BULLET-43:もうひとつの依頼
討伐依頼を受けたまんまるたち。
けれど、依頼したヌットミエにはもうひとつの依頼があった。
それは!?
楽しんで頂けたら嬉しいです。
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「って事やし、その依頼受けたるわ。」
銃少女、まんまるが力強く了承してくれた。
ヌットミエはほっとしつつ、もうひとつのお願いをどう切り出すか悩んでいた。
が、それよりも、
「ルゥーアさんの身分証のことなのですが。」
重要な話を切り出した。
「身分証がどないしたん?」
「ありのままで登録すると、ものすごく厄介な事になりますよ。」
ヌットミエに言われ、少し考えたまんまるが、
「規格外過ぎる、って事やな。」
状況を理解したようだ。
「この事についてはわたしにお任せ頂けませんか?
きっちり"偽装"しますので。」
「"偽装"、か、ええで、任すわ。
それで、条件はなんなんや?」
「え!?」
突然、確信を突かれ動揺してしまった。
「こないな事が、依頼受けのおまけ、ってだけやないんやろ?」
すべてを見透かしたような目が見つめてくる。
これは隠す事が出来ない、と思い、
「あなたの言う通りよ、えっと、まんまるさん、でいいのよね?」
正直に答えた。
「そういえば、名前まだやったな。
うちはまんまる、"伝説の最強武器"や。
で、あんたは?」
問われ、ヌットミエも名乗っていなかったのだと気付かされた。
「ご挨拶が遅れてしまい、申し訳ありません。
ここ"ルロモシーナ"のギルドマスター、ヌットミエと申します。」
そう言って丁寧にお辞儀をすると、
「はぁぁぁ!?」
「えぇぇぇ!?」
「ほぉ?」
約1名の戸惑いの声をかき消して、2つの叫び声が響いた。
「あ、あんたギルマスやったんか。」
「ただの受付嬢ではない、とは思ってたけど、まさかギルドマスターだったなんてね。」
「ギルドマスター、ってなんなのです、ほぉ?」
相変わらず頭が"お花畑"のルゥーアに、こそこそっとまんまるが耳打ちで何かを教えると、
「ほぉぉぉぉ~、1番偉い人なのです、ほぉ!?」
ようやく理解してくれ、
「それで、何がどう偉い人なのです、ほぉ?」
てはいなかった。
「あとで説明したるから、ちょい黙っとってな。」
まんまるに言われ、
「はい、ほぉ。」
元気に返事した。
そんなルゥーアは放っておいて、
「それで、何がどうで、どうなるんや?」
まんまるが問い掛けてきた。
「単刀直入に言うわ、ギルドのエースを討伐に参加させてほしいの。」
「エースねぇ、そいつ強いんやろな?」
「ええ、かなりの実力よ。
それで明日、顔合わせと詳細の説明をしたいの。
いいかしら?」
「わかった、ほんなら今日はこれで引き上げるわ。
ほな、行こか。」
そう言ったまんまるが、ルゥーアともふぃと共にギルドを後にしていった。
如何でしたか?
ヌットミエ、偉い人でした。
そしてルゥーアはアホの娘です。
ほんと”頭の中お花畑”な感じで。
これならハッピーなあれ、も?
次回は明日の零時に更新の予定です。
よろしくお願いします。




