参 2日目午前
リアルな死に様を見たあとにこういう巫山戯た話を書いていて...色々申し訳ないです。
次は...まあこのくらいのペースで出します。
ではでは。
朝だ。ーーーってまだ4時半...かよ...。
もう1日たったのか。なんか...早いな。
そういえば昨日お風呂に入ってない。
いーや今入っちゃえ(笑)
想像通りのバスルームに足を踏み入れる。
少し寒い。まーいーや。そのうち慣れる。
洗っていると少し鉄くさいにおいが鼻についた。
慌てて流してタオルにくるまって外に出ると。
「...ッッッぅぅぎゃぁああああッ!!!ししっ死んでるッ!!!」
うん、叫び方に女子力の欠片もありませんね。
というのはさておき...。
着替えろ自分。いいから着替えろ!
1分で変身した私は寝室に行こうとした。が、その前に誰か来てくれていた。
「「「...ッッッぅぅぎゃぁああああッ!!!ししっ死んでるッ!!!」」」
お見事同じ反応!ビンゴ!(←死ね私)
で結局誰なの?
「希帆...!!」
えーーーっ?!?!希帆ちゃんっ?
「洗面台に頭を強打。いやこれいくらなんでも寝ぼけすぎじゃ...」
「えーっと…とにかくどうする?」
「あ、死体保管庫に入れる?」
「そーだな。行こう」
ーーーあのー。私含めて慣れたよね?早いよね慣れるの。
いやーこれで嗚咽漏らさないのはすごいと思う。
私だっていくら本家があれでも頻繁に人は死ななかった。
なのに...はあ...。
希帆ちゃんを運び終え、ドアの前で手を合わせる。
ーーーーその後、もう一つのバスルームしか使えなかった。恐怖で。
...まあ今は関係ないけ...ど?
そしてまたも寝室に戻った。
ちょっと1人は...なんかこう怖いっていうのかな。
だからミルティの布団に乱入した。
「ムニャムニャ...はづき邪魔...」
「1人無理怖い恐怖死ぬ」
「はぅ...うるs「希帆が死んだ」...え?はっ?!」
「だから...。希帆がしんだ」
「えええええーー?!?!」
「ミルティうるさい」
「そっそれどゆことよ!」
ガバッと起き上がるミルティ。
隙アリ。毛布を奪い取る。
「んだよミルティ...まだ...5時じゃん...うる...さい「希帆ちゃんがし...死んだって」ッ?!?!」
「...どうやって...希帆は...?」
「洗面台に頭を強打。多分転んだ」
奏一が代弁してくれた。
「そんなことって!!ない...」
誰だろう…いやクラスメイトの声くらい覚えろ自分。
ぼーっとしていたら毛布を取られた。仕方ない、自分のところに戻る。
ーーーしばらく沈黙が続いた。
『あ、みんな起きてる?おっはよう!いい天気だね!』
チラッと窓をみる。
麻里ちゃんがカーテンを開くと。
ざー...。
...雨。けっこう降ってる。
「は?視覚大丈夫?」
結未が呟く。マジ同感。
「はーもう君たちはいい天気=晴れだと決めつけてないか?僕にとって雨は好きだからいい天気と言ったんだよ。あーほんと最近の中学生は頭が固いねぇ。あ、ちなみに一番好きなのは曇り。涼しくて快適だから」
おめぇのそんな話は聞いてねえよ。
「えーっと...あー緊急マニュアル...じゃなかった、...あーあった、これだ。んと、希帆さんが死んだので...6-1=5、5人消してくださーい」
「なんの台本読んでんだよ」
響吾が呆れ返ってる。
『あーほんとにうるさいなー。とにかく!5人消せ!!そうだ今やるか!時間は大事だ。タイムイズマネー』
あーうざい。
『それでは全員移動ッ!!!』
もちろん移動するやつはいないわけで。
『はーめんどくせー。タイムイズマネー意味わかる?時は金なり、お金だよ。人生ですごく必要なんだよ。でもお金は大事だけど、すべてじゃないよ!...は置いといて、いいから動けー全員移動しろーじゃないと…どうなっても知ーらない』
