477話 超高速船の実力
陽だまり亭に戻ると、案の定マーゥルとエステラがいた。
「早いな」
「うふふ。なんだかわくわくしちゃって」
「ボクは、不安で眠りが浅かったですよ」
にこにこ顔のマーゥルとは対照的に、すでに疲れ切った表情のエステラ。
そんなんじゃ、今日一日乗り切れないぞ。
「めっちゃ普段着だな」
「式典は午後からだからね。今から正装なんてしてられないよ」
ルシアの館で着替える約束を取り付けてあるらしい。
お前んとこの給仕が文句言わないか?
エステラを綺麗に飾り付けるの、みんな楽しみにしてんだろうに。
とか思っていると、ナタリアが俺の隣に立って言う。
「連れて行く予定です」
「マジか!?」
「えぇ。暴動を起こさせないために」
涼しい顔で、物騒なことを言うナタリア。
暴動なんぞ起こすなよ、給仕たち。
「シェイラがいれば、エステラ様不在の館をきっちりと守り切ってくれるでしょう……ぷぷぷっ」
「うわぁ、涙目で不満たれてるシェイラの顔が容易に想像できるよ」
ナンバー2ともなると、給仕長の穴埋めを全部任されるんだろうな。
あぁ、そうか。
シェイラだけでは手が足りない部分の穴埋め要員がいるから、同率ナンバー2なのか。
「マーシャギルド長が船を出してくださるおかげで、こちらから人員を連れて行くことが可能になりました。改めて感謝申し上げます」
「あはは~、いいよいいよ☆ エステラんとこの給仕たちは、もう家族みたいなものだからね~☆」
と、こちらも準備万端のマーシャ。
水槽に入って温かい海鮮みそ汁を飲んでいる。
水に浸かった人魚がスープに浸かった海鮮を食っている。
なかなかシュールだ。
「お礼も兼ねまして、今度は我が家でカニパーティーを開催いたしましょう」
「わぁ~い! じゃあ、とっておきのカニを持参するね☆」
と、盛り上がる飲み仲間二人から、そそっと距離を取るエステラ。
「ナタリア主催の家飲みなら、ボクは不参加で」
「ダメだよ~、エステラ~、私が寂しいもん☆」
「ナタリアの家での飲み会は、脱衣率が高いんだよ!」
「先日、脱衣メンコという遊びを開発いたしまして」
「わぁ☆ 面白そう☆」
「絶対参加しない!」
俺、めっちゃ参加したい☆
なんならエステラの代わりに――
「懺悔してください」
「あのな、ジネット。せめて口にしてからにしてくれ」
「お顔が悪い子でしたよ」
「お口も思考もやろうとしてることも、みんな悪い子のナタリアは放置じゃねぇか」
「女性同士のことですし、周りに迷惑は……きっとかけないと思いますし」
「いや、ジネットちゃん。物凄く迷惑を振り撒いてるから、一回強めに懺悔させといて」
エステラからの、切実な訴え。
わぁ~、ナタリアの「てへぺろ」顔、イラってするな~。
「イネス、モコカ。参加したそうな顔をするんじゃありません」
向こうは向こうで、なんか暴走しそうなのを止めてるな。
さすがのマーゥルでも、脱衣メンコは容認できないか。
「とりあえず、我が館で試してみてから、参加の可否を決めるべき――ということですね、主様?」
「そういうことじゃないわ、シンディ」
あっちの給仕長も、なかなか大変そうだな、コントロールするのが。
「……マーゥル。このメンコを使ってくれと、ベッコから」
「待ってくだされ、マグダ氏! 確かに、船の上でのマーゥル氏から依頼されてメンコを作って持ってきたでござるが、このタイミングで渡すのはちょっと違う意味が込められてしまう危険があるでござるよ!?」
「とても素敵なメンコね、丸メガネ。たいした度胸だわ」
「深窓のご令嬢の口からさり気なく暴言がこぼれてるでござる!?」
なんか、個別注文を受けていたらしいベッコが、マグダのナイスフォローで窮地に追いやられている。
マグダ……、すっごい面白い。ナイス、ナイス。
そういえば、いつの間にかベッコがいた。
ウーマロたちは三十五区に残ってるのに、こいつはなんで四十二区に戻ってきてるんだ?
「え、もしかして亡霊?」
「生きてるでござるよ!? 拙者、仕事のために四十二区に戻ってたでござる!」
今回の件とは関係ない、普通の、自分が受注した仕事のために四十二区に戻ってきていたのか。
「――ウーマロたちを見捨てて」
「言い方に悪意しかないでござるな!?」
「……ウッセですら、こき使われているというのに」
「いや、拙者にもいろいろ都合があったでござるよ、マグダ氏!」
「「こき使われればいいのに」」
「それはお二人のただの願望でござるよね!?」
『使い潰す』って、ベッコのためにある言葉だと思う。
「ベッコさん」
と、イネスがベッコの前に歩み出る。
そして、はっとして「あっ、失礼しました」と、軽く頭を下げる。
「モブ顔丸メガネさん」
「失礼してなかったのに失礼な方向へ舵を切ったでござるな!? それも全力で!」
ふっと口元を緩め、改めてイネスが頭を下げる。
「先日は、無茶な要求をしてしまい、申し訳ありませんでした。無理が祟って寝込まれてしまったとか。改めて謝罪申し上げます」
光の行進のデモンストレーションの時の話だろう。
ちょっとベッコには無理をしてもらった。
その結果、ベッコは行進終了後にちょっと倒れた。というか、電池が切れた。
そのことを、イネスもデボラも気にしていたのだろう。
「大丈夫でござるよ。拙者、そういうのには慣れているでござるから」
「そうですか。では……、謝って損した、ぺっ!」
「とはいえ、そう言われると、ちょっとモヤっとするでござるよ!?」
ベッコに突っ込まれ、イネスがふわりと笑う。
「お元気そうで安心しました。デボラさんも気にされていたので、謝罪だけでもさせてあげてください」
と、改めて深く頭を下げた。
その向こうで、マーゥルがにっこりと微笑んでいる。
マーゥルが許可したんだろうな。
ほら、領主付きの給仕長が、あんま他区の一般市民に頭とか下げられないじゃん?
