一文一答 あなたの悩みをバサッと解決大作戦<3>
『一文一答 あなたの悩みをバサッと解決大作戦』第3弾です。
質問に、一文で答えを出してしまおう。
一問一答にもじって一文一答してみました。
短編なので、ちょっとした暇つぶし程度に読んでいただければ、幸いです。
だんだんと私の質問投稿ボックスの存在を知る人が増えてきた。
それに比例して、投稿数も増えればよいのだが、そううまくはいかない。
今日も一通のみ入っていた。
たった一通であっても私はうれしいのであるが。
『初めまして、反抗期真っ只中の少年Kです。
いつまで僕は親から子供あつかいされるのでしょう?
いつも、「自転車気を付けなさいよ。」と母親に言われるのですがいつになったら終わるんだよとおもっています。
僕はもう高校2年ですよ、子供じゃないのだからやめて欲しいのです。
回答は、2年5組の黒板へよろしくお願いします。』
私の親はあまりそういうことを言わない人だから、私には彼の気持ちはよくわからない。
だけど、質問された以上答えないわけにはいかないだろう。
間違っているかもしれないが、回答しよう。
『生まれてから死ぬまで母親、父親がずっと君の親であり続けるのと同じように、親にとって君はずっと子供であって、君がいくら成長したとしても、親にとって君は子供である事には変わりはないので、君はずっと子供扱いされるのではないかと私は思います。』
親でも、大人でもない、高校生の私のこの言葉に説得力はないだろうけれど、2年5組の黒板にそう書いた。
翌日から、反抗期真っ只中だった少年Kは、もう親に反抗することはなかったそうです。