71A列車 2分の27番線
「ご乗車ありがとうございます。まもなく終点東京、東京です。どなた様もお忘れ物の無いようご注意ください。乗り換えのご案内をいたします。」
いつの間にか「のぞみ64号」は東京駅まで駒を進めてきていた。アナウンスを聞いていると急病人が発生したのは名古屋でらしい。名古屋を3分遅れで出発していこう、2分回復し、東京駅には23時46分到着となるとのことだった。
「0時01分発、総武快速線最終列車の千葉行きは総武線地下ホーム4番乗り場から発車いたします。本日は急病人発生のため、列車到着が遅れましたことをお詫び申し上げます。在来線各方面へお越しのお客様。乗り換え時間が短くなっております。誠に申し訳ありませんが、お急ぎくださいますようお願いいたします。」
(京葉線ほど遠くはないけど、遠いからなぁ・・・。)
僕は千葉には行かないからその放送は適当に聞いていた。
23時46分。「のぞみ64号」東京到着。博多からの所要時間は4時間47分だ。
「さて、これからどうしようかな・・・。」
そのこと考えなきゃな・・・。僕はこれからのことを考え始めた。できうる限り列車に乗って、駅以外の所にいる時間を短くしないとなぁ・・・。だが、山手線の品川行き最終列車はこれよりも40分ほど後の列車となる。東京駅で40分ぐらい時間をつぶすっていうのも難しい・・・あっ・・・。
僕は乗り換え改札口へ行き、山手線内回りに乗り込んだ。乗った車両はE231系500番台。1編成しか無いE235系を引き当てるのはかなりの運が必要だから、これは順当だな・・・。
山手線を上野駅で降り、僕は地上ホームへと向かった。
「あった・・・。これか・・・。」
「ふるさとの 訛なつかし 停車場の 人ごみの中に そを 聴きにゆく 啄木」
とふるさと大好きな啄木の詩を見るために地上ホームまでは来ない。上野駅の地上ホームで見たいものといったらアレだろう。上野駅13番線のほうを見ると前に見た時よりもきれいなものができあがっている。
アレは13.5番線。TRAIN SUITE四季島の専用ホームである。入り口は南京錠で閉められているようだが、どうもその近くにも近づけないみたいだ。13番線にももう営業列車は入ってこないのだろう。13番線に通じる通路にはロープがかかり、これより先立ち入り禁止と主張している。
「萌に写真送ろ。」
そう思いスマホを取り出し、カメラを起動する。1枚、
「アレ・・・。」
ボケた。2枚目、
「アレ・・・。」
またボケた。3枚目、
「・・・。」
うーん、写真も撮らせないつもりだろうか・・・。結局何度試してもぼけた写真しか撮れなかったため、撮影を諦めざるを得なかった。




