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異世界詐欺師のなんちゃって経営術  作者: 宮地拓海
第四幕

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463話 夜は更けていく

「あわ……だった」


 四十区教会の最年長ルーナが、頭にタオルを巻いてほこほこ顔でフロアに出てくる。


「気持ちよかったか?」

「すごい……すごいよ、お兄さん。あれ、あわ、あわがね、すごいの」


 語彙力なくなるくらいすごかったらしい。

 レジーナ、また改良したのかな?


「すき焼きも美味しいし、お風呂も気持ちいいし……帰りたくない」


 いや、そこは帰れ。

 さすがにデミリーが怒鳴り込んでくる。


「あと、これね!」


 と、頭に巻いたタオルを指さして見せつけてくる。


「お姉さんが巻いてくれたの!」

「ノーマか?」

「ロレッタお姉さん!」

「ロレッタがお姉さん!?」

「あたしずっとお姉さんですよ! これだけ強調してもまだ足りないですか、あたしの長女アピール!?」


 冗談だよ、冗談。

 ただ、あれだけの人員がいる中でロレッタの名前が出てきて驚いただけだ。


 あいつは、ちんまいガキの扱いにかけては天才的だからな。


「あとね……ふふ。ミリィちゃん」


 ミリィがどうかしたのか?


「私が、髪やってあげるねって言ったら『いらない』って。照れ屋さんなの、可愛い」


 あぁ、うん。

 実はその人ね、君よりも年上で、もう成人してるんだって。自己申告だから若干怪しくはあるんだけどね。


「してるもん!」


 と、成人女性であるところのミリィが俺の後ろに立って、腰にぐりぐりパンチをこすりつけてくる。

 やめて、絶妙にくすぐったい。


「えっ!? 年上なの!?」

「そう、だよ? みりぃは、もう大人だからね?」

「そっかぁ、ごめんなさい」

「ぅうん。分かってくれたら、もぅいいよ」

「じゃあ、これからはちゃんとするね、ミリィちゃん!」

「ぅ……と、なんか、ちゃんと伝わってない気がする……」


 たぶんだけどな、ミリィ。それ、正解だぞ。


「こんな可愛いお姉ちゃんだったら、いつでも甘やかしてあげるのになぁ~」

「やっぱり分かってないと思う!」


 ぷくぅと抗議をするミリィ。

 すげぇ。遅れてやって来て、一気に『可愛いポイント』を乱獲していく。

 周回遅れからのスタートだったのに、もうトップ集団に追いついた。


「50ミリィ」

「その単位も、やめてっ」


 わぁ、こっち来た。


「お兄さん、顔がゆるゆるだよ」


 それはしょうがないだろう。

 ミリィだぞ?

 それはしょうがないだろう。

 ミリィなんだぞ?


 つい二回ずつ言ってしまったわ。


「で、世話の焼けるお前のお姉ちゃんはどうしたんだ?」

「あぁ、シスターは、恥ずかしがって服を脱げなかったから、後半チームと一緒に入るって」


 やっぱ、シスターは人に肌を見せるのを恥ずかしがるのか。

 でも、身内の子供たちがいないと、なんとか心を整理できるのかもな。


「デリアお姉さんが、『がっ!』ってして、『ばっ!』ってして、『うにゃ~!』ってさせてたよ」


 その『うにゃ~!』はエリアスの悲鳴だよな。

 そんな笑顔で報告してていいのか?

 つーか、何してんのデリア?

 教会の人だぞ、それ。


 で、まぁ、そーゆ―ことがあった結果、マグダの案のデリアとエリアスがガキどもと一緒に先に入って、風呂から出た後のガキどもの面倒を見るってのは変更になったのか。

 それで、ロレッタに白羽の矢が立ったんだな。

 マグダらしい采配だ。期待されてんじゃん、ロレッタ。


「それで、お兄さん。みんなは何してるの?」

「メンコ落としだ。やってみるか?」

「やる! 教えて!」

「お~い、クソガキ~!」


 四十二区の最年長のガキを呼んだのに、来やがらねぇの。


「おい、名前を呼ばれたら返事くらいしろよ」

「呼ばれてないよ!? 絶対呼ばれてないよ!」


 この中で一番のクソガキはお前だろうが!

 自覚持てよ!


「ルーナたちも混ぜてやってくれ」

「う……、いい、けど……」

「あら? な~に? 私がやっちゃいけないの?」

「そうじゃないけど…………あんま近付くなよ」

「へ?」


 はっは~ん。


「風呂上がりの女子にドキドキしてんだってよ」

「そっ、そんなこと言ってないだろう!?」

「えぇ~、やらし~!」

「そんなんじゃねぇーし!」

「ほれ、石鹸の香りだ」

「やめてヤシロ兄ちゃん! メンコで扇がないで!」


 ドギマギしてんじゃねぇよ、エロガキ。


「おにーちゃーん!」


 と、ここで、なんでか今日もお泊まりが確定しているハム摩呂がやって来る。

 自宅で温かくして寝てろよ、病み上がり。

 元気だな、まったく。


「なんだ?」

「白米の出番かと思ってー!」

「おいクソガキ、白米掻き込むか?」

「しないよ!? おフロ上がりの匂いでご飯食べるって、どういう衝動!?」


 いや、ここの常連客が全員もれなく患ってる病気だから、ジネットと接点の多いお前もそうなのかと。


「じゃあ、お兄ちゃんに二人前ー!」

「俺も食わんわ」


 こんな未発達なお子様で飯が食えるか!



