偽物VS本物+ウッダオルテ
ピリピリとした空気の中、先に動いたのは頭に葉っぱを乗せたウッディールだった。
頭の葉っぱに手をかざすと、頭に葉っぱを乗せたウッディールの周りにたくさんの葉っぱが現れ、ポンという音とともに白い煙に包まれ大きな岩になった。
それをウッダオルテに飛ばしてるけど、ウッダオルテは全部避けるか、殴って砕いてる。
そこから頭に葉っぱを乗せたウッディールに攻撃しようと近づいているけど、そのたびに大きな岩を飛ばしてきて近寄れないみたい。
ほんとにそっくりだよね、あのウッディール。
多分一緒に来た方が本物で、頭に葉っぱを乗せたウッディールが偽物なんだと思う。
そうじゃなきゃウッダオルテが攻撃してるわけないもん。
「サクラ様、私も行ってまいります」
「あ、うん、気を付けてね」
そうしてウッディールも腕を細長い木の鞭みたいにして攻撃しに行った。
これって私も行った方がいいのかな?
『あの二人が張り切ってるから行かなくてもいいんじゃないかしら』
ウッダオルテの大きな腕は、飛んでくる大きな岩を一回殴っただけで砕いてるし、ウッディールはすごく速く動きながら大きな岩にひびを入れて打ち返してるし、打ち返された大きな岩は、頭に葉っぱを乗せたウッディールが慌てて葉っぱに戻してる。
「むぎゃっ!」
あ、当たった。
大きな岩が当たった拍子に全部の岩が葉っぱに戻って、頭に乗せていた葉っぱが少し破れ、白い煙に包まれる。
煙が晴れると、タヌキみたいな耳と尻尾を付けたウッディールがいた。
「うー!この葉っぱ貴重なんだぞ!」
怒りながらも手をたたき、宙に舞っている葉っぱを大きな岩にして、さっきよりも速く飛ばしてくる。
「”岩石封じ”!」
ウッディールとウッダオルテに対してじゃなくて、二人の周りに飛ばされた岩は、少しの隙間もなく二人を囲う壁になる。
直後、岩の壁の内側に五芒星が浮かび上がり、二人は何かに押しつぶされているかのように跪く。
「これで、終わり!」
そう言いながら手をたたき、待っている葉っぱを重ね、もう一度たたくと、今までの岩よりもさらに大きい岩になり、それを二人に対して落とす。
落とされた岩は、綺麗に蓋となるように岩の壁の上にのった。
「ふ~、終わった~。
おーい、桜ぢゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!?」
おでこに流れる汗を拭い、私に手を振りながら近づいてくる偽物のウッディール。
だけど、地面から伸びてきた木の根が、偽物のウッディールの足に巻きついて、思いっきり地面にたたきつけた。
「んぎゃっ!」
顔からたたきつけられた偽物のウッディールは、たたきつけられた衝撃で頭の葉っぱが破れ、白い煙に包まれて、煙が晴れると、気絶したタヌキの耳と尻尾が生えた茶髪の女の子がいた。
『さっきサクラの名前を呼んでいたけれど、知り合いなの?』
んーん、この子は知らない。
ほんとに知らない子。
元居た世界でケモミミが生えた子と会ったかとないっていうのもあるけど、耳と尻尾を抜きにしても見たことのない子なんだよね。
『なら、アマテラスさん達の知り合いかしら?』
そうかも、あとで聞いてみるね。




