
「ここで試合終了の合図や〜」
「切り替え早っ!!」
「輝さん、結果は?」
緊張の瞬間、仁も祈っている。
「全員、アウト」
「ガ○使だっ!」
結局、今日は駄弁って終わり、○ルファンゴ丼はお預けとなった。
勢いでボツ話を投稿してしまったカルタです。
今回は、女装男装です。挿絵がなくて申し訳ないです。
いつか自分で描こうと思ってます!