領主の名に傷を付けかねないし。
マーゥルについている時であれば、まぁ、頭を下げるくらいは許されるのだろう。
「では、ここからは、マーゥル様に脱衣メンコを強要した罪について糾弾させていただきます」
「強要してないでござるよ!?」
ベッコがイジられ、マーゥルが思わず吹き出す。
ホント、ベッコは人気者だなぁ。
きっと、お前を引き抜こうなんて貴族が出たら、マーゥルが全力で守ってくれるぞ。
モコカのお気に入りでもあるし、完全にマーゥルの後ろ盾を得たな、ベッコ。
「で、今回はどんなメンコを作ったんだ? マーゥル、見せて」
「ふふ。おねだりは、もう少し分かりにくくするものよ」
とか言いながら、マーゥルが出来たてのメンコを見せてくれる。
船の甲板で、潮風を受けるマーゥル。
つばの広い帽子が風に揺れ、風と戯れて広がる髪と相まって、なんとも柔らかい雰囲気のイラストになっている。
――が、普通だな。
「これ、風で帽子が飛ばされそうで『きゃっ』ってなってる方が面白かったろうに」
「それも作ったでござるよ。この直後強い風が吹いて、そのような状況になったでござるからな」
と、もう一枚メンコを取り出すベッコ。
そこには、風に煽られた帽子を慌てて押さえる、慌てたマーゥルのイラストが描かれていた。
「あら、いやだわ。こんなはしたない表情のメンコなんて。人に見せないで」
と、照れた表情のマーゥル。
まぁ、肖像画を描かせるなら、いつも取り繕ったすまし顔ばっかりだっただろうからな。
こういう素の表情ってのは、なかなか記録に残らないものだ。
「いらないなら、俺にくれ」
「何に使うつもりかしら?」
マーゥルの目が鋭くこちらを睨む。
まぁ、お察しの通りの使い方だ。
「アルシノエからの希望でな、新作の芝居がうまくいったら三十五区にデートスポットを作ることになる。そこでこれを――」
「させないわ」
と、メンコを引っ手繰る。
「こんな顔のメンコ、あの方に持っていられるなんて、恥ずかしいもの」
「ほほぅ、『あの方』ねぇ。俺は誰に何をするなんて、一言も言ってないんだけどなぁ~」
「まぁっ」
頬っぺたを膨らませて、マーゥルが俺の肩を叩く。
「言わなくても分かります」ってか?
それはもう、お前もそーゆーつもりがあるってことなのかな?
「じゃあ、協力してくれないか? 俺が相手だと、そのメンコでもない限りインパクトが薄くてなぁ~」
「……仕様のない人ね。こんな手を使って私を担ぎ出すだなんて」
まぁまぁ。
新作の芝居をいいものにしたいだろ?
それに、三十七区の恋人岬に肩を並べるためには、そういう演出も必要なんだよ。
「ほんと、困った人」
不機嫌そうに言って、詳細を求めてくるマーゥル。
なんだかんだ、結構乗り気な様子だ。
なので、こちらからもアドバイスを。
「そのメンコをチラ見せしたら、好感度爆上がり間違いなしだぞ。すげぇ可愛いから、そのメンコ」
「……そういう言葉は、エステラさんや店長さんに言ってあげなさい」
言って、ぺしりと尻を叩く。
普通にセクハラしてくるんだもんなぁ、この街の貴族。
とりあえず、デートスポットの方はこいつらとシラハたちがいればなんとかなるだろう。
盛り上がれ、三十五区。
そして、見事に釣り上げてくれよ、雑魚貴族を。
釣り上げても雑魚だから、達成感はないかもしれんけどな。
「朝からこんなに豪華な食事がいただけるから、陽だまり亭は大好きのわ」
と、海鮮盛り盛りみそ汁を飲んでいるアルシノエ。
手元を見れば、エビ茶わん蒸しとエビチャーハンが並んでいた。
ホント、豪華な朝飯だこと。
「アルシノエさん。これがエビフライですよ」
「わぁ! これはすごいのわ! これを食べたら、絶対お芝居大成功間違いないのわ!」
めっちゃ甘やかされとるな!?
っていうか、ジネットがめっちゃ張り切ってる!?
あぁ、そうか。
今日はこの後料理できないからな。
精々、今のうちに料理を楽しんどけ。
「アルシノエがそう言うなら、イーガレスのところでエビフライでも揚げてやるか」
「いいんですか!?」
ジネットが、物凄く食いついた!?
「あ、いや、俺らは先に行くから、朝のうちに俺が作って、っていうつもりで……」
「そう、ですか……」
めっちゃしょんぼりしちゃったー!?
