遺言.
掲載日:2017/04/30
星屑のような日々だった。
友達がいて、仲間がいて、恩師がいて、親がいて、そして君がいて。
見上げた星空は満天に輝いていて。
何時までも眺めていたいと思った。
君と隣合って「綺麗だね」なんて人生を自慢しあって。
何時しか星が少なくなって、少し不安になってみた。
それでも君は「大丈夫」って、はにかむように笑って見せた。
でも、何時しか僕は君を見下ろしていた。
星の一つになっていた。
そうして漸く気が付いたんだ。
僕はもう、君の隣で見上げることは出来ないんだって。
君は独りで見上げていたんだって。
嗚呼、どうして。
願えるならば、光り続けていたかったのに。
君の顔すらもう見えない。
朧気なんだ。曖昧なんだ。
君がどんな顔をしているのかも空漠なんだ。
君が泣いているのなら笑ってくれ。
君が笑っているのなら莫迦にする程嘲笑ってくれ。
笑って笑って、涙の意味が変わるまで笑い続けて、そうして明日を迎えてくれ。
さあ、もうじき夜が明ける。
僕のいない朝が来る。
それでも時間は過ぎ行くし、それでも君は生き続ける。
いや、生き続けて欲しい。
身勝手かい? 身勝手なんだ。
身勝手だから言えるんだ。
それが、僕の最期の想いだから、さ。




