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【転移】2



(そういえばなんで女湯に【転移】したんだ?

俺は確かに町の前にしようとしてたはずなのに。それと……リキャストタイムってなに!

普通【転移】って連続でできないの!しかも一回つかうごとに2時間って長すぎだろう!!)

俺は【転移】まで後どれぐらいか確認した。

ー【転移】リキャストタイム00:30ー

(はぁ、とりあえず一時間半はきったか。)

俺はまだ笑っているおっさんに

「おっさんこそなにしてぶちけまれたんだよ?」

おっさんはたいしたことはしてない風に顔の前で手を振り

「俺か?俺はたいしたことはしてねぇーさ、ただ…」

おっさんは勿体ぶるように言った。

「ただ、なんだよ。」

おっさんはニヤリと笑い

「ただ人を50人ほどやっちまっただけだ。」

「……イヤーーーー!ちょっとまじでここからだしてー!!すいません俺が悪かったから!反省してます、反省しているから!!」

俺は鉄格子を握って必死に叫ぶがやはり誰も来なかった。


(ふざけんなよ。なんで俺がこんな目に遭わなきゃならないんだよ)

俺はガックリ落ち込んで床に座りうつむいていたら

ガシャ!

と音がし顔を上げるとおっさんが自分の牢から出ていた。

「えっ!ちょ、なんでおっさん自分の牢から出れてるんだよ!!」

おっさんはニヤリと笑い

「実はな、俺はここの隊長をしているんだ。」

「隊長………隊長!?

なんで衛兵の隊長が牢の中にいるんだよ!?」

おっさんは俺の牢に近づきながら

「言ったろ。人を50人ほどやっちまったってその罰で牢に入れられてなぁ…まぁ、元々ここに勤めて10年だ鍵を開けるなんて楽勝だ。

それよりだ折角新しいご馳走がきたんだもう我慢できねぇ。」

おっさんは唇をペロリとなめ興奮したみたいにハァ、ハァ、と息を吐きながら此方に来る姿を見て俺は嫌な予感がした。

俺は震える口でおっさんに

「な…なぁおっさん50人ほどやったと言ったけど誰をやっ…やったんだ?」

「誰って男を50人ほどだ」

男をと聞いてさらに嫌な予感がし俺は牢の壁の方に下がりながら

「や…やったて、殺したのか。」

(頼む殺しもやだけどせめてこっちの方であってくれ!!)

「俺は衛兵だぜ、殺しはしないさただ体の方をおいしくいただいただけだ。」

おっさんは俺の牢の鉄格子をつかんでそう言った。

(ギャアアアアアアアア!……やっぱりそっちかこのおっさん!!は…早くこの場から逃げなければ!)

俺は転移の表示を見ると

ー【転移】リキャストタイム00:15ー

(まだ15分もある!なんとか時間を稼がねば。)

俺は時間を稼ぐためおっさんに気になってた事を聞いた。

「お…おい。おっさん」

「あん。なんだよ、」

おっさんは此方の牢の鍵を開けようとしている。

「俺達以外の2人がああなっているのってもしかして…」

「ああ。あの2人かお前が来るまではあの2人が相手だったがもうあんなんなっちまってなぁ。

でも新しくお前が来てくれて我慢する必要もなくなり助かったよ」

そう嬉しそうに言うおっさんを見て

(やっぱ、おまえのせえかよ!!)

ギィイー

おっさんが牢の扉を開けて入ってきた。

「さぁ~てここからお楽しみタイムだ!」

(ヤバイヤバイヤバイヤバイヤバイ!!まだか時間は

ー【転移】リキャストタイム00:05ー

くっそ!まだ5分もあるのかよ、このままだと俺別の童貞卒業してしまう、そんなの嫌だー!!なんとか逃げきるんだ!)

俺はおっさんから距離をとろうとしたが後ろの壁にあたりこれ以上逃げられなくりおっさんにズボンを捕まれた。

「ギャアアアアアアアアアアアアアア!!