「えぇ……っと」
と、マグダに視線を向ける。
そのマグダがマーシャに視線を向ける。
「大丈夫だよ~☆ ちょ~っと、速度は上がっちゃうけど~☆」
と、嫌な予感しかしない許可が下り、マグダが大きく頷く。
「……では、朝の販売はマグダとロレッタたちで請け負うので、店長はヤシロと一緒に行っても平気」
「え、でも」
「……お弁当の準備はもう出来ているし、今日の営業時間は短い。問題なくオープンさせられる」
「んじゃ、店はマグダに任せて、ジネットは俺らと一緒に来てもらうか」
俺らが先行するとはいっても、後発も午前中には出発する。
せいぜい四時間くらいの差しかない。
俺らが五時ごろ出て、後発隊が九時ごろ出発って感じだ。
どちらも、正午前には三十五区に到着する予定でいる。
「教会の寄付、ちょっと早くなっても構わないか?」
「えっと、それでしたら、問題ないと思います。寮母さんたちにはご迷惑をおかけするかもしれませんが」
「では、先触れを出してまいります。見返りは、ヤシロ様と店長さんの紙芝居だと伝えておきましょう」
「えっ!?」
「おう、じゃあ、それで頼む。可能なら、ジネットにあいさつしたいガキはさっさと起きるように言っといてくれ」
「承知しました」
ナタリアが静かに、物凄いスピードで駆けていく。
「あの……なんだか、わたし、とてもわがままを言ってしまった気が……」
「大丈夫だよ、ジネットちゃん。むしろ、ボクからお願いしたいくらいだから」
イーガレスたちの士気を高めるのは、非常に意味があり、有意義なことだ。
「寄付にはすぐ行けそうか?」
「はい。ですが、三十五区に着いてすぐ料理をするとなると、その下拵えが……」
「それは、ウチの娘たちにやらせちゃお~☆ エビの殻を剥くんだよね?」
「はい。尻尾と頭は残してもらって、筋を――」
と、マーシャに説明し始めるジネット。
ならばと、こちらはマグダと開店後の打ち合わせを行う。
「……大至急、ロレッタを起こしてくる」
「その必要はないですよ!」
タイミングよく、ロレッタが陽だまり亭へやって来る。
「華麗に登場、ロレッタちゃんです!」
「よう、カレーに投入のロレッタ」
「カレーまみれですよ、あたし!?」
「……ロレッタが来たので、マグダはロレッタを起こしに行ってくる」
「無駄足になるですよ!? この時間のなさそうな時に!」
ロレッタが来たので、陽だまり亭の方はこいつらに任せてしまう。
マグダが開店準備をし、ロレッタがカンパニュラたちを呼びに行く。
ジネットは朝食の準備だ。
「ミリィ、マーシャを手伝ってやってくれるか?」
「ぅん。先に港に行って待ってる、ね」
「イネス。彼女たちの護衛を頼むわ」
「承知いたしました、マーゥル様」
ずばばっと、役割分担が進んでいく。
「んじゃ、俺らはジネットと一緒に教会だ」
「ウチは、ミリィちゃんたちと港行っとくわ」
「でしたら、みなさんはここで食事を済ませていってください。洗い物は――」
「……マグダたちでやっておく」
「ありがとうございます。さすが副店長、頼りになります」
「……むふー」
ジネットに撫でられ、ご満悦のマグダ。
「モコカ、すまんが朝食を載せた荷車を頼めるか?」
「合点承知の助だぜですよ! どどーんと任せときやがれください!」
ちょっと慌ただしくなったが、出発の準備を整える。
「ジネット。たぶん戻ってくる時間はない。持っていくものがあるなら今のうちに取ってこい」
「あ、では、ソレイユの髪飾りを」
「……マグダが付き添う」
そうだな。
慌ててると、ジネットが階段から転げ落ちかねないからな。
「あの……なんか、ワタシ、余計なこと言っちゃったのわ?」
自分の一言で、状況が慌ただしく、目まぐるしく変化したことで、アルシノエがちょっと不安そうな表情を見せる。
「お前のおかげで、お前の家族が美味いエビフライを食えることになった。帰ったら誇ってやれ」
「のわ! これ食べたら、きっとみんな大喜びするのわ!」
しかし美味そうだな……
あとで俺も食わせてもらおう。
「じゃあ、エステラ。寄付の料理の確認をしてくるから、こっちの準備を頼む」
「ボクがやることなんかほとんどないけど、分かったよ」
アルシノエやマーゥルを放置して準備に奔走するわけにはいかないからな。
話し相手として残っていてくれるだけで助かる。
時間がないのでサクッと厨房に入って下拵えの状況を確認する。
さすがというか、もうこのまま食卓に並べれば食い始められるってくらい完璧な下拵えがなされた料理が並んでいた。
給食センターか、ここは。
「あ、ヤシロさん」
「完璧な下拵えだな」
「今日は時間がないかもしれないと思いまして」
戻ってきたジネットと合流し、マグダがメインで、料理を荷車に運び、積み込んでいく。
相変わらずすごい量だ。
「では、行ってきます。お店をお願いしますね、マグダさん、ロレッタさん、カンパニュラさん、テレサさん」
準備している間に合流したカンパニュラとテレサも交えて、出発の挨拶を済ませる。
「では、またあとでお会いいたしましょう。道中お気を付けくださいね」なんて、カンパニュラから見送りをもらって、俺たちは陽だまり亭を出発する。
教会に着けば、全ガキが起きていて、朝っぱらからやかましいくらいに元気だった。
飯を食わせ、ジネットとしばし触れ合わせ、俺に突進してきたガキを大人のパワーでねじ伏せ、慌ただしい朝飯を済ませる。
食器は寮母のオバサンが洗って、陽だまり亭へ運んでくれることになった。
助かる。
なので、俺たちはそのまま港へ向かうことが出来た。
「結構ギリギリだね」
「遅れれば、その分だけ船の速度が上がるぞ」
「急ごう、みんな! 前の船以上に速い船の速度がさらに上がるとか……悪夢でしかないよ」
自分が乗った高速船以上の超高速船に、憂鬱そうな顔をするエステラ。
まぁ、大丈夫だ。
「漏らしても、笑わないでいてやるから」
「レディに対する発言とは思えないよ、ヤシロ!」
走りながらわき腹を突かれ、くすぐったくて膝から転びそうになった。
危ねぇなぁ、まったく。
港に着くと、陽だまり亭でゆっくりと飯を食ってから出て来た面々と再合流する。
「今回の船はこれで~す☆」
マーシャが示したのは、随分とこぢんまりとした船だった。
とはいえ、馬車よりデカいが。
ざっと20人乗りくらいだろうか。
親方たちと行った、宮島観光で乗った小さい遊覧船がこれくらいの大きさだったか。
「さぁ、時間がないから早く乗って☆ 一秒遅れるごとに、1ノット速度を上げるからね☆」
30秒もたついたら30ノット上げるのか?