こっちこそ知ーらない。
と心の中で返した時だった。
「...っあ...くそっ卑怯...者...うう…」
心臓にイナズマが走った気がする。
こんな手を使うなんて。まあわたしがあいつだったら同じことするだろうけど。
バタンバタン。
何人もダウンしている。私もそのひとりだ。
『どーするのーいくのー行かないのー死にたいのー』
「そうだよ…死にたいよっ!!!もう...こんなのって...嫌なのっ...」
『ふーんでもね今は殺してあげない。死ぬ方法なんていくらでもあるでしょ。妨害は認めれません』
「何よそれ...なんでよ…大体なんであたし達が巻き込まれなくちゃいけなかったの!!なんであたし達だったの!!なんでよ…だったら...だったら私を早く...早く殺してよッッ...!!!!!」
「諒...花...!」
結未....。
『あーもう話聞いてた?いくらでも死ぬ方法なんて...あるよね?分かった?さあ移動してくれ』
何かふっきれたのか、動く人数が増えた。
そういえばなんだろう。
何故私達だったんだろう。
私の家の...本家絡みではないと...信じたい。
そんなこと、この私が耐えられるわけがない。
そんなこの場においてどうでもいいことを思案して、私もこの部屋から脱出した。
ーーー。
『高塚勢太、石野諒花、林蓮也、中村明、小田理奈!いってら〜』
とくにこのアナウンスに反応する必要はなかった。
沈黙ーーー。
何秒たっただろう。5人が戻ってきた。
『まずは2人』
南と勇斗の首筋に赤い線が浮き出る。
ずるっ、ぼとり。
"それ"は落ちた。"それ"のあったとことから血がぷしゅぷしゅ噴水のように出ている。
気絶者10名。
と同時に。
ずるり。ぼと。ぐしゃ。どろ。ぴちゃ。ぐしゃしゃ。
「ああああぁぐうぅぁぁああああああああーッッッ!!!!!!!!」
断末魔の叫び声が聞こえた。凛斗だった。
四肢バラバラか。見たくなかった。小指だけならまだよかった。
まだ3人。もうこないでほしい。投票が被った...とか。
だが私の願いはカタンと音をたてて砕け散った。
おい...まさかこの音はッ...。
「ぐっ...ごぁは...」
諒花と明か。
なんだろう、この失血死は私にとって一番トラウマだ。
「諒花...明...!!」
絵理佳...。
「ああ…絵理佳...。気にし...ごはっないで…。私も...明も..お互いに...殺...し...」
「っそんな諒花!!!最後まで...言ってよ...!そんなのって…ない...」
「...なんで...どうして」
今の声は玲奈だろうか。
それは諒花へのといかけではなく自らへの質問に聞こえた。
そこにKYが来やがった。
『そんなのってない、だと? いーや、ある!』
この馬鹿...。なんてことを...。
『ちょっとショッキング映像だったかな。最後まで言葉を言えずに死ぬやつなんていっぱいいる』
「...月見里!!」
『はーい何ー?まーとりあえず報告☆清水南赤木勇斗午前5時7分。指原凛斗午前5時7分32秒。石野諒花 中村明午前5時8分。まあ妥当かな。どうよ生首は。俺は慣れてるからなんともおもわないが。まあなれたのもあいつのせいかな。じゃあ死体よろしく』
「なんで...そんなに人の心を踏みにじれるのかな」
ーーーそういえばこの期に及んで私は無表情だ。私には血も涙もないらしい。
「そんな...運べるわけ…ねえじゃん…」
「大介...」
しばらく沈黙が降りた。
何かを言う必要性がなかった。
既に発狂できないほど麻痺しきっていた。
そんな時。思い切ったように直樹が口を開いた。
「俺さ...。隠し通路的な非常口見つけたんだけど」
**********