1.プロローグ
約2年ぶりのシリーズものです!
私の名前は堺 三春。
一か月前とは間反対の方向へと歩みを進んでいる。
電車に揺られ、揺られ、揺られ…時々満員になったと思ったらすぐに空きができる。
最近ではいつもの事だが、未だにこれには慣れない。
そうして長い経路を経て辿り着いた高校が私の行先である。
『私立門崎高等学校』
地域では結構有名なそこそこの高校で、生徒の人数は1学年1,000人超。大規模な高校の一つ。
充実した施設があり、運動部も文化部も盛んにおこなわれている。そんなものに惹かれてここに私は4月から入学したが現実は残酷だった。
私は、休み時間になっても孤独のままだった。
…この現実を再確認して、私は机の上でうつ伏せをしてため息をついた。
私はいつもそうです。こんな性根なのだ。
実行委員やそれに似た役職には一切立候補できなかった。修学旅行なんか私以外の人達が先達を切って行って、私は最後尾でキャッキャウフフしている様子を眺めているだけで、とても…ではないが、何故か寂しい気持ちになった。友達という友達はいるかどうか怪しかった。
話す人もいたが…浅く広く、当たり障りのない会話ばかりで、ラインやインスタは最低限しか交換できてないし、どこか一緒に遊ぶ。ということもできなかった。誘えなくて、誘われなくて…
部活も最終的には無所属…所謂帰宅部で、部活関係の交流もありもしなかった。
はっきり言って、少しつまらなかった。
私だってこんなはずじゃなかった。しかし、なぜかこうなってしまった。自然に、まるで既定の線路を辿っているように…私はいつもそれを感じるとき、自分を憎んだ。
「一度でいいからこの人生をやり直したい」
私はいつしかそう感じた。
そんな私のいるクラスには、物語の主人公のような人がいる。
「ごめん、ノート写させてほしい…!」
「はい。大丈夫ですよ。どうぞ」
いま生徒に貸したのがその人、水仙 椿。
白の髪を靡かせて、容姿端麗。学力、運動能力も申し分なく、俗にいうクラスの中心的存在。
とても高校生とは思えないくらい普段から落ち着いていて、礼儀正しさに他の生徒たちからとても尊敬されている。
私にその一部を分けて欲しいと思ったりもしたことがある。
誰もがどうしても椿さんをまじまじと見てしまう。私もその一人である。キレイすぎなのが良くないので私には何も落ち度はない。悪くない…はず。
昼食を少し早く食べ終わったので、学校を探索することにした。まだ学校の全貌を見切れたわけでは無かったから、少しでもいいので覚えようとしているのである。
すると、角に鮮やかな白髪が見えた。この学校に白髪が地毛の人は椿さんただ一人しかいない。また、髪の先端から何かキラキラしたものが見えた。私は不思議に思った。
好奇心が勝ってしまいました。心の内には、まだこんな感情が残っていたのかとしみじみと思いつつ、私は罪悪感が少々ありつつも、椿さんの行先に付いて行った。
長い廊下を通り、階段を上り、屋上に向かって行った。
屋上への階段を登り切ったその時、私は見てしまった。
白い羽に包まれる、水仙 椿さんを…
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