 ……いや、大人女子でも無理だわ!?



「ただいま戻りました~」


 予想より早くジネットたちが戻ってきた。


「早かったな」

「はい。シスターたちが手伝ってくださいましたので。……ふふ、みなさん大はしゃぎでしたよ」


 思い出して頬を緩めるジネット。


「すき焼きは?」

「そちらも、大好評でした」


 ま、そりゃそうだろうな。


「鍋奉行は完遂できたか?」

「「もちろんです」」


 声を揃えるイネスとデボラ。


「お見せできなかったのが悔やまれるほどに」

「これ一本でやっていけそうなほどに」


 いや、デボラ。仕事は辞めるな。


「今は女性チームが入浴中ですか?」

「あぁ。デリアとエリアスが先に出て赤ん坊を世話してくれるはずだったんだが、エリアスが恥ずかしがってな」


 で、世話役が二人とも後半チームになったので、ガキや赤ん坊の面倒を見るためにロレッタが先に出てきたのだと説明をしたら、ジネットがくすくす笑ってた。


「お前ら、先に入るか?」


 もうちょい遅いと思ってたから、野郎とガキどもで先に入ろうと思っていたんだが……


「いえ、先に子供たちをお風呂に入れてあげてください。髪を乾かさないといけませんし」

「我々も、微笑みの領主様やナタリアさんをお待ちして、ご一緒させていただきます」

「イメルダさんも後ほど来られるかと」


 エステラとナタリアは、シスターたちともう少し話をしてくるらしい。

 主に司祭とだろうな。


 イメルダは……?


「教会ですき焼きを食べておられましたよ」

「私の担当するテーブルにいていただきました」


 何してんの、イメルダ。

 んで、デボラがそこでちょっと仲良くなったわけか。


「ごめ~ん、遅くなっちゃった」


 噂をすれば、ではないが、エステラがナタリアとイメルダを引き連れてやって来た。

 疲れが見え隠れしているが、やり切ったような清々しい表情をしている。


「おや?」


 ナタリアが、フロアに入るなりテーブルに置かれた白米を見る。

 山盛りご飯が二膳。

 その隣に、ミリィ。


「ミリィさん、ついに大人の階段を……」

「違うよ!?」


 どんな階段だ。

 どこの大人につながってる階段だよ、それ?


「これは、ルーナちゃんにドキドキしたあの男の子と、てんとうむしさん用のご飯だょ」


 と、風呂上がりのルーナにドギマギしながらメンコ落としの遊び方を教えてやっているクソガキを指さす。

 ……のは、まぁいいと思うんだけどさ。

 その言い方だと、俺までルーナにドギマギしてたみたいじゃん?

 してないから、あんなお子様に。


「ミリィさん、子供に負けている場合ではありません!」

「負けてないもん!」


 いや、ミリィの反論だと、そういうことになるだろう。


 ……ならねぇよ!?

 そもそも、風呂上がり女子で白米を掻き込むって文化、ないから!?

 いや、この街にはあるのかもしれないけども!


「即効性のある処置として、露出を増やしましょう!」

「やめてぇ~!」

「加勢します!」

「かわヨが留まるところを知りません!」

「ぅにゃ~!?」


 ナタリアだけでオーバーキルなのに、ナタリアクラスの給仕長が二人加算され、ミリィが悲鳴を上げる。


 そんな風に、賑やかな雰囲気で夜は更けていった。




「いいか、ガキども! 体を洗わずに湯船に入ったヤツには、ひじょ~に重い罰を与える! ゆめゆめ、忘れるな!」


 まず最初にびしっと言っておく。

 この後、ジネットたちも使う湯だ。

 綺麗にしておかないと。


「どーなるんですかー?」

「やってみよー!」

「やめとけ!」


 暴走しかけた四十区のガキ二人を、四十二区最年長の思春期が止める。


「……ヤシロ兄ちゃんは、こういう時冗談じゃなく容赦ないから」


 すげぇ骨身にしみてるって感じのトーンだな、おい。

 試しに、どんな罰を与えるか、お前で実践してやろうか?


 今日は、罰ゲームを事前に実践してくれる被験者が二人ともいないからな。


 ウーマロは、フロアの女子率の高さにギブアップして帰ってしまった。

 これまでは二階とフロアで分かれてたから泊まれていたけれど、今日はさすがに無理だったらしい。

 何気に、ルーナにも緊張してたっぽいからなぁ、あいつ。


 そしてベッコは、本当に体力の限界だったらしく、晩飯も食わずにさっさと帰ってしまった。

 イネス&デボラには、きちんと限界の見極め方を教えておかないと。


「とりあえず、飛び込み防止のために、全員俺より後に浴室に入ること。俺より先に浴室に入ったヤツは、水道ダイレクトな」

「「「それ、ヤバいヤツ!?」」」


 その恐ろしさを知っている四十二区のガキどもは青い顔をする。

 が、四十区のガキども、特に自称十歳児のパスカは「やってやろう」って顔に書いてある。


 いいだろう、飛び込んでみるがいい。


「じゃあ、服を脱いでこのカゴに入れろ」


 で、俺が服を脱いでいると、脱いだ服をたたみもしないでパスカが浴室へと突撃していった。

 ――が、行動が読めていればガキを止めることなぞ造作もない。


 とろとろ着替えてますよ~……と、見せかけて準備しておいた半濡れのスポーツタオルを振りかぶり、思いっきりしならせてパスカの尻に打ち付けた。



 パチーン!



