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BULLET-1:やらかした女神

本編開始です。

転生を請け負ったのは。。

ブラックはダメですね。

いや、ただぽんこつなだけ?

楽しんで頂けたら嬉しいです。

 □■□


 女神アセティールは疲れていた。

 今日は転生対応をする死亡者が多かった。

 なので、とっても疲れていた。

 だから、あれは不慮の事故だったのだ。

 そういう事にしておこう。


「アセティール様、次が最後になります。」


 秘書の言葉で、


「やっと終わり、なのなの?」


 ほんの少しだけ、表情が明るくなった。


「はい、最後です。

 詳細、よろしいですか?」


「ちゃちゃっと終わらせる、なのなの。」


 女神の返事に(うなづ)いた秘書が、


犬住(いぬずみ)真丸(ままる)、女性、16歳。

 死因は後頭部の打撲です。」


 死亡者の詳細を伝えた。


「後頭部?ああ、打ち所が悪かった、なのなの。

 若い、なのなの。

 この歳なら、ボーナスポイントいっぱい付いてる、なのなの?」


 女神の問い掛けに、


「はい、1000ポイントです。」


 秘書が最低限の答えで返した。


「あらら、すごい、なのなの。

 それじゃ、入力始める、なのなの。」


 そう言って、女神が、


 タタタタタン


 と軽快にキーボードをたたき、手続き画面を操作して登録の準備を終えた。


 タタタタタン


 名前や年齢や好きなもの、そして転生後の状態などを秘書の説明を聞きながら登録していった。


「ねぇねぇ、その”でざーといーぐる”って(なに)、なのなの?」


 女神の問い掛けに、


「それはたしか、拳銃という殺傷力のある武器ですね。」


「この子って16歳、なのなの。

 この年頃の女の子って、そういうのが好き、なのなの?」


「特殊、ではないかと思われます。

 本物を()した玩具で遊ぶ、という行為があるようです。」


「なるほど、なのなの。」


 たいした興味もなさそうに答え、


 タタタタタン


 入力作業を続け、


「入力(おっ)わり~、なのなの。」


 作業を終わらせた。


「あとは、ボーナスポイントの振り分け、なのなの。」


『ああもう、考えるの面倒、なのなの。

 適当に振り分ける、なのなの。』


 女神は疲れていた。

 そう疲れていたのだ。

 だからボーナスポイントを適当に振り分けた。


 そして、最後の確認を(おこた)ったのだ。

 だから、入力欄を間違えている事に気付けなかった。


 転生後の状態欄に”デザートイーグル”と打ち込んだ事に気付かず、


「これで確定、なのなの。」


 登録内容を確定してしまった。


「ふあああっ、今日のお仕事終了、なのなの~。」


 う~ん、と声を漏らしながら背筋を伸ばす女神に、


「お疲れ様でした。」


 秘書が声を掛けた。

 

「はーい、それじゃまた明日、なのなの。」


 そう言って女神は小さく手を振り、執務室から出ていった。


 こうして、真丸は女神の雑な手続きのせいで、大変な事になってしまった。

 そして、ボーナスポイントがどう影響するのか、それは本編で追々明かされる事でしょう。

如何でしたか?

こうして転生が処理されていくのです。

そして異世界へ。

次回は予定通り、明日の零時更新です。

よろしくお願い致します。

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