表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
11/18

取り戻しに来た者 リエ視点

 サクラが眠り、意識が深く沈んでいっている時、私は体を借りて動き出す。

 その際、両目と黒い線は深く、それでいて飲み込まれるような白色に変化し、髪の一部が黄金色に染まる。


 想像していた通り体に違和感は無い。

 まるで最初から私の体であったかのように自由に動かせる。

 だけど、私の権能に関してはまだ定着してないみたいね。

 やはりサクラには、私の事情を話しておいた方がいいのかしら……いえ、今はこの問題のことを考えるのはやめておきましょうか。


 そう思いながらも私は屋敷を出て歩き出し屋敷から少し離れたところで立ち止まる。


「やはり、私に関する問題を先送りにする癖は直さなければいけないわね」


 そう呟く私の周りには十二本の刀が宙に浮いており、その切っ先は私に向けられていた。


「初めまして、でいいかしら?」


 そう目の前の何もない場所へと問いかけると、空間がひび割れ三人の女性が顔を出す。

 一人は赤黒く燃え盛る髪に、掌に、小さく赤黒い太陽を浮かばせている女性。

 一人は白銀に煌めく髪に、黒い刀の切っ先を私に向けてきている女性。

 一人は禍々しい黒いオーラをまとっている髪に、大量の鈴が付いた棒を持っている少女。

 その全員が私に殺意を向けている。


 おそらくあの三人はサクラがもともといた場日本という場所の神、それもかなり高位の存在。

 争うつもりはないけれど、少し分が悪いわね。


「初めましてとかどうでもいいからさぁ~、早く桜ちゃん返してよ」


「挨拶は大切だ。

 まあ、我も今すぐにでも切り刻みたいが」


「相手が相手じゃ。

 彼奴はこの世界の()、妾らの桜を持って行ったとて、世界の最後の守り手を殺すわけにもいかぬからのぉ。

 ああ、そういえば挨拶がまだじゃったな。

 妾は日本神界の主神、天照(あまてらす)じゃ」


「我は月読(つくよみ)


「……やらないよ?」


 二人が名乗りいまだ名乗らない少女を見ているが、少女は名乗るのを拒否する。


「此奴は座敷童(ざしきわらし)、妾らの中で最も桜と長くいた者じゃ」


 と天照が溜息をつきながら少女を紹介する。

 そう紹介されたザシキワラシは少し不貞腐れていた。


「勝手に言わないでよ!

 はあ、もういいや。

 さっきも言ったけど、早く桜ちゃん返してよ」


 最もサクラと長くいた者……だから私に対して一番敵意を向けているのね。

 だけど、まさか主神に気に入られていて、しかも直々に来るなんて……それほどまでに彼女達にとってサクラは大切な存在なのね。

 だけど、それでも私はこの世界のためにこの子を返すわけにはいかない。


「あの子が貴女達にとって、とても大切な存在ということは分かったわ。

 そして貴女達に何も言わず、勝手にあの子の魂をこの世界に持ってきた事も謝るわ。

 だけど、返すことは出来ないの」


 そう彼女達に告げると、周りの刀がカタカタと震えだし少しずつ近づいてくる。


「ふむ、ならb──」


アマテラスが何かを言いかけたが他の二人の声にかき消される。


「「そうか(そっか)……ならば死ね(じゃあ死んで)!」」

ピシッ


「……一つにひびが入った?」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