「いだぁぁあああ!?」


 尻を押さえて浴室の床でもんどりうつパスカ。

 それをまたいで追い越し、粛々と、手桶いっぱいに水道の水をためる。


 体罰?

 パワハラ?

 ははは、ここ、異世界だぜ?

 憲法の条文で基本的人権について一切書かれていない、異世界だぜ?


「よって、刑、執行!」

「ぎゃぁああああ!」


 もんどりうつガキの頭から思いっきり冷水をぶっかけてやれば、悲鳴とともに飛び上がる。


「つめたーい! さむーい! しぬー!」

「大丈夫だ。寒くて死んだヤツはいない」

「いや、死ぬよね!? 寒さで人は死ぬよ、お兄ちゃん!?」


 うるさい。

 まっとうな反論を寄越してくるな。

 九九の七の段も暗唱できないクソガキが。


「まず、脱いだ服を綺麗にたたんでカゴへ!」

「この震える手で!?」


 手が震えてるのは貴様のせいだ!

 えぇい、うるさい!

 口答えをするな!

 貴様らに許された返事は、「イエス」と「喜んで」だけだ!


「分かったか!?」

「「「喜んで!」」」

「何に喜んだんだ、今!? 意味の分からんことを言うな!」

「お兄ちゃん、めっちゃ理不尽!?」


 というわけで、服を綺麗にたたませて……あ~ぁ、ぐっちゃぐちゃ。

 これは、ちゃんとやらせるようにシスターに言っておかないとなぁ。

 ベルティーナと、アクアに。

 ……エリアスじゃダメだろうしなぁ。


「で、遅ぇぞ、ティム」

「あ、あたすはいいから、お前さんら、先に入れって、マジで」


 何を恥ずかしがってんだ。


「人の入浴はさんざん覗いてたくせに」

「それとこれとは話が違うだろうって、お前さんよぉ!?」


 ハビエルとかウーマロがいれば、強引に担いで風呂に連れ込むんだけどなぁ。

 フロアの女子率のせいでメンズはほぼシャットアウトになってしまった。

 ……味方がいない。


「お、にい、ちゃん、さむっ、さむい!」

「へいへい。んじゃあ、中に入って体を洗うぞ~」

「「「イエス!」」」

「『はい』でいいだろうが、めんどくせぇな」

「お兄ちゃんがやらせたんだよ!?」


 きゃんきゃん吠えて噛みついてくる、最年長。

 仕方ないので、無言で水道からの冷水を手桶にためる。


「そーゆー無言の圧力よくないよ!?」


 ロレッタみたいなツッコミを……

 お前は普通か。


「んじゃ、かけ湯して、体と頭を洗うぞ~」


 これだけの数のガキを、俺一人で面倒見るとか……さっさと来い、ティム!


「ティム、早く来い! 手が足りん!」

「分かってるって! 行く、行くけど……あんま見ないでね?」


 少女か!?

 初心な少女だけだよ、そんなセリフ口にしていいのは!

 誰も見ねぇよ、四十超えたオッサンの裸なんて!


 四十のオッサンの裸の写真とゾウムシが並んでたら、俺は間違いなくゾウムシを見るわ!

 ゾウムシだけを見つめ続けるわ!


 ――とか言いながら、性根の曲がってそうなガキ連中に目配せをする。

 俺が、さっき最年長のガキに圧をかけるために汲んでおいた手桶の冷水を指さし、「分かってるな?」と視線だけで問いかける。


 ……おぉし、よしよし。

 ちゃんと分かってるようだな。


「早く来ないと、拍手で出迎えるぞ」

「おい、やめろよ!? 行く! 行くから! ……ったくよぉ」


 と、ティムが浴室に入ってきた瞬間――


「ファイア!(冷水だけど)」

「「えーい!」」

「ぎゃぁああああ!?」


 最年長とパスカの悪ガキコンビの攻撃によって、ティムが全身に冷水を!?


「だいじょ~ぶか!?」

「絶対お前さんの差し金じゃんよぉ!? 冷たっ、これ、シャレにならな……寒っ!?」

「まぁまぁ~。子供のしたことですしぃ~」

「反省する気ゼロじゃん!? 顔、笑ってんじゃん! もぅやめろよぉ、まじでさぁ~!」


 恥ずかしがって入ってきたティムが、タオルも巻かずに床で四肢を突いて吠えている。

 その様に、ガキどもが大ウケしている。


 ガキどもって、結局こういうくだらない体を張った系のドタバタが好きなんだよなぁ。

 コンプラのない異世界なら、誰にも怒られないし☆


『ヤシロー! ティムさんはブラザーだからね! ほどほどに!』


 あ、怒られた。

 脱衣所の向こうからエステラが大きな声で注意してくる。


「つーか……出来れば『ほどほど』にもやめてほしいんだけどね?」


 うん、ちょっとズレてんだ、ウチの領主。

 残念だろ?