嫌だー!!」

おっさんは俺のズボンを引っ張りながら

「大丈夫だ、痛いのは最初だけ後はうまくやってやる。」

俺はおっさんにズボンを取られまいと抵抗するがズボンは取られてしまいパンツだけになった。

「いやーーーーーー!!」

おっさんは鼻息を荒くし俺のパンツを取ろうとした。

「ハァ、ハァ、ハァ、ハァ、ハァ、」

俺は、これを取られたらもう終わりだと思い必死に抵抗したがパンツを半分まで下げられ、半ケツ状態にされもうダメだと思った。

(前世の母さん、父さん、妹よ先立つ不幸をお許しください…先立つ不幸って言っても別の不幸ですがろくな息子じゃなかったと思いますがみんなの幸せを祈ってます。

ああ、こんなことなら神様ともっと仲良くなりたかったなぁー。せめてあなたの笑顔をもう一度見たかった……………)

その時俺の前に

ー【転移】リキャストタイム00:00ー

【転移】可能の表示が表れた。

俺は、無我夢中で

(きた!!!!!この際何処でもいい遠くにはるか遠くに太陽ぐらい遠くに……)と思いか【転移】した。

「て、【転移】だ!!」


シュン。


(ああ。これで大丈夫だ………うん?なんかすげぇ熱いし、息がで…き……な)


ボチャッ!!

ジューー

太陽の真上に【転移】した俺はそのまま太陽に落ち焼け死んだ。

「お帰り、今回も大変だったね。」

俺が空間に戻ると労うように笑顔を浮かべた神様がいた。

俺は、神様の顔を見て安心し涙が出た。

「か…かみさま……お…おれ…」

涙ながらに話す俺を見て

「うん。大丈夫だよ。

よく頑張ったね」

と菩薩のような笑みで言った。

それを見た俺は、

「うぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!」

泣きまくった。

神様は5分ぐらい泣いてスッキリした俺を見て

「もう大丈夫かい?」

「はい。大丈夫です。」

俺の顔を見て大丈夫だと思った神様は今回の【転移】の検証結果について話しだした。


「今回の【転移】だけど君のおかげで現状の問題点が2つ分かったよ。

まず【転移】する時直前に思った場所に【転移】するみたいだ。」

「直前に?でも俺最初の時は町の前にしようとしてたはずですが?」

神様は俺をジーと見て

「確かに君は最初町の前に【転移】しようとしてたけど女湯に【転移】したってことは直前に女湯のことでも考えたんじゃないのかな。」

「えっ!、そんな……

(でも何処でも行けるんなら女湯にも行けたりして)……。」

否定しようとした俺だが確かに思ってたことを思い出した。

俺は、此方をジーと見ている神様を見た後顔を背け「アッ、ハッハハハ」と笑い誤魔化そうとしたが

「ハッハハハ」

ジー

「ハッハハハ」

ジー

「ハッハハ…」

ジー

「ハッ…」

ジー

「すいませんでした!」

ジーと見続ける神様に耐えきれず土下座して謝った。

神様は「ハー」と溜め息をつくと

「まぁ、君も男の子だし仕方ないかなぁと思うけど」

俺は、バッ!と顔を上げ

「そうです!俺も男なんでつい!」

と笑顔で言ったら神様は俺をたしなめるように

「けど!結果君は捕まることになって危ない目にもあったんだからきをつけないとね!」

と腰に左手を当て右手の人差し指を俺に向けて言った。

俺は、「おっしゃる通りです!申し訳ございませんでした!!」

と頭を下につけるよう反省の意を示した。

神様は「反省してるならいいよ。」

神様の許しを得た俺は、立ち上がり神様の話の続きを聞いた。

「最初の【転移】がそうだったから2回目の【転移】の時も行き先が太陽だったから太陽のことでも思ったでしょう。」

(えーとあの時は慌てたしどうだったかな……)

俺は、正直忘れ去りたいがあの時のことを思いだし(この際何処でもいい遠くにはるか遠くに太陽ぐらい遠くに……)

「あっ、確かに思いました。」

「やっぱりそうか。

行き先を固定できず【転移】直前に思った場所に行くならこれは危ないね」

「はい。このままだと俺見たいに太陽に行ったり下手したら深海や壁の中、空中なんてのもあり得ます。」

神様は頷くと

「そうだね。行き先は固定できるようにしなくちゃ。」

「はい。」

「さて、もう一つだけど」

「はい。」

「【転移】のリキャストタイムの長さだね。」

俺は、深く頷き

「流石に2時間は長すぎますよ!

間に合ってなければヤバイところでしたよ!」

神様は苦笑いし

「そうだね。

魔力を使わずに能力として使えるのはいいけどこれじゃあ気軽に使うこともできないね。」

「はい。せめて連続しようとまでは言いませんがリキャストタイムは1分ぐらいがいいと思います!」

「分かった。調節してみるね。

……さて、今回の検証はこんなところかな。

どうする前回はそのまま行ったけど今回は休憩してく?」

俺は、そう聞かれどっと疲れが出たように感じ

「はい。今回はそうします。」

と答えた。


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