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ペンギン三兄弟

ペンギン三兄弟 〜 5話 氷上のピクニック の巻

作者: たかはら りょう
掲載日:2020/02/16


ペンギン三兄弟、チャン、ドン、ゴン。

今日も仲良く暮らしています。


なかなか良い気候になってきたので

3羽は、ピクニックに出かけることにしました。

台所では、何やら湯気が立っています。

(チャラララーン、ごはんが炊きあがりました)と炊飯器の声がしました。

ドン「ごはんできたよー、おにぎり作ろう」

ゴン「うわあ、炊きたてだあ」

ゴンは炊飯器の上蓋をあけると、おもむろに手をごはんの中へつっこみました。

ゴン「あっちいー!」

ゴンはあわてて手を引っ込めました。右手の先が真っ赤になっています。

チャン「なにやってんの?バカじゃないの?熱いに決まってるじゃん。やけどしちゃうよ」

ゴン「やけどしたあ」

ドン「炊飯器に手を突っ込むペンギン初めて見た」

ゴンは右手をふうふうしています。

チャン「水かけて冷やしなよ、ほら」

チャンは水道の蛇口をひねって、ゴンの右手を引き寄せて、水をジャージャーとかけてあげました。

ドン「ごはんはね、しゃもじですくうんだよ。手ですくっちゃだめだよ」

ゴン「わかってるよー」

ドン「ゴンはそこで大人しく見てなさい」

それからチャンとドンは、慣れた手つきでおにぎりをたくさん作りました。

おにぎりの具は、シャケ、タラコ、コンブ。

3羽は、やはり海のモノが好きなのです。


3羽それぞれ、おにぎりの入ったふろしきを背負ってピクニックへ出発です。

目指すは湖のある公園です。

今日は、気温も低く、湖の表面は凍りついていました。

チャン「いい具合に凍ってるねー」

ドン「これは滑りがいがありそうだ」

ゴン「早速滑ろうぜー!」

3羽は、お腹から氷の上へ飛び込むと、

お腹で氷の上を滑りはじめました。

結構なスピードで縦横無尽に滑ります。


チャン「あー楽しいー、でも腹減ってきたなあ」

ドン「じゃあ、おにぎりタイムにしよっか」

ゴン「賛成!」

3羽は、湖の真ん中に座って、持ってきたおにぎりを広げると、パクパクとリズミカルに食べました。


チャン「ああ、食った食った」

ドン「じゃあ、釣りでもする?」

ゴン「ワカサギだね」

3羽はクチバシでつついて、氷の上にまあるい小さな穴を開けました。

それから、その穴の周りにすわって

いっせいに釣り糸を垂れました。

10分たちました。

さらに10分たちました。

でも魚は1匹も釣れません。

チャン「これ潜って捕まえたほうが早いよ」

ドン「でも凍ってて潜れないよ」

ゴン「ドンならちっちゃいから、この穴から潜れるんじゃない?」

ドン「おーし、じゃあいっちょとってくるかな」

ドンは、釣り糸を垂れていた小さな穴から

するりと水の中へ潜りました。


しばらくすると、穴からワカサギが次々に

ピョンピョン飛んできて、氷の上でピチピチとはねました。

チャン「すげー、さすがドンだね」

ゴン「大漁だなー、ドンの器用さには勝てないよな」

ドン「ごはんに手入れちゃうペンギンと比べないで」

ドンは穴からひと仕事終えて、もどってきました。

チャン「今日の夕飯はワカサギの天ぷらで決まりだな」

ゴン「オレ見てるから、料理もよろしくね!」

ドン「えー、じゃあ帰りはおんぶして」


ピクニックの帰り道、

夕陽を背に、魚の入ったふろしきを背負ったチャンと、

ドンをおんぶしたゴンの影が、ながーく伸びておりました。


おわり


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