上げ過ぎだ。
今回の船には個室はなく、陸の人間用の大部屋が一つあるだけだった。
甲板に人魚用のプールが一つだけしかなく、本当にこの船はくつろぐ目的では造られていないのだと分かる。
のんびりするなら、水路を増やしてどこでもおしゃべり出来るようにしてあるだろうからな。
「何も見ない方がいいな~って人は室内、見えてた方がまだ安心できるよ~って人は甲板に集まってね~☆」
「何が!? ねぇ、マーシャ!? 主語があいまいで、物凄く怖いんだけど!?」
「じゃ~、またあとでね~☆」
エステラからの問いには答えず、マーシャは水槽から飛び出して海の中へと潜っていった。
まぁ、見ない方が怖くないってタイプも、見えてないと余計怖いってタイプもいるだろうからな。
「あ、あの、ヤシロさんは、どちらにされますか?」
ここにきて、ちょっと不安そうなジネット。
俺の服の裾をぎゅっと握っている。
「怖いなら室内にいろ。壁に背中をつけてどこかに掴まってりゃ、そのうち着くから」
「えっと……出来れば、ヤシロさんのおそばに……」
「俺は速さを体感したいから、甲板にいるつもりなんだが?」
「では、わたしも!」
ん~……室内にいた方が怖くなさそうだけど……
「じゃあ、俺に掴まってていいから、怖くなったらすぐ言えよ」
「はい。……ありがとうございます」
と、まだ出発していないのに、俺の腕にしがみ付くジネット。
そして、反対の腕に――
「エスコート、よろしくね」
と、エステラがしがみ付いた。
四十二区の港からずっとエスコートし続けるのかよ、俺は。
長過ぎだ。
そうして、――地獄の超高速船が出航した。
船が動き出した。
――と、思った瞬間、めっちゃ加速した。
「ぅおっ!?」
「ぅきゅっ!」
「にゃぁあ!」
甲板の手すりに掴まる俺。
その両腕にジネットとエステラがしがみ付いている。
わはぁ~、片方だけぽぃんぽぃん。
片方だけ。
「思ったより速いな」
「ぅ…………きゅ……っ」
「…………く……ぅ」
反応がない。
二人とも、体を固くしてまぶたも閉じている。
とはいえ、そこまで絶望的な速度ではない。
体感だと、時速120キロくらいか。
大型バイクだと普通に出せる速度だし、ジェットコースターならもっと速いものもある。
新幹線はもっと速いが、あれは風を受けないからかなり余裕なんだよな。
そうだな、大型バイクで高速飛ばしてる時の感じに似てるな。
富士山近辺にある遊園地のジェットコースターが時速180キロを超えるから、まぁ、こんなもんかと言えば、こんなもんか。
ただ……洞窟、怖ぇー!
一瞬で抜けたけど、めっちゃ怖かったからね!?
あの細い中をこんな速度で飛ばすなよ!?
ぶつからない保証ないよね!?
人魚が操ってるから平気だろって?
あの人魚どもは、仮にぶつかっても「あっ……、てへっ☆」で済ますような人種だろうが!
全然安心できない!
とはいえ、その恐怖も洞窟を抜けるまでだった。
洞窟を出てしまえば、どこまでも続く大海原。
時速120キロ程度、どうということはない。
北海道で乗ったスノーモービルが時速150キロ出せたからな。
アレに比べれば余裕余裕。
「ん?」
ふと見ると、ジネットの髪につけられたソレイユの髪飾りが風に煽られて取れかけていた。
これ、落としたら一生見つからないな。
と、押さえてやろうと思ったのだが――
「ふ…………っきゅぅ……っ!」
「ぅ……にゅぅ……っ!」
両腕にジネットとエステラ。
イカン、腕が使えん。
「ジネット。髪飾りが――」
「きゅぅ…………っ!」
ダメだ、聞こえてない。
風の音に消されてる上に、ジネットに余裕がないっぽい。
「エステラ、一回ちょっと離れて――」
「むりぃ!」
こっちは聞こえてるけど、余裕がないっぽい。
…………じゃあ、しょうがない。
これは、しょうがないのだ。
「ジネット、すまん」
「へ? ぅきゃう!?」
ジネットに掴まれている腕を、ぐるっと回してジネットを抱きしめる。
ジネットの背中から腕を回し、後頭部に手を添えて俺の胸に顔を押し付ける。
胸と頭で髪飾りを挟む感じで。
「ほにゃ……っ!? ほ!? ほにゃぁああ!?」
「落ち着け! 髪飾りが飛んでっちまうぞ!」
この体勢が嫌なら、落ち着いて、自分の手で髪飾りを押さえろ。
と、伝えたのだが――
「すみません、失礼します!」
と、腕を掴んでいた手を離し、俺の背中に手を回してきた。
ハグ!