「あぁ、ダメだ、寒い! とにかく体洗ってお湯に浸からしてくれないかぃ!?」

「よぉし、んじゃ、ガキども、タオルにこのせっけんをこすりつけろ。知ってるヤツは知らないヤツに教えてやれ」

「うっわ、なにこれ!?」

「もっこもこ!?」


 四十区のガキが石鹸の泡立ちに驚いている。


「すんごいいい匂いするんだけど、これ、めっちゃ高級品じゃない?」


 ティムも、石鹸のクオリティに驚いている。

 いやいや、安くはないが、高級品というほどのことはない。

 特に、ここのはもらいもんだし。



 んで、ティムと手分けして、ガキどもの体を洗い、髪の毛を洗ってやり、終わったヤツから順に湯船に放り込んでいく。


「あのな! このお湯を、こうしてばっしゃばっしゃするとな――」

「わぁ!? 泡が出てきた!?」

「この泡は、女っぽいだろ? だから、この泡がある時は女っぽくお風呂に入るんだぞ?」

「どうやるの?」

「こうやるんですわ! おほほほ!」

「「きゃっきゃっきゃっ!」」


 最年長がうまいことガキどもを乗せてくれている。

 まぁ、多少は戦力になるかな。


「お前さん、うまいなぁ。子供何人か育てたことあるんでないかい?」

「あるわけねぇだろうが、世界中の誰のモノでもない国宝級のイケメンである俺が」

「よく分かんねぇけど、うまいなぁ」


 雑に流すなよ!

 なんかあるだろ!?

 突っ込むとか、乗ってみるとか、もっとこう、あるだろ!?


 その後、ガキ全員を洗い終え、俺とティムも湯船に浸かる。

 ……狭っ。


 ガキどもがおもちゃを引っ張り出してきて遊ぶから、もう狭いのなんの。


「狭っ」

「いやいや、十分だってばよ! どこまで贅沢なの? お前さん、王族にでもなるつもりかぃ?」


 王族には興味ねぇなぁ。

 こっちの提案はな、そこそこ却下されるくらいがちょうど面白くていいもんだからなぁ。


 それから、さほどゆっくりも出来ないうちにガキどもが風呂に飽きて上がることになった。

 ……ったく、これだからガキは。


「ほら、ちゃんと拭かないと風邪引くぞ! こっちこい! ダッシュ!」

「お前さん、ほんっと子供好きなのなぁ」


 ティム、お前の視力、夜になって落ちてんじゃねぇの?

