446話 舞い込む厄介事
光の祭りが終わり、四十二区に日常が戻った。
祭り翌日は片付けに奔走していた街の連中も、そのさらに翌日には通常営業に戻り、もう一日経つころにはすっかり元通り。
「次の祭りが楽しみだね~」なんて呑気に来年のことを話しているくらいに、なんてことない時間を過ごすようになっていた。
そんな中、領民からの強い要望により建設が急がれているのが、遊技場。
祭りの最中に超絶突貫で建てられたプレハブ遊技場は、安全面に不安があると、ウーマロの一声で取り壊しが決まり、少し場所を変えて新たに建設されている。
……三十区の領主の館とか、ルシアの別荘とか、三十一区のテーマパークとか、港のサンドアート工場兼販売所とか、いろいろ先約があったろうに。
全部後回しにして遊技場かよ。
「だってさぁ、ボクの館に大挙して押し寄せてきて『遊技場を! 是非!』って嘆願書持ってきたんだよ? 断れないよ」
と、エステラが泣き言を言っている。
行動力の高いバカが多いからなぁ、四十二区。
お前ら、遊んでる暇あるのかよ?
え? あるかどうかじゃなくて作るって?
暇を作ってんじゃねぇーよ。働けよ。
「遊技場作ったところで、ビリヤード台の量産は追いつかないんだろ?」
「今、総力を結集して制作に取り掛かってるらしいよ」
「若手がか?」
「いや、師匠クラスの職人たちが、だって」
「……何やってんだよ、細工師連中」
エステラが聞いた話では、ゼルマルが苦心して作り上げた高難易度の物を若手には任せられないと、ベテラン勢がこぞって名乗りを上げたのだそうな。
「きっと、わくわくした顔してたんだろうな、オッサンども」
「あはは……その時の光景が目に浮かぶようだね」
というわけで、俺は今エステラの館に来ている。
というか、朝っぱらから呼び出されたので来てやったのだ。
「各区の教会関係者から問い合わせが来ていてね。光の祭りについて話がしたいって」
「自区の領主に聞けって言っとけよ。そのために見に来てたんだろ、あいつら?」
「権利関係も気にしてるようだよ。光るレンガとか、水が流れるように光が舞うドレスとか、そっくりそのまま真似してもいいのかって」
「いいのかも何も、教会から使用料とか取れないだろ?」
「これの著作権こっちにあるから、祭りやる度にマージン寄越せよ!」とか、教会関係者に言ってみろ、全力で潰しに来るぞ。
プライド高そうだし。
「人畜無害な顔して『技術と知識は寄付させていただきます~』とか言っとけよ。ついでに『何かあったらよろしくね』ってよ」
「あとの方は言えないよ」
「言い方を工夫するんだよ。たとえば『今後とも仲良くしてね』くらいなら言えるだろ?」
「なるほど。言い方ねぇ」
感心したように頷くエステラ。
そういう小賢しい技術、マーゥルあたりからしっかり盗んどけよ。
こんだけしょっちゅう会いに来るんだから、向こうのわがままを聞いてやるだけじゃもったいねぇぞ。
「ウクリネスにも話を聞かないとね。評判すごかったらしいよ、今回の御使いの衣装」
ジネットとノーマが着ていた特別な衣装。
揺れると光の粒子が舞うようにきらきらと美しく輝くドレスだ。
「各区の領主たちが絶賛してたんだって」
「どこ情報だ?」
「ウチの給仕たち。教会前の特設会場に複数人待機させてたから」
ウーマロが急拵えした、教会前の観客席か。
やっぱり、あの特等席には領主たちが集まってきて、一番いい席で光の行進を見学していたらしい。
で、何かあっても即対応できるように、エステラの館の給仕たちが控えていたと。
「その衣装の話が各区の教会に伝わってるってことは、領主から光の祭りの詳細を聞いた上で、よく分かんないから詳しく説明してくれと、ウチに手紙が来てるっぽいな」
「そうかもね」
「使えねぇ領主どもめ!」
「まぁまぁ。ボクだって、あの美しい光景を口頭で説明する自信はないよ」
美しさとかどうでもいいんだよ。
「何をやったかと、その結果どれだけ売上が上がったかが重要なんだろうが」
「それは、君やアッスントの目線じゃないか。今は主催者目線の話をしているんだよ」
主催者が最も気にするのも売上だろうに。
「来年見に来いって言っとけば?」
「そうしたら、来年から始められないじゃないか」
「今回見に来なかった連中が悪い。先見の明がなさ過ぎなんだよ」
「まぁそう言わずに、一度どこかで見せてあげればいいじゃないか」
「もう一回祭りをやるつもりか?」
「行進だけでもさ、やって見せてあげればいいんじゃないかな?」
このお人好しめ。
行進だけと言うが、それのためにどれだけの準備が必要になると思ってんだ。
準備と後片付け、あと本番だろ?
最低でも三日は潰れる。
その費用も労力も全部こっち持ちだろ?
