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BULLET-14:秒でバラすやつ

狼魔獣を退けたまんまるとルゥーア。

安堵したのもつかの間、そこに現れたのは!?

楽しんで頂けたら嬉しいです。

 □■□


 真丸(まんまる)()め言葉に、


「えへへ、ってあれ?まんまるさん、なんか"銃"長くなって、引き金が引けなくなった、ほぉ。」


 照れていたルゥーアが不思議そうな声で伝えてきた。

 そう言われ、


『へ、動かんの?』


 内部に変化がないか確認すると、


『って、ああ、弾丸(たま)が、、。』


 弾倉(マガジン)弾丸(たま)が失くなっているのを感じ取った。

 その時、


 ドドーーーン!


 大きな地響きを(ともな)って、なにか巨大な物が落ちてきた。


 ガァォォォォォン!


 重低音の声を(とどろ)かせ、現れたのはゴリラのような魔獣だった。

 その姿を目にしたルゥーアが、


「ま、まさか、魔獣四天王、なんだ、ほぉ!?」


 声を震わせながら、つぶやいた。


「ほぉ、ワシの事を知っているのか?」


 言い当てたルゥーアを品定めするように観察し、


 「貴様フクロウ人族だな。」


 だと言い当ててきた。


「だ、だったら、どうなんだ、ほぉ。。」


 ビビリながらも言い返すルゥーアをさらに観察していたゴリラ魔獣は、


「ちっ、外れか。」


 つまらなさそうな表情で、吐き捨てた。


『なんか、話が面倒な事になってんなぁ。

 しっかし、どうやったら再装填(リロード)出来るんや?

 ま、まさか使いっきりなんか!?』


 やり取りを気にしながら、再装填(リロード)の方法を探っていたが、なかなか見つからなかった。


 「貴様にはなんの価値もなさそうだな、(つぶ)しとくか。」


 そう言って、ゴリラ魔獣が右腕を後ろに引き、右拳で殴りかかってきた。


「ちょ、ヤメるんだ、ほぉ!」


 ルゥーアが驚きの声を発した時、頭にイメージが流れ込んできた。


『急ぐんや!』


 真丸(まんまる)から送られてきたイメージ通り、 弾倉(マガジン)を抜きだし、


再装填(リロード)、ほぉ!」


 発した。

 (から)だった弾倉(マガジン)弾丸(たま)装填(そうてん)された。

 それを戻してロックを解除(かいじょ)すると、チャンバーに初弾が装填され、撃つ準備が整った。

 のと同時に、


『撃つんや!』


 真丸(まんまる)が叫び、


「ほぉぉぉ!」


 ルゥーアが引き金を引いた。


 ドン!


 放たれた弾丸(たま)がゴリラ魔獣に向かって飛んでいったが、


 パーーーン!


 透明な壁に(はば)まれ、消えた。


『な、なんや今のん!?』


 真丸(まんまる)驚愕(きょうがく)の声を漏らした。


「今の攻撃、それは”銃”なのか?」

 

 一瞬、険しい表情を見せたゴリラ魔獣は、


「まさか、”銃王(じゅうおう)”が現れたっていうのか!?」


 そう(つぶや)くも、


「さっきの攻撃力だとまだ覚醒してねぇみてぇだな。

 今のうちに排除しとくか。」


 そう言って、攻撃しようとした時、


 ひゅるるるるるるるるるる


 またも空から何かが落ちてきて、ゴリラ魔獣の頭の上に、


 ぽすっ


 と乗っかった。

 

 □■□


 一瞬の闇の後、どこかの空に放り出されていた。

 当然、重力に引っ張られて地上に向かって落ちていく。

 それは、


上位女神(ねえさま)のあんぽんた~~~~~ん!」


 ふわもこ小動物に変えられ、地上に落とされた女神アセティールだった。


 ひゅるるるるるるるるる


 と速度を増しながらどんどんと地上に近付いていく。

 と、落ちる先になんかでっかい生き物が居るのが見えてきた。

 このままだと、その上に落っこちる事になりそうだ。

 とりあえず、


(ウィンド)障壁(ウォール)!」


 魔法で自分のまわりを風の壁で(おお)って落ちていき、


 ぽすっ


 と何かの頭の上に降り立った。


「何だ、貴様は!」


 突然現れた何かを掴もうと近付いてきた手を、飛び上がって(かわ)し、


重力(グラビティ)蹴り(キーック)!」


 重さ増し増しの蹴りを繰り出しながら、頭の上に落ちた。


「ぐわぁぁぁぁぁ!」


 ゴリラ魔獣が頭から地面に突っ込んだ。


 すたっ


 と地上に飛び降りた生物が発するオーラを見て、


「お前、まさか、、。」


 ゴリラ魔獣が何かを言おうとしたが、


 キッ


 と(にら)んで、(だま)らせた。

 ヤバいと感じたゴリラ魔獣は、


「きょ、今日のところは、こ、これくらいに、しといて、やるぜ。

 お、お前の、事は、魔獣大王(おやぶん)に、言いつけてやる、からな。

 あ、あばよ!」


 声を震わせながら、捨て台詞を残して消えた。


「ったく、気安く正体バラすんじゃないわよ。」


 とか、ぶつぶつ言っているもふもふに、


「助けてくれて、ありがとう、ほぉ。

 あなたは、何者なんだ、ほぉ?」


 問い掛けてきたルゥーアには、

 

「わたし?

 わたしは”女神アセティール”よ!」


 あっさり正体をバラしてしまった。

如何でしたか?

魔獣四天王のひとり、ゴリラ魔獣、そしてもふっと現れたのは?

次回は明日の零時更新予定です。

よろしくお願いします。

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