 あとで薬もらっとけって、うん。




 ジネットたちが風呂に入っている間、俺たちは寝床の準備を進めていた。


 といっても、俺らが風呂から上がると、フロアのテーブルとイスは端によけられており、床も綺麗に磨かれていた。

 庭にはテントが設営されていて、あとは布団を敷けばいつでも眠れるという状態だった。


「布団は自分で敷くんだぞ~」

「「「は~い!」」」


 一人にワンセット、布団を渡していく。

 好きなところで寝ればいいというスタイルだ。


 ただし、男子は二階への進入禁止。

 奥の大きなテントは大人女子用なのでガキは男女共に立ち入り禁止。


 エリアスはデリアたち大人女子と同じテントで寝ることになり、ティムは一人用のテントを使うことになった。

 さすがにフロアで雑魚寝はやめさせようという、エステラの配慮だ。


「テントがいいー!」

「ぼくもー!」

「わたしもー!」

「テントはそこまで数がないから、寝る前に順番に入れてもらえ」


 やっぱりテントが人気か。

 俺なら、室内の方が絶対いいけどな。


「じゃあ、テント入りたいヤツはこっち来~い」

「「わぁ~!」」

「順番さよ。大きい子は、小さい子と一緒に。分かったさね?」

「「はぁ~い!」」


 あっちはあっちに任せといて……


「レジーナ」

「ん、せやね」


 レジーナを呼んで、ティムのもとへと向かう。


「ちょっと、テントに。いいか?」

「へ? ……あぁ、そうかい?」


 船上でシスターやガキどもの手当てをしたところを見ていたからか、こちらの意図を察したティムは少々面映ゆそうにしながらも、素直に従ってくれた。


 この後、ティムが使うことになる一人用のテント。

 マグダがしっかりと設営しておいてくれた。


「……なんか悪ぃ~やぁ~ねぇ。あたすだけ個室でさぁ」

「お前がフロアにいると、女子が寝間着でトイレに行けないからな」


 トイレは、フロアだし。

 そこにティムがいるのはちょっとNGってことも、あるかもしれない。


「とりあえず、現状を診せてもらうぞ」

「まぁ、もう治りゃしないと思うけんどもさ」


 サングラスを外し、少し濁った瞳をあらわにする。


「ほな、触るで?」


 場所をレジーナに譲り、診察をしてもらう。


「これは、ウィルス性のもんやろうなぁ。ほら、ここに古い傷口あるわ」


 おそらく、ガキの頃に転ぶか何かして目の傍を怪我し、そこから悪い菌が入り込んで増殖したのであろうと、レジーナは診察した。


「ちょっと眩しいさかい、右の目ぇはつむっといてな」


 言って、光るレンガを細く加工した、ペンライトのようなものを取り出す。

 それで、ティムの左目を照らす。


「……んっ」

「見えとるようやね」

「いや、見えるというか……眩しいのは、分かる」

「瞳孔も動いとるわ。これは、なかなかえぇかもしれんね」


 ティムの左目は、光を失ってはいなかった。

 右目も視力が落ちてきているというが、ウィルス性のものであるなら、レジーナの薬でなんとかなるかもしれない。

 完治や回復は難しくても、進行を食い止めることくらいなら出来るかもしれない。


「ちょっと痛いかもしれへんねんけど、目ヤニを取らせてもろてえぇやろか?」

「え……何のために?」

「確率はそこまで高いことあらへんねんけど、万が一にもそこにウィルスの痕跡があったら、それにぴったりの薬が作れるさかいな」

「薬を……作る……」


 ごくりと、ティムの喉が鳴る。


「申し出はありがたいんだが、ウチの教会にそんなお金は――」

「あぁ、それなら大丈夫だ。領主連中からの寄付で賄うから」

「領主様からの寄付!?」


 まぁ、まだ了承は得てないけど、出してくれんだろう。

 教会の心証をよくしときましょう~って言ってな。


「まぁ、新薬や言ぅても、すでにある薬の選別とか、配合をちょっと弄る程度のことやさかい、そんな身構えんでも大丈夫やで」


 処方箋を作るような感じかな。

 新薬を作るというより、今ある薬でどれが効くかを調べる感じだ。


「まぁ、かかったとしても一回分で10Rbくらいのもんだから、そこまでビビんな」

「安っ!? えっ、それで利益出んのかぃ!?」

「出るで~。お得意さんがついてくれたら、いろいろ薬買ぅてくれはるさかいに」

「その信頼で、今や三大ギルドは薬師ギルドから薬剤師ギルドに乗り換えたくらいだからな」

「そ……なん、かい…………はぇ…………」


 呆けて、口から空気が抜けていくティム。


「なるほどね。薬師ギルドが意地になるわけだ……お前さんたち、とんでもない人たちなんだね、実際んとこ」


 俺はそうでもないが、レジーナはすげぇぞ。


「くだらない下ネタさえ言わなきゃ、本当にすごい薬剤師なんだぞ」

「イヤやわぁ。これでも口滑らんように気ぃ付けてんねんで? 上の口に関しては!」

「めっちゃドストレートなド下ネタぶっ込んできてんじゃねぇよ、うら若いお嬢さんがよぉ!? お前さんの悪影響かい、これは!?」

「こいつのは、生まれつきだ」

「生まれつきの下ネタ好きなんてあるわけなかんべや!?」

「レジーナ、お前の産声は?」

「『お~ぅ、えくすたしぃ~』」

「生まれながらだね、それはね!? びっくりだけんどもね!?」


 よく理解してくれたようでよかった。


「けど、なんでかなぁ……」


 白く濁った目を押さえ、まだかろうじて見えているという右目でレジーナを見る。


「あんたさんのことなら、信用してみたいって、そんな気がしてるよ」

「大丈夫やで」


 言って、レジーナが襟元のボタンを外す。


「二人きりになった時点で『きゃー、やめてー』て叫んで肩を露出させる程度のイタズラしかせぇへんさかいに」

「兄さん、絶対そこにいてね!? コレと二人きりにしないでね!?」

「……え? 誰か呼んだ?」

「呼んでないから! 誰も呼んでないから! そこにいて! で、姉さん二つ目のボタン外そうとしないで! 留めて、最初のも!」


 たまらず噴き出し、レジーナは「かいかい」と笑い出す。


「あ~、おもろ」

「こっちは冷や汗だらだらだかんね、悪ぃけど」


 ボタンをしっかりと留め、人差し指で目尻の涙をぬぐう。


「誰かと一緒におるんも、なんや、楽しぃ感じてきたなぁ」


 ぽろっと零れ落ちたその言葉は、もしかしたら、レジーナが一歩を踏み出した証なのかもしれないなと、そんなことを思った。


「ほな、話戻すけど――ウチ、産声が『【自主規制】~』やってんけどな」

「酷くなったねぇ、下ネタレベルが!?」


 どこに話戻してんだよ。

 ティムの反応が面白いのか?

 お前が気に入れば気に入るほど、ティムはお前を避けるようになるぞ。


「ウチのこと、信用してもらえるやろか?」

「信用してたんだけどもね? その後の一連で、心がちょっと遠ざかってんのよ、あたす。分かる?」

「うん、分からへん」

「分かれし!」


 とかなんとか言いながら、かなり厳重に封がされた道具を取り出すレジーナ。

 なんか、物凄い厳重に封印されている綿棒みたいな道具。

 っていうか、綿棒か、あれ?

 ……手作業で作ったの? 無菌状態で?

 どんだけ手間かかってんのそれ?


 そりゃあ、そんだけ厳重にするわな。

 使用用途を考えると、それも納得か。


「ほな、ちょっとだけ怖い思ぅけど、我慢してや」

「……優しく、ね?」


 慎重に綿棒をティムの目に近付けていくレジーナ。


「っていうか、今のセリフ逆だったらアウトだったな」

「静かにしてんか!?」

「すっごい緊張感だかんね、こっち!? 悪ぃけど!」


 あ、ごめんごめん。

 だって、言っとかなきゃって。


 ……へいへい。お口チャックね。


 しかし、他人が他人の目に綿棒近付ける絵面って、見てる方も緊張するな。

 目、逸らしとこ。




 これを持って、レジーナは俺の部屋でちょっと検査をするらしい。

 明日、ティムが帰るまでに薬が間に合えば渡してやるために。


 ……っていう体で、パウラたちの絡みたがりメンバーから逃げたんだろうなぁ。

 さすがに、体力の限界か。

 ま、よく頑張った方だよ、うん。


 お疲れさん。




「これより、第一回、大枕投げ大会を行う!」

「「「「うわぁぁあああい!」」」」


 フロア一面に敷かれた布団を見て、思いついてしまったのだから仕方ない。

 いつやるの?


