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褐色爆乳美女との二人旅なんだが…2



十五話辺りからダークになります。

俺は湯上りの艶っぽく色っぽく火照ったタオル一枚で出てきた褐色爆乳美女の横を前屈みにチョコチョコと歩き風呂場らしき場所に行った。


「はぁー、困ったよな。シルビア美人でスタイルもいいし。おまけに計画もいいから困るよなー」

俺は湯浴びしながら嘆いていた。


「今夜、耐えれるかなー」

独りまたもや呟くのだった。





シルビアはベットで生脚をだしながら寝ていた。

布団を掛け直しておいた。

どうやら期待してた事は起こりそうにもなかったので安心した。


更に部屋にはシルビアのエロい防具が散らかっていた。

「(悶々とするので)仕方ないな」と、机の上に布を起き、防具を(聖人君子で)拭いておいておいた。

服や下着がないのは道具袋にいれたからなのか部屋には見当たらなかった。


俺は部屋の魔道具らしき光を放つ球のスイッチを消して部屋を出た。


一階は先ほどまでとは違いキレイになっていた。

酒場の人や受付のおばちゃんにエルフの話を最近聞いた事があるか尋ねたが「ここ百年この付近にはエルフは来てない」との事だった。


「勇者様がお亡くなりになってから魔族を抑えきれなくなってねぇ。アルゴ大陸最強の騎士団も壊滅して、苦肉の策で作ったのが『奴隷の首輪』。魔族を操るためとか言っといて『魔法』と『スキル』があるエルフを騙し、元々少なかったエルフ更に少なくしたのさ。

それからエルフはどこか知らない地で暮らしているって噂さ」

受付のおばちゃんは受付が暇だから酒を奢ったら何でも教えてくれた。


「じゃあ獣人はなんで変な目でみられてるんだ?」

俺はこの一ヶ月の当初のティファに対する罵倒や非難、陰口を思い出した。


「あぁ。獣人はねぇ」

30年も売れてない高価な酒を買ったらマスターも話始めた。

「アルゴ大陸とオラクル大陸があるのは知ってるよね?」

見た目は子どもだけど先程の事のお陰で馬鹿にしてる感じではなかった。

首を縦にコクっと二回振った。


「アルゴ大陸はヒューマンもとい人間、オラクル大陸は魔族が支配していると言っても過言ではない。俺らと魔族は敵対同士。それはアルゴ大陸とオラクル大陸が敵対同士とも言える。そのオラクル大陸から移住してきたのが獣人さ。獣人は人間と魔族が戦争になる前に移住してきたのにも関わらず『魔族のスパイ』『人間の敵』などと呼ばれ蔑まれていた。けど今では勇者様の魔王退治に同行した獣人が居たから偏見はマシになっているよ」



へぇー、と俺心の中で驚いた。



「だからさ、『ドール』がなんて悲劇な貴族

のオモチャが生まれるんだよねぇ…」

受付のおばちゃんのグラスがカランッと音をたてた。


「『ドール』って?」

静寂した空気を俺が切った。


「『ドール』てのは魔法使いの馴れの果てだよ…」



静かに受付のおばちゃんの涙声が響いた。




魔法使いは子どもの夢、大人の希望。


人間には『スキル』、魔族に『魔法』があり、しかし『魔法』のが強かった。

『スキル』を改造して人間に『魔法』をつかえる様にした人がいた。しかし『魔法』を人間が使うには代償があった。



そして、いつかは呼吸するだけで自分でも食事すら取れなくなる。


ただ感情が消えるだけ、それは心を壊す。

心が砕けた人は『ドール』と呼ばれる。


愛玩道具の『ドール』。


国に使われた挙句の姿の人間。


最少から最後までモノとして扱われる。


消耗品として人生を終わらされる。


魔法使いの馴れの果て『ドール』。



「ふぅ」と深いため息。

いろいろこの世界の事がわかってきた。



親しい人や身近な人には聞きにくかったから良かった。

墓穴を掘ったりその人々が気にするポイントもあったかもしれないしな。


俺は一階で借りた二枚の毛布の一枚を床に起き、もう一枚を掛け布団にして寝ようとした。



「…たす…けて…」

シルビアが何を言ったのか聞こえなかったので起き上がりベットに近寄った。



ーーその時。





俺は首に両手を掛けられ、布団の中にいるシルビアに引きずりこまれた。


「捕まえーたぁ」

いつもと違い男っぽさがなく女の状態。


「ちょ!師匠!」

深夜にも関わらず叫んでしまった。


「しーっ!ダメでしょう?叫んじゃ。後師匠じゃなくてシルビアって呼んで」

俺の口に指をつけて、俺より身長が高いシルビアもベットでは同じ目線になり、そこから上目遣いをする。

「師匠を呼び捨てになんか…ッ⁈」

「『シルビアに手を出す奴は半殺しだ』って誰が居たのかなー?」

俺が言ったセリフを真似しながら脚を絡ませてきた。



「聞いていん…」

またもや俺の口に指を起き、しーっと言った。

そして、絡ませた脚は片方の脚で俺の両足を掴み、もう片方の脚の太ももを体の中心軸にある棒に押し付けてくる。


「『はぁー、困ったよな。シルビア美人でスタイルもいいし。おまけに計画もいいから困るよなー』って誰が言ったのかなぁ?」


俺の湯浴び中のセリフを完璧に繰り返す。

熱い吐息がかかり、布団で絡まってる事により頭がボーッとしてきた。


「いいよ?最初あった時からずーっと私を見てたでしょ?練習の時も歩く時もずーっと私の体を見てたでしょ?」


体じゃないです。メロン二個しか見てません。

ってそんな冗談言ってる場合じゃない!



「俺は身体の関係じゃなく、心から師匠…シルビアを愛したい。シルビアは『強い男が大好物だ』って言ってただろ?だから俺がシルビアより強くなるまで待ってて欲しい。シルビアの事が大好きだから大切にしたいんだっ!」

言い切った…。適当に飾った言葉を言い切った。


シルビアは指を加えながらすごいヨダレが出ている。

「んふっ解ったわ。じゃあ今はこれで我慢してあげる」


そう言ったシルビアの口と俺の口が重なり舌が絡む。



オーバーヒート。



俺は眼を閉じたまま眠りについた。





ん?朝か…?

ってあれ?!寝ちまったのか?俺!


はっ!貞操は…大丈夫みたいだ。


ムニュ。ん?ムニュムニュ。

何この人生史上最高の触り心地に、感度、弾力は…


「おはよう。タク…ッ?!どこ触ってるんだ!」

「オフッ」

俺はベットから放物線を描き落ちて行った。

顔には秋の風物しモミジ。

布団がおち、シーツ一枚で裸体を隠す。



「え!裸?」

「出てけー!」

「えぇー⁉」

俺はパンツ一枚で出された。


いつものシルビア、夜のシルビア、さっきのシルビア。

コロコロと表情が変わるな。

少しシルビアを好きになった、俺だった。



清々しい朝だ。

俺は窓からの日差しを眺めた。パンツ一枚で。


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