完全に抱き合ってますね、これ!?
「ボクも、ごめん!」
で、エステラも便乗するように、腕から体へとしがみ付く場所を変更する。
「あ、ジネットちゃんがいいならボクも!」じゃねぇーんだわ!?
そんな気軽に飛びつくな、俺は何マゲだ!?
「ちょっと、もう……限界……っ! ごめんね、でも…………きゅっぅ!」
涙声で訴えてくるエステラ。
そんな必死な声で……
心配せんでも、振り解いたり突き放したりしねぇから。
……あ~ぁ、全力だな、どっちも。
「ごめ~ん、もうちょっと速度上げるね~☆」
船の向こうからマーシャの声が聞こえてくる。
「「ぅえぇぇえ!?」」
と、胸の中で二人が奇妙な声を上げる。
「プラス30ノット~!」
「「ぅにゃぁあああああ!?」」
ぐんっと、船の速度が上がる。
体が後方に引っ張られるような、ちょっと強めのGを感じる。
30ノットって、だいたいで、時速55キロくらいか。
時速120キロが時速175キロ、約180キロになると、まぁ、怖いわな。
バッティングセンターで飛んでくる球ですら140キロ程度。
あれでも、壁に当たると「バズーン!」って物凄い音するのにな。あれ以上となると、まぁ、怖いよな、そりゃ。
「ヤシロ、こっちも、ぎゅー!」
「いや、俺が手を離したら、三人揃って後ろに転がっていくぞ」
ジネットのは、髪飾りが飛んでいかないように、仕方なくやってる対処だ。
それで片腕が塞がったので、今は片腕で手すりに掴まっている。
これを離すと、さすがの俺もバランスを保っていられなくなるだろう。
「お前とジネットで支え合えよ」
「手を離すとか、ムリに決まってるじゃないか!」
「ぅきゅう…………っ!」
あぁ、もう!
しょうがないので、体を反転させる。
「うにゃぁあ!?」
「なになになに!?」
突然反転させられて声を上げる二人。
俺にしがみ付いてるんだから、俺が反転すれば、当然二人も反転することになる。
で、背中を手すりに押し当て、足を踏ん張って体を固定する。
これで、両手を離してもバランスを崩すことも、三人まとめ甲板を転げ回るようなこともないだろう。
ただ、俺が景色を見れなくなるけどな。
あ~ぁ、景色がどんどん向こうに飛んでいくわぁ。
後ろ向きの流れって、ちょっと酔っちゃうんだよなぁ、俺。
ボックス席の電車でも、絶対進行方向を向いて座るのに。
「エステラ」
「んんー?」
必死だな、返事一つするのも。
「腕が空いたが、肩と頭、どっちがいい?」
「ぅ…………く、……あたまぁー……っ!」
へいへい。
ジネットと同じように、腕を背中から回して、後頭部を包み込むように持って胸へと押し付ける。
わ~い、両手に花だぁ~。
やった~やった~…………はぁ。
「……こんなもん、誰にも見せられねぇなぁ」
よかったよ。
前評判が酷過ぎて、全員が船室に籠っててくれて。
俺が甲板で景色見たいって言ったら「え、バカなの?」みたいな空気だったしな。
この世界の人間には、時速100キロ超えは未知過ぎるゾーンなんだろう。
馬車なんか精々時速20~30キロだもんな。
俺が気を遣って船室に籠ってりゃよかったんだろうけど……見たかったんだもんよぉ、久しぶりに、100キロを超える景色。
こっちに来て、そんな経験ほとんど出来なくなったからさぁ。
好きだったんだぞ、ジェットコースター。
……まぁ、怖過ぎるのは「ふざけんな!」って思ってたけど。
親方と二人で乗って、はしゃいで、女将さんが呆れてたっけ。
女将さん、ジェットコースター苦手だったからなぁ。
浅草にある日本最古のローラーコースターできゃーきゃー悲鳴上げてたもんなぁ。
ジネットもエステラも、そのタイプなのかもな。
「悪かったな、付き合わせて」
「い、いえ……ですが、あの…………すみません、もう少し、このままで」
「なんでヤシロは平気なのさ……ズルいよ……!」
ズルいったって、経験の差だからな、こんなもんは。
肌に突き刺さるような冷たい風と、強過ぎる風に煽られてびっちびっち顔を叩く自分の髪と、ぬくくて柔らかいジネットの感触と、気合いを入れた本気モードのエステラから漂う甘い匂いと……なんかもう、天国と地獄が背中合わせになってる感じだ。
役得……と、思うのは、なんかこの二人に申し訳ない気がする。
なので、今は真摯に、紳士的に、この二人の恐怖が少しでも和らぐように、命綱の役割をまっとうしようと思う。
頼りない命綱で、申し訳ないけどな。
「……ヤシロ、さん……っ」
「……ヤシロぉ……っ!」
いや、やっぱ役得か。
子犬と子猫が同時に懐いてきたみたいな、すげぇ贅沢な気分だ。
「はいはい。怖くない、怖くない」
ぽ~んぽんっと、軽く頭を叩いておく。
よしよし、ってな。
「……こどもかっ」
と、弱々しいながらも、律義に突っ込んでくるエステラ。
子供と同じ対応だよ、こんなもんは。
まぁ、この程度の速度なら、港に着くまで問題なくやり過ごせるだろう。
これで、俺の評価もかなり変わるんじゃないか?