 もう始まってんだよ!


「喰らえ、クソガキ!」

「させませんわ!」

「ちぃっ、イメルダ!?」

「お覚悟、ヤシロさん」

「マズい、パウラ!」

「がんばっ☆」

「いや応援じゃなくてォゥブッ!?」


 イメルダの放った剛速球ならぬ、剛速枕ごうそくまくらが顔面にクリーンヒットする。


「顔面はセーフです! お兄ちゃん、スタンダップ!」


 ……鬼か、ロレッタ。

 セーフも何も、HPは今ので0だよ。


「はい、お疲れ様です」


 さっさと白旗を上げて、フィールド(布団の上)から離脱すると、ジネットが濡れタオルをくれた。

 冷やしとけって?

 え、そんな腫れてくる危険あるの? 怖っ。


「これだけ疲れさせれば、ガキなんかすぐ寝るだろう」

「そうだといいですけどね」


 えぇ……この程度じゃ体力なくならない感じ?

 しつけぇなぁ、ガキどもの体力。


「きゃあ!? ちょっ! なんで私ばっかりぃ~!」

「シスター、こっち!」

「どっち!?」

「頭上げちゃダメ! しゃがんで!」

「へっ!? きゃっ!」

「今度はジャンプ!」

「むりー! きゃうっ!?」


 ルーナの指示を聞き右往左往、ばたばた逃げ回っていたエリアスが枕の餌食になった。

 あのどんくささ、ガキどもがこぞって的にしたくなるのは分かるな。


 あ、ちなみに、今回の枕投げ大会は、ドッジボールルールを採用している。


「はぅぅ……痛いです」

「もぅ。ちゃんとキャッチしてこっちにパスしてくれないと、私が中に戻れないじゃないですか」

「無茶言わないでくださいっ」

「まったく、どんくさいんだから、シスターは」

「真っ先に前に出てアウトになったのはルーナではないですか!?」


 きゃーきゃーと戯れる四十区教会の年長姉妹。


「ふふ。もうすっかり仲良し姉妹ですね」

「あれで、母娘を目指してたってんだから、無理があったよな」

「ふふ……そうですね。きっと、今の関係の方がどちらにとってもよかったのだと思います」


 ベルティーナは、若いし、時に幼く見えるが、それでいてきちんと母親だからな。

 ガキどもがベルティーナに寄せる信頼は、完全に母親に向けるそれだ。

 エリアスには、まだもうちょっと早い。


「なぁ、ヤシロ。あたいも参加したい」

「陽だまり亭を壊す気か?」


 デリアとマグダとノーマとロレッタには参加しないように言ってある。

 特にデリアと、案外すぐムキになるノーマにはな。

 ミリィは自分から辞退している。


「勝者、イメルダさん!」

「やりましたわ!」


 うん。あいつも不参加にするべきだったな。


「勝者を褒め称えなさいまし!」

「よし、デリア、ノーマ、ロレッタ、マグダ、IN!」

「ちょっと、お待ちくださいまし! 一気にはむr――きゃん!?」


 はい、イメルダ瞬殺。


「よし、ガキども、もう一回中に入ってやり直せ!」

「「「やったぁ!」」」


 もう一勝負くらいしてから寝かせればいいだろう。


「では、我々も――」

「参戦いたしましょう」

「ナタリアさん、お覚悟を!」


 と、給仕長チームもフィールドへ入っていく。


「あーしも!」


 給仕長四人だな。


「じゃあ、ジネットも――」

「遠慮しておきます」


 だよね~。


 あんな思いっきりぶつけられて、よく笑ってられるよなぁ。


「これで寝なきゃ、俺が昔話でもしてやるか」


 もしくは、ジネットが子守唄でも歌ってやるか?

 ――と、聞こうと思ったら、急にフロアが静かになった。


 なんだ?

 と、見れば、ガキどもがみんな布団に横になってこっちを見ていた。


 ……なにを聞く態勢取ってんだよ。

 枕投げてきゃっきゃしてろよ、お前らみたいなタイプのガキは。


 まったく。


「怖い話とエロい話、どっちがいい?」

「普通のお話を聞かせてあげてください」


 へいへい。


「そんじゃあ、笠地蔵を――」

「何か、子供たちが楽しい気分になれるお話はありませんか? 今日という日に出会い、共に過ごしているみんなの思い出に残るような楽しいお話が」


 笠地蔵、ブロックしてくるねぇ。

 そんな号泣する話じゃないんだけどなぁ。


 今日出会ったガキどもの思い出に残るような……ねぇ。


「それじゃあ、『あさこ・ゆうこ』でも話してやるか」


 決して『あさの』ではない。そこは重要。

 なんとなく、だけども。


「店長! 飴!」

「えっと、寝る前なので、甘い物はまた明日にしましょうね」

「でも、紙芝居だし」


 紙芝居じゃねぇから、諦めろ、デリア。

 うっわ、すんごいしょんぼりすんじゃん。

 そんなに食べたかった、飴?


