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BULLET-34:再出発

タカ人族の少女、敗北。

からの、まんまる目線。

もふぃ、絶体絶命?

楽しんで頂けたら嬉しいです。

 □■□


伝説の最強武器(あれ)は、あっちのフクロウ人族の()と主従契約してるから取れないわよ。」


 そんな話し声が聞こえてくる。


「あの、まんまるさん、あれ放っておいていいんです、ほぉ?」


 ルゥーアに問われ、


「ああいうのんはもふぃに(まか)しといたらええ。

 そのために()るんやから。」


 そう答えながら、真丸(まんまる)は話の内容をしっかり聞いていた。

 すると、


「そうね、主従契約が解除されるか、主が亡くなれば契約解除になるわね。」


 とか教えたらダメそうな事を言い出した。


『おいおい、それ()うてええやつなんか?』


 とか考えつつも、もふぃが(あせ)る様子を見せない事に、


『ま、なんか考えがあるんやろ。』


 そう理解した。

 そしてルゥーアに、


「確認したい事があんねん。

 何が起こっても動いたらあかんで。」


 小声で指示した。

 その時、ルゥーアが気付けないほどの速さで近付いてきた何かが、


 バン!


 激突音と共に地面に落ちてきた。


「タカやな。」


「タカです、ほぉ。」


 真丸(まんまる)とルゥーアが小声でぽそりと(つぶや)いていたら、


「いってー!」


 叫んで地面を(ころ)げ回りだした。

 そんなタカに追い打ちを掛けるように、


「主は"伝説の(レジェンダリー)最強武器(ウェポン)"の加護に守られてるわ。

 だから簡単には()れないわよ。」


 もふぃが言い放った。

 それを聞いたタカが、ばっと起き上がるや、


「ち、ちくしょー、覚えてろよー!

 バーカ、バーカ、バーーーカ!」


 捨て台詞(ゼリフ)を残して、ふらふらしながら飛び去って行ったのだった。


『完全に負け犬のそれやな。』


 などと(あき)れつつも、さっきのもふぃとタカ少女の会話を思い出していた。


『加護、か。

 さっきの"バン"がそれって事やな。』


 察した真丸(まんまる)が、


「もふぃ、その加護がどうとか、聞いてへんで。」


 わざと強い口調で声を掛けた。


「あ、あっれぇ、おっかしいのよ。

 言ったと思ってたのよね。」


 ほほを引きつらせながら、すっとぼけて返してきた。


「まぁ、ええ。

 で、どういう事なんや?」


「えと、たしか"伝説の(レジェンダリー)最強武器(ウェポン)"に選ばれた者は加護によって守られる、だったのよ。」


「そんだけ?」


「それだけね。」


 しれっと答えるもふぃに聞こえるように、


女神(ガデス)接続(リンク)。」


 と言ってもふぃの脳に接続した。


「ちょ、それはやめるのよぉ!?」


 騒いでいるもふぃを無視して調べてみたが、どうやら本当に知らないようだ。

 接続(リンク)を解除し、


「ほんまに知らんみたいやな。

 まぁええわ。

 ほんで、これからどうすんや?」


 問い掛けた。


「その食料で商業都市ドヨギンハンまで行くのは無理よ。

 たしかこのオアシスの奥に"ルロモシーナ"って小さな街があったはずよ。

 そこで補給をするのがいいと思うのよね。」


「せやな、それがええやろな。

 もふぃ、道わかるんか?」


 問われたもふぃが、


「まっかせな、


 とん


 けほけほ。」


 返事しながら胸をたたいて、むせた。


『なんか、いろいろ不安感じるわ。。』


 そんな事を思いつつ、


「ほな、ちゃちゃっと食べて、出発しよか。」


 声を掛けた。


「はい、ほぉ。」


「了解よ。」


 またも行く先が変わってしまった。

 この寄り道で事件に巻き込まれる事になるとは知らずに。

タカ人族の少女が敗走し、次の目的地も決まりました。

まきこまれる事件とは?

次回は明日の零時に更新予定です。

よろしくお願いします。

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