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酩酊ビーチ

作者: 蓮薔薇 揺麗

酩酊の時間を過ぎたそのビーチ


残されたビニールボールは風に流され


スイカだった残骸は海藻のエサになる


海に浮かぶ浮き輪はもう使われない


あの子は泳げるようになった


砂浜に築かれた城壁は


ぬいぐるみと共に地に埋まる


誰かが放置した缶は


元からそこになかったようだ


シートにくるまった紙皿と一緒に


一箇所の狭い部屋の中に押し込められる


酔いが覚めたらそこには何も無い


波音はいつもと変わらない


涼むだけの場所になっても


また酩酊する時間は来るから

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