「頼れる男」ってな。
今までは、どうにも頼りないってイメージが先行してたから。
今後はもっと頼ってくるといい、レディ~ス、エ~ンド、ガールズ。
ここに頼れる男がいますよっと。
「じゃ、曲がるよ~☆」
船の下から聞こえたその声に、背筋が冷える。
「ヤバい! 掴まれ!」
「「ぎゅっ!」」
「いや、俺にじゃなくて!?」
つか、こいつらがしがみ付いてるから、身動きが取れな――
「うぎゃぁぁああ!」
「「うにゃぁああああ!?」」
加速状態での急カーブは、Gのかかり具合が、えぐいえぐい。
吹っ飛ばされたよね。
そして、転がったよね、甲板を、三人くっついたまま。
「は~い、到着~☆ ……あれ?」
船底から水路を通って甲板のプールに出て来たマーシャが、甲板の有り様を見てきょとんとした顔で首をかしげる。
「君は、ここぞという時に、どうしてもっと踏ん張れないのさ!?」
「だから掴まれって言ったろうが!」
「掴まったもん!」
「俺に掴まってどうする!? 俺は別に甲板に固定されてるわけじゃねぇんだぞ!?」
「なら、先にそう言ってよ!」
「言ってる暇なんかなかったわ!」
「ほ、ほにゃ~……世界が、まわってます……」
怖過ぎて涙目になっているエステラが俺に噛みついて、ちょっと離れた場所でジネットが目を回している。
俺は俺で、二人を床に叩きつけないように体を張って下敷きになったから、そこかしこが痛い痛い。
……え、なに?
ここまでの柔らかさと温かさの代償?
見事にプラマイゼロの気分だよ。……いい加減にしろよ、精霊神。
めっちゃ痛いっつーの。
港に降り立ち――
「申し訳ありませんでした! そして、ありがとうございました!」
ジネットに謝罪と礼を同時に寄越された。
いや、謝罪はいらんぞ。
「おかげで、飛ばされませんでした」
と、頭のソレイユに手をそっと添える。
まぁ、なくならなくてよかったよ。
瀬戸内海を渡る船で、女将さんがお気に入りの帽子を飛ばされてなぁ……
とんでもなくヘコんでたからなぁ。
絶対、ジネットも同じタイプだし。なくならなくてよかったよ。
「そ、そもそもさ――」
陸に足をつけた途端、急に恥ずかしさがこみ上げてきたらしいエステラが、真っ赤な顔を逸らしながら不満をぶつけてくる。
「どうして甲板だったのさ? 船室だったら、あんなには怖がらなかったと思うよ、ボクも」
「エステラ」
「……なに?」
「顔、真っ赤」
「ぅ、ゎかってる……から、いちいち指摘しないでよっ」
赤い髪を顔の前に垂らして赤面を隠そうとしているらしい。
そんなもんで誤魔化されるのは、ハム摩呂くらいだよ。
「つーか、お前らは、船に乗る前からくっついてたじゃねぇか」
「だ、……だって、速いんだもん、この船」
わぁ~、エステラちゃん、か~わ~い~い~!
「うるさい、うるさい、うるさいっ!」
ぽかぽか叩いてくるエステラ。
四歳女児か、お前は。
で、お前がそんなに照れてると――
「ぁ、あの……っ、本当に…………甘えてしまって、すみませんでした」
ジネットまで照れんだから、もういい加減、照れやめ。
「初耳のワードだよ、『照れやむ』って」
まだ赤い顔を隠すように腕で口元を隠すエステラ。
ホント、尾を引いてるなぁ、今回のは。
「…………むぁぁああ! なんか、鼻の奥にヤシロの匂いが残ってる気がする!」
「ぁのっ、やめてください、エステラさん! なんだかそんな気がして、恥ずかしいですっ」
この二人、一緒に置いとくと誘爆し続けるんじゃないか?
「ご無事でしたか、みなさん」
と、ナタリアの声が聞こえる。
船室組も、なかなか降りてこないところを見ると、船室は船室で怖かったようだ。
そんな中、さすがはナタリア。
いち早く復活して主のもとへと駆けつけたか。
と、振り返ると――ナタリアが両腕にイネスとモコカを抱きしめていた。
「ばっちり見てんじゃねぇよ」
「イチャイチャリティへのご協力感謝します。今回のだけで、別荘が建ちそうです」
「そんな貯まっちまったか……」
「凄まじかったですね」
と、恵比須顔のナタリア。
怖がるエステラが可愛くて仕方なかったらしい。
「『あたまぁ~』」
「そんな言い方してないよ!?」
「『会話記録』!」
「いいよ、見せなくて! そもそも、言い方は記録されてないしね!」
全部見られてたと悟り、顔から火を噴く勢いのエステラ。
そこへ、ナタリアの追撃が。
「『わはぁ~、片方だけぽぃんぽぃん。片方だけ』」
「ナタリア……お前、まさか超能力が……!?」
「そんなこと思ってたのか!?」
「懺悔してくださいっ!」
おいおい、ジネット。
それは照れが乗算された結果の、八つ当たり懺悔じゃないか?