 あぁ、そうか。

 デリアは寝る前に甘いものを食べないと、うなされるんだっけ?


 ……あぁ、もう分かったよ。


「ジネット、デリアにホットミルクを」

「そうですね。それでしたら」

「他に飲みたいヤツ~?」


 尋ねると結構な数の手が上がった。


「明日の朝、おねしょしてたら庭先に布団を干すからな……名前付きで!」


 若干名、手が降ろされた。


「寝る前におトイレに行けば大丈夫ですよ」


 なんて言葉を残して厨房へ入るジネット。

 俺は、寝落ちさせるつもりでいるんだがな。


「マグダ、一応レジーナにも声をかけてきてやってくれ」

「……りょ」


 それ、三十一区のパメラみたいだから、やめれ。



 数分後、結局ほぼ全員にホットミルクが振る舞われ、俺は全員が見やすい位置へと移動した。

 その間に、フロアの照明は薄ぼんやりとしたものに変え、眠気を誘発する明るさに調整してある。


 ……真っ暗にはさせねぇよ!


 あ、レジーナが厨房前のカウンターに腰かけてホットミルク飲んでる。

 聞きに来たのか。

 んじゃ、いっちょやるかね。


「これは、お前らくらいの年齢のガキんちょ二人が活躍する話なんだ」


『あさこ・ゆうこ』というのは、信州の方の民話だ。

 一つの山を挟むように存在する二つの村があった。

 その村は長い間争い合い、交流が完全に断たれていた。

 片方の村にはあさこという大層頭のいい娘がいた。

 もう片方の村にはゆうこというこれまた頭のいい娘がいた。

 二つの村は、この娘二人にとんち比べをさせ、勝った方が負けた方を支配すると決めた。


 あさことゆうこはそれぞれの村から山に登り山頂で出会う。

 すると、あさことゆうこは顔も背格好もほぼ同じ、生まれた日まで同じで、二人はすぐに仲良くなった。

 仲良くなった頭のいい二人の娘は、協力して二つの村を和解させることにした。


 とんち合戦は引き分けだったので、次は村から山頂まで道を作り、先に山頂に着いた方が勝ち――という勝負をしようと持ち掛けた。

 あさことゆうこの誘導によって、二つの村はまったく同時に山頂へたどりついた。

 山頂からそれぞれの村へ続く街道が開通し、双方の村人たちは互いの努力を称え合った。

 気が付けば、村と村を結ぶ大きな街道を協力して作り上げたことになっていたからだ。


 その日を境に、二つの村は諍いをやめ、共に手を取り合い協力して生きていく道を選んだのだった。


 ――と、そんな話だ。


「確かに、あさことゆうこっていう特別な二人の功績は大きい。だが、実際街道を開通させたのはそれぞれの村の者たちだ。特別でなくても、誰かと協力すれば偉業は成し遂げられる。まぁ、そういう教訓のある話だな。活かせるかどうかはお前ら次第だ」


 そう言って、話を終える。


「素晴らしいお話でした」


 ジネットがぱちぱちと小さく手を叩いてくれていた。

 ガキどもは……あ~ぁ、誰一人寝てねぇ。

 まぁいい。もう夜も遅い。布団に入って寝ちまえ。



 ふと見ると、フロアの端っこで静かに話を聞いていたティムとエリアスが――


「なるほどね……それが、四十二区の快進撃の一端か」

「同じ方向を向いて歩いていれば、自然と協力は出来る。そういうことなのですね」


 ――と、なんか勝手に納得していた。


 まぁ、心に何か響くものがあったなら、今後何かあった時にはよろしくねっと。




 その後、多少「テントがいい」とか「どこで寝る」とか、小さなトラブルはあったものの、ガキどもは比較的おとなしく、割と早めに寝てくれた。


 あぁ、助かった。



 あとは、明日の朝大量のお湯が必要になるだろうから、風呂の準備だけしとかないとなぁ。

 寝る前のホットミルクは、危険だよなぁ……







あとがき




女子は風呂上がり

男子は入浴中


……逆になりませんかね!?

(;>□<)


あ、宮地です。

こう見えて、案外、宮地です☆


え~、クリスマスが迫ってきており、

ぼちぼちケンタッキーが食べられなくなります……


私、ここ数年、ケンタッキーのヘビーユーザーなんですよ

オリジナルチキン2ピースにサイドメニューが1個ついて

お一人様1000円前後ですからね!


もう、2ピースも食べるとお腹いっぱいなんです


そんなわけで、最近よくケンタッキーに行くんですが、

最近はタッチパネルになりましてね

……え? 導入は2022年?

三年前なんて最近、最近

(*´▽`*)ノシ


で、ちょいちょいレイアウト変わるから、その度に

「えっ、オリジナルチキンどこ!? え、なにこれ!?」

ってパニックになりながら、なんとか注文しております。


そんなケンタッキーも、

クリスマスシーズンは一見さんお断りになるんですよね……

予約した人だけにしか売ってくれない時期があるんですよ


あと、モスバーガー!

去年でしたかね?

テイクアウトしようと思ってお店に行ったら



店員さん「本日は、モスチキンのみの販売となりますが、よろしいですか?」

宮地「のみ!? え、のみ!?」



まさかの、バーガー無しDAYでした。

びっくりしましたよ!

