表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

10/70

BULLET-9:聞こえてない、よね?

予約設定を忘れていました。

申し訳ありません。

まんまるとルゥーアのほのぼのな一幕。

楽しんで頂けたら嬉しいです。

 □■□


 ルゥーアは問いかけに答えず、突然真丸(まんまる)を地面に置いたようだ。

 見えるのは地面と空。


『緊急やて()ってたけど、どしたんやろ?』


 ルゥーアが自分(まんまる)を手放したようだが、真っ暗にならないので能力(ステータス)はちゃんと働いているようだ。

 けれど音は聞こえない。


『ん、これは?』


 ふと見た能力(ステータス)一覧(リスト)に"音を(サウンド)感じる(フィール)"というのが見えた。


『なんか、それっぽいな。

 設定、っと。』


 内容も確認せずに設定したら、


「あっぶなかった、ほぉ。」


 ルゥーアの声と共に、


 しゅぅーーーっ、ぱちゃ、ぱちゃ、ぱちゃ


 水が地面に当たる音が聞こえた。

 それで察した。


『なんや、トイレに行きたかったんか。

 って、ここめっちゃ(ひら)けてるけど大丈夫なん?』


 そして心配になった。

 こんな場所(ところ)で用を足してて大丈夫なのか、と。


『ルゥーア、聞こえるか?』


 とりあえず声を掛けてみた。


「ぬななな、まんまるさんの声が聞こえる、ほぉ!?」


 ルゥーアの驚いてる声が聞こえてきた。


『どんくらい離れたらあかんくなるんかはあれとして、触れとらんくても会話はいける。』


 ひとり納得しながら、


『ルゥーア、そのままでええからうちの質問に答えてくれへんか?』


 声を掛けた。


「うぇあ、ははははひぃ、大丈夫です、ほぉ。」


 なんか(あせ)った感じだが、了承の返事が返ってきた。


 □■□


 とりあえず最大の危機は脱した。

 しばし開放感を味わった後、下着に目が向いた。

 ほんのちょこっとだけ、やらかしてしまっていた。

 

「あっぶなかった、ほぉ。」


 実はすでに何度か大失敗をやらかして、下着を汚してしまっていた。

 なぜかタイミング悪く、魔獣と遭遇してしまうのだ。

 汚れ物などを洗濯しようにも、水場(みずば)が見つからず、替えの服や下着、それに飲み水も無くなりかけていた。

 この先の事をまんまるに相談しようと考えていたら、


『ルゥーア、聞こえるか?』


 突然、頭の中にまんまるの声が響いた。


「ぬななな、まんまるさんの声が聞こえる、ほぉ!?」


 驚いた声をあげながら、まんまるの方に目を向けた。


「触れてなくても、聞こえるんだ、ほぉ?」


 とか(つぶや)いていたら、


『ルゥーア、そのままでええからうちの質問に答えてくれへんか?』


 声を掛けられた。

 早く終わらせようと力を入れたら、


 ぷっ


 おならをしてしまった。


「うぇあ、ははははひぃ、大丈夫です、ほぉ。」


 顔が真っ赤に染まっていく。

 かなり短く小さい音だったので、気付かれていない、はず。

 そんなルゥーアの(あせ)り気味の返事を気にしていないようで、


『この世界の事、詳しく教えてくれへんか?』


 まんまるが問い掛けてきた。


「この世界のこと、ほぉ?

 どうして、そんな事が聞きたいんだ、ほぉ?」


 問い返したルゥーアに、少しの間のあと、


『うちは"別の世界"から"転生"してきたみたいなんや。』


 まんまるから衝撃の言葉が返ってきた。

如何でしたか?

かなりぽんこつっぽいルゥーア。

全ての能力が開放されていないまんまる。

どんな冒険が待っているのか?

次回は明日の零時更新予定です。

よろしくお願いします。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