よし、話を逸らそう。
「お前らは大丈夫だったようだな、超高速船」
「まぁ、給仕長ですから」
「ですね」
「だぜです!」
いや、お前は違うだろう、モコカ。
さらっと給仕長に混ざるな、見習い給仕。
「で、給仕長じゃなかったら?」
「シャレにならないくらい怖かったです……」
「未知のスピードでした……」
「思いっきり走ってもあの速度は出ねぇぜ……です」
一応、こいつらも「怖い」って思うことはあるんだ。
「現実逃避のために、主の可愛い姿を凝視してしまいました」
「メッチャぎゅってしてましたね」
「店長さんと違って、自分からいってやがったですよね」
「ぅゅっ、うるさいよ、しょくん! あ、あれは、その、あれだよ、そう、人命優先の防御姿勢だから!」
「では、我々も怖くなったら、抱きつかせていただきます」
「それはもう、遠慮なく」
「覚悟しやがれください、ヤシぴっぴ様!」
お前らは、面白がりそうだから、ヤダ。
「ところで、モコカ。お前は俺をヤシぴっぴ様なんて呼んでたか?」
「ん~……なんて呼んでたか、イマイチ覚えてねぇですから、なんかこれでいっかなぁ~って感じだぜです」
こいつは、とことん適当だな。
これが、マーゥルのとこの給仕を務めてるのが不思議だよ。
「で、マーゥルたちは? 念のため聞くけど、無事か?」
「かろうじて……ね」
おぉっと、噂をすれば、マーゥルが頑張ってすまし顔を保って下船してくる。
けど、顔、真っ青だな。
「マーゥル。手を」
「あら、ありがとう、ヤシぴっぴ…………すごいわね、船って」
「これは、例外中の例外だ」
基本的に、この速度の船に客を乗せるようなことはないだろう、たぶん。
「まぁ、でもこの速度に慣れると、移動がすげぇ速くなって助かるけどな」
「だよね~☆ さすがヤシロ君! そーなの! そこなの! すごいことなの、これは!」
と、海から盛大にアピールしてくるマーシャ。
ミリィがまだ復活してないから、水槽に乗って降りてこられないんだよな。
「ヤシロ君は全然平気そうだったし、今後も活用するなら、いつでも貸すよ~☆」
そうだな。
この超高速船があれば、移動時間が大幅に短縮できる。
四分の一から五分の一くらいにはなるか。
一人の時は、活用させてもらおう。
「………………のわ」
あ、アルシノエ、生きてたか。
間もなく死にそうだけど。
「覚えたこと、全部飛んでったのわ……」
飛ばすな、飛ばすな。
かき集めてこい、頑張って。
「ミリィとレジーナは?」
「生きとるで~」
「……みゅぅ」
レジーナの胸にがっしりとしがみ付いているミリィ。
わぁ、なにあれ、可愛い。
「マグダといい、ミリィといい、よほど落ち着くんだな、お前のお乳」
俺も、てんぱった時には埋もれてみようかな。
「ムラムラして余計、落ち着かんわ」
ぺしりと俺の額を叩くレジーナ。
その間も、ミリィをぎゅっと抱きしめている。
「ミリィ、大丈夫か?」
「……みゅぅ」
あ~ぁ、可愛くなっちゃった。
「水槽、全力で押してマーシャに思い知らせてやれ」
「ダメだよ~、ミリィちゃんにそんなイケナイこと教え込んじゃ☆」
いつの間にかマーシャがそばに……あぁ、そうか。
三十五区の港は水路が多いから、結構陸の方まで自力で来られるのか。
「そこ、『水流扉』つけたんだな」
「うん☆ この辺で陸の人とおしゃべりするんだよ」
この辺だと、船から降りた連中と、海の上でのこととか話すんだろうな。
「揺れたね~」とか、「あぁいう時って、こっちで舵切った方がいい?」とか、現場レベルでの会話が船から降りた直後に出来るのはいいな。
「あとはね、謝り用~☆」
海の上でちょっとテンション上げ過ぎたあと、ここで謝るのか。
あぁ、確かに、船から降りてきたら、だいたいこの辺に蹲るなぁ、みんな。
いいポジショニングじゃねぇか。
ウーマロのアイデアか?
「随分と早かったな」
港で休んでいると、ルシアがやって来た。
「予定よりも早かったので、慌てたぞ」
三十五区の港が近付いた時点で、マーシャがルシアに先触れを出していたらしい。
泳ぎ自慢の人魚が船より先に港へ行き、兵士に手紙を託し、それがルシアの手に渡って、こうやって出迎えに来たと。
「ごめんね、ルシア姉。先触れ担当の娘が、私の前を泳いでたから、全力で追いかけちゃった☆」
「先触れに勝とうとしてんじゃねぇよ」
意味なくなるから、先触れの。
「また、今回も酷い有り様だな」
かろうじて蹲る者はいないが、それでも顔色の悪い者が多く、今回の船旅が酷いものだったとことは容易に想像が出来たのだろう。
「とりあえず、館へ招待しよう。そこで寛いでくれ」
全員の顔に「それはありがたい!」という文字が浮かび上がってきたが――
「悪いが、時間が惜しい。イーガレスの館へ行くぞ」
連中の完成度によって、今回上演するかどうかを決めないといけないからな。
……いや、ちょっと訂正。
今日、上演できるように、連中に叩き込まなきゃいけないからな。……だな。
あとがき
激しい選挙を乗り切った宮地です。
皆様。清き一票ありがとうございました。
激戦区と呼ばれた東京81区!
