第5章 のんびりとしたお話タイム
「で?なぜコウマは魔法が使えるの?」
早速コウマはメアリから質問を受けていた。コウマはどうやって嘘をつくのか考えに考えてこう答えを出した。「分からない。」
コウマはこの世界ではまだ5歳の子供なのだ。だからこれでも普通に言い逃れできるだろう。
「あ...やっぱそうよね。」
思った以上にあっさり言い逃れできて内心びっくりするコウマである。そしてコウマも聞きたいことを聞くことにした。
「さっきの兵士、ガイコツと言いながらスケルトンみたいなのに変わっていったけどあれはなんなんですか?」
と当然の疑問をぶつけるコウマ。するとメアリは
「まあ説明するよりも見てもらった方が早いかな?ということで見ててね」
とメアリが言ったあとメアリは
「キラバナ!」
と唱えた。その時!光がメアリのところに集まっていくと同時にメアリが何か別のものに変わっていった。メアリが完全に別のものに変わるとメアリの周りに集まっていた光が消え、何かが見えた。その何かとは、白い雪だるまに丸くて白い手足が付いていて頭には黄色い耳、そしてその耳の先端には赤い花が付いている。そのようなものだった。
「これはキャラと言って、キャラと契りを結ぶとそのキャラの姿になって戦えるのよ。」
なるほど。つまりさっきの兵士はその"キャラ"とやらと契りを結んでいて、僕を迎撃するためにガイコツというキャラに変身したのか。そしてメアリは元の姿に戻った。
「それ以外にも呼んだら一緒に戦ってくれるキャラとかもいるのよ。普段はみんなでのんびり生活してるんだけどね。ほら!そこに隠れてるんでしょ?天ちゃん?」
とメアリが言うと木の裏側からエビの天ぷららしきものが歩いてきた。
「この子はエビ天って言うのよ」
とメアリが言うとそのエビ天はペコりと頭を下げた。かわいい。このエビ天の姿は一言で言うならばエビ天である。強いて言うならエビ天に黄色い手が付いていて、動く時はしっぽを使って立って動いている。ふと
「僕もそんなキャラが欲しいなぁ...」と呟くと、
「じゃあまた近いうちに一緒にキャラでも探しに行きましょうか!まあまずは王様のところに連れていくのが先だけどね!」
とメアリが言った。そのようにメアリとコウマが話している姿からはコウマが少し前まで捕虜だったことも忘れるぐらいには和やかなものだった。