多めに売ったり、前面に押し出したりするのはまぁ、分かるんですが

「のみ」はないでしょう!?

他のも食べたいよ!?


え、じゃあなに?



宮地「シェイクは!?」

店員さん「モスチキンになります」

宮地「マジか!?」



ってことになるの!?

斬新!?Σ(・ω・ノ)ノ!



でね、

ケンタッキーなんですけど、

この前、私がお店に行った時、

タッチパネルの注文するとこが2つあるんですけど、

片方をオジサマが使用されていたんですが……荒れておいででして



オジサマ「なんでだよ!? ……なんだよ!」



って、バッシバッシ画面叩いてたんですね。

で、おそらくその方がずっと使ってたからなんでしょうが、もう片方のタッチパネルに人が並んでまして


……店員さんは、触れず、触らずを徹底されていました

(^^;


で、私も並んで、二人くらいですかね、待ってまして

で、私の前の人の時に、そのオジサマが――



オジサマ「なんで好感度が悪いんだよ!」



――と、おっしゃいまして。


はて?

……好感度?


あっ! そうか!

「なんでこう、感度が悪いんだよ!」って言ったのか

切るところが変で「好感度」に聞こえたんだな

って思って、納得して、


で、私の番になって、オジサマの隣に立った時、そのオジサマが――



オジサマ「きっと、田舎の店だから好感度悪いんだな! タッチパネルの好感度も悪いんだな、田舎だから! 好感度がなぁ!」

宮地「確実に『好感度』って言ってるな、この人!?」Σ(゜Д゜;)



えっと……言いませんよね?

感度がいいことを『好感度』とか言わない……です、よね?


いえ、あまりに自信満々に「好感度悪いんだよ!」っておっしゃっていたので……

自分の方が間違ってるんじゃないかと……(^^;



ただまぁ、オジサマの好感度はダダ下がりでしたけどね☆

ドヤ( ̄▽ ̄)ァ!



あ、あと、

田舎だから感度が悪いって……

整備が行き届いてないんだろ? 的なことだったのか、

はたまた、

電波弱いから、的な発想なんでしょうかね?

タッチパネルと電波は関係ないかと思うんですが……Wi-Fiとかで指紋読み取ってると?


そんなわけ( ̄▽ ̄)あるかーい!



あ、怒れるオジサマシリーズでもう一つ、変わったオジサマのお話を


 Σ(゜Д゜;) シリーズ化!?



駅のエレベーターでの出来事なんですが、

自分が一番に乗ると、他の人に乗ってきて欲しくないタイプの方、いますよね?

「閉まる」をすぐ押して、背中向けて「あ、あの人入りたそう、待っててあげよう――とか絶対しませんから!」アピールする方。

なんなら、「閉まる」ボタン連打される方


まぁ、それはいいんです。

別に。

私としても、狭い空間に見ず知らずの人と二人きりはちょっと嫌だな~って派ですので


ただ、その方、

ボタンを連打、いや、乱打されるタイプの方だったんですが、

ドアが全っ然閉まらないんですよ。


私が結構遠くから「あ、あの人は閉めそうだから次のを待つか~」と思いながらゆっくり歩いていく間、

ずっと扉空きっぱなしなんですね。


それで、「なんでかな~?」って見たら、

「開く」ボタンをめっちゃ乱打してまして、

しかも――



オジサマ「なんで閉まらないんだよ! 押してんじゃん! 閉まれよ!」



いや、押してるから閉まらないんだよ(^^;

で、私が乗って、その後女性が二人乗って、別のオジサマが乗ってきても

まだ「開く」押し続けて「閉まらねぇ! 閉まらねぇ!」ってされていたので、

なるべく神経を逆撫でしないような声を心がけて、そろ~っと後ろから――



宮地「あの、そっち、『開く』です」

オジサマ「ぁ…………すん」



――いや、反応可愛いっ!? Σ(゜Д゜;)

しょぼーんってしちゃった!?

咄嗟に「分かりにくいですよね、漢字似てますし」ってフォローしちゃいましたよ


で、くすくす笑わないで上げて女性二人!



えぇ~、とりあえず、全国のオジサマ方、

落ち着きましょう!

(*´▽`*)落ち着けば、ちゃんと反応しますからボタンも、タッチパネルも!



飲み屋のドリンクに刺さっていたマドラーをストローと勘違いして思いっきり咥えて、吸って、「マドラーだ!?Σ(゜Д゜;)」って三回くらいやらかしているオジサンからのアドバイス、だよ☆


(☆>ω・)/だよ☆



次回もよろしく願いいたします

宮地拓海

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更新ありがとうございます!ベッコ氏(´;ω;`)ヤシロさん優しさめ。42区移住者増えそうですね。ミリィちゃんカワイイ。歳をとってもきっとミリィちゃん。42区の花妖精ですから。イメルダ様地味に枕投げ参加…
みりぃたんかわいい!とか思いながら、はあはあしてたらいつの間にかあとがきになってました……もう一周しました。
クリスマスチキン、なにそれ? な生活を長年送ってます、こんにちは。 スーパーの割引シールが貼られた惣菜を買って食べてますねぇ、えぇ普段と何らかわりない日々です だってケンタッキーまで車で30分近く掛…
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