力及ばず、落選となってしまいました!
小選挙区は宮地、比例はパイオツカイデー党と、力の限り選挙戦を戦い抜いてきましたが
あと一歩届かず、無念の落選でございます。
すべて、私に入れないお前らが悪――私の力不足でございます。申し訳ございません。
ただ、惜しむらくは、
パイオツナイデー党からの激しい選挙妨害、これにより有権者の皆様に我々の政策を十分にお聞かせすることも
「いや、子供には見せちゃダメだろう、そんなエッチな画像!」というお宝映像をお見せすることも出来なかったこと、誠に遺憾に思います。
しかしながら!
私はまだまだ挫けません。
この次の選挙では、必ず一位を取って、
この次の内閣のセンターの座を勝ち取りたいと思います!
握手券を持って、会いに来てくださいね☆
Σ(゜Д゜;) 昨日総選挙があったからって便乗してみた結果、握手券に辿り着いたぞ、こいつ!?
あ、ちなみに、マニフェストは3つ
・ビキニを礼服に含める
・チラ見まではセーフ
・「マニフェスト」ってちょっとエッチな言葉っぽく聞こえない?
この3本です!
この次はイケると思います!
さて、選挙の話なんかも出来ちゃう社会派の宮地さんです☆
朝のワイドショー的なとこの人~
出演依頼お待ちしてますよ~
(≧▽≦)/
さて、本編ではヤシロのイチャイチャが限界突破です(笑)
両手に花で羨ましい限りですね
そして、感想欄でも触れている方がおられましたが、
やっぱりヤシロ、この程度の速度は平気でした☆
まぁ精々120km/hくらいです
怖いですけど、ビビるほどではないという感じでしょうか
まぁ、私は、バイパスで60km/h出して泣きそうでしたけどね!
プロが運転してたら、泣かないもん!
とはいえ、100mk/h超える乗り物って、あんま乗ったことないんですよねぇ
新幹線と飛行機は、空間が安定しまくってるので除外するとして……
たぶん一番速かったのは、エキスポランドの風神雷神2(75km/h)ですかね?
オロチっていうぶら下がりコースターは乗ったことなかったので
富士急に180km/hのジェットコースターあるらしいですけど、富士急行ったことないんですよねぇ
あとはホバークラフトとか……いや、それも微妙ですかねぇ
なので、たぶん1番が風神雷神2で、
二番がバイパスから降りる時に「オートマ車はアクセル離したら減速するんでしょ?」って勘違いして下り坂でどんどん加速していって、教官に「ブレーキ踏んで宮地さーん!」って叫ばれた時の65km/hでしょうか。
……あれは、死ぬかと思った。
オートマ車って、下り坂とか、加速している場所でアクセル離しても、加速してるからどんどんスピード上がっていくんですよ!
アクセル離したらエンジンブレーキがかかって減速しますよ~って教わってたのに!
※ただし下り坂は別
って、ちゃんと言っといて!
危うく死ぬとこだ!
あと、教官さん側にもブレーキあったはずだよね!?
なんで踏んでくれないの!?
え、急に減速させると余計危ない?
そーなの? ごめんなさい!
マーシャの超高速船、私なら、泣くかもしれません
泳げませんし
水泳の授業はあったんですが、私は観察で忙しかったもので
……え? 観察対象ですか? えっと、ほら、あの…………あ、そうそう、アメンボとか!
ふぅ、警視庁の足音が聞こえたぜ……危ない危ない。
作中でヤシロが言っていますが、
スノーモービル、めっちゃ速いそうですね。
一回乗ってみたいんですよねぇスノーモービルと、水上スクーター
めっちゃ楽しそう(≧▽≦)
あと乗馬もしたい(≧▽≦)
プールで観察も、もう一度! リメンバープール!
いえ、アメンボですよ? もちろん。
令和のプールにも、アメンボっているんですかね?
平成のプールには、めっちゃいましたけども。
ミズカマキリとかゲンゴロウとか
ミズカマキリ、今自分で言って「なつかし!?」ってなりました(笑)
可愛かったなぁ~ミズカマキリ
(*´ω`*)
やっぱり、今思うと子供のころのプールって
メチャクチャ楽しかったですよね
プールには、夢と冒険がありました
興奮と癒しもありました
挑戦と幸福感もありました
プールこそ、我々日本人の心の形成に大きく関与している
思い出の時間、場所なのではないでしょうか?
ですので、是非!
ビキニを正装に!
入れましょう!
結婚式したら、新婦の友人全員ビキニとか!
最高じゃないですか!?
ねぇ、みなさん!?
うむ、次回の選挙は、勝てそうな気がしてきました。
ただ、マニフェスト1つ増やします
・ミズカマキリは、かわいい(*´ω`*)
奇しくも、
本編と現実世界の選挙がリンクするという奇跡が起こりましたね
いや、リンクしたじゃないですか!
どっちもビキニ!
……よく考えたら、どっちにもビキニ出てきてない!?
Σ(゜Д゜;)
少し、自分を見つめ直してみたいと思います。
次回もよろしくお願いいたします。
宮地拓海