「割に合わん」
「教会とは懇意にしておくと、あとあと助けられることが多くなると思うよ」
「そこらの雑多なシスター多数より、権力のある司祭一人の方が有用だろうが」
「そんな言い方すると、またシスターや司祭様に叱られるよ。聞かなかったことにしてあげるから、協力してね」
「俺にメリットがない」
「ここに、まだシスターに渡してない懺悔券の束がある」
「お前、せめてメリットを提示する時はプラスになるものを用意しろよ」
マイナスがゼロになるヤツじゃなくてよぉ。
つーか、集まったねぇ、懺悔券。
一体どんだけ配ったんだよ。
で、使ってんじゃねぇよ。そこまで羽目外してねぇわ。
「というわけで、早速光の行進のデモンストレーションの準備をして、教会に連絡を入れないとね」
「年末ぎりぎりぐらいまで粘って、向こうから『この時期は忙しいから、来年の光の祭りを拝見しに行きます』って言わせようぜ」
「とかなんとか言って、実際やることになったら一番張り切るのは君なんだから、最初から素直に協力してよね」
「そりゃお前だ」
俺が何か持ちかける度に一回もんく言って、フタを開ければ一番大はしゃぎして「これいいね! またやろうよ!」ってキラキラした目ぇしてんのは、他の誰でもないお前だよ、微笑みの領主様。
「つってもどうするんだよ? 四十二区に全区のシスターを集めるのか? それこそ中央に目を付けられかねないぞ」
婆さん司祭が視察に来るってだけで、特定の区と懇意にしているんじゃないかって言われないように気を遣いまくったってのに。
「あ、じゃあさ。光の行進しながら外周区をぐるっと一回り――」
「距離を考えろ」
「あはは、だよね~」
「言ってみただけ」と、舌を覗かせるエステラ。
なにを可愛こぶってんだ。
ちょっと可愛いじゃねぇか。
「夜しか出来ないってのと、行進をするならそれなりの人数が必要になるってのがネックだな」
「そうだねぇ……やっぱり、四十二区に来てもらって、一斉に見てもらうのがベストなんだけど……それってこっちの都合だからねぇ」
「テメェの都合を押し付けてきてんのは向こうだろうが。嫌なら来んでいいって言っとけよ」
「ヤシロの名前で?」
「それでもいいが?」
「冗談だよ。ヤシロも四十二区の大切ぅ~な仲間だからね。結局、四十二区が言ったのと同義だよ」
なんだ、その「大切ぅ~」って。
可愛こぶってんのか?
ちょっと可愛いじゃねぇか。
……さっきあったわ、このくだり。
「じゃあ、ヤシロ大明神様。何か一つ、妙案を」
「思考を放棄するんじゃねぇよ。見放すぞ」
「あはは。だって、こういうのは絶対ヤシロの方が得意だからさ。方法が決まったら、ボクが全力で走り回るから。ね?」
「ね?」じゃねぇよ。
可愛こぶってんのか。
「可愛いな、お前は」
「ぅぇえぅぃ!? な、なにさ、急に!? ……ぁ、ぁりがと」
照れてんじゃねぇよ。
冗談だよ。
三段オチの三回目だよ。天丼に変化をもたらした結果だよ。
「ち、ちなみにね、ボクなりに考えた案があるんだけど、聞きたい?」
照れを誤魔化すために話題の転換を図るエステラ。
じゃあ、聞かせてもらおうか。
「衣装と小道具を貸し出して、現地の人にとりあえずやってもらうのはどうかな? 多少拙くはなるだろうけど、ただ歩くだけだからそれなりに見られるものにはなると思うんだよねぇ」
「ダメだな」
ただ歩くだけだが、心構えがあるとないとじゃ結果に歴然とした差が生まれてしまう。
「こっちの連中は、少なからず目的と意図を理解してやっている。『これでいいのかな~?』ってあやふやな状態でやられると、荘厳さが半分も出ないぞ」
「だよね、やっぱり。ボクとしても、ちゃんとした行進を見てもらうにはウチの領民たちの協力は必須だと思うんだよ。でも、みんなにも生活があるからさぁ」
日常生活ってのは、金さえ払えば補填できるというものではない。
毎日欠かさずやっていることもあるだろう。
生花ギルドの仕事なんて、二~三日放置するだけで取り返しのつかない被害を生むことだってあり得る。
数日拘束するのは避けるべきだ。
なのでやっぱり全区のシスターを四十二区に集めるしかないんだが……さて、どんな名目で集めたもんか…………
俺とエステラが似たような格好で腕を組み頭をひねっているところへ、ナタリアが入室してくる。
「失礼します。……なんですか、同じポーズして。可愛いですねお二人共」
「「そりゃどーも」」
抑揚もなんもない褒め言葉に、俺とエステラは似たようなポーズで似たような返事を返した。
「お二人を見て癒やされていたいところなのですが……」
と、ナタリアが真剣な表情を見せる。
それで、エステラがすっと背筋を伸ばした。
真面目な話がある時の空気なのだろう。
「少々、厄介なことが舞い込んできたようです」
言いながら、一通の手紙をエステラに差し出す。
中身を確認するために、一度封を切られた手紙。
随分と高級そうな封筒だ。
おぉ、中から出てきたのは羊皮紙か……いや、高級紙か。
あれ?
あの封筒と紙、どっかで見たような……?
「統括裁判所からだね」
あぁ、そうそう。
ウィシャートのアホを訴える時にエステラが買ってきたクッソ高い紙と封筒だ。
ウィシャートの裁判結果を知らせる手紙も、あの封筒で来てたっけ、たしか。
「統括裁判所が、なんの用事だ? 誰かに訴えられたのか?」
「…………そうみたいだね」
軽く冗談のつもりで口にした言葉が現実になってしまった。
エステラが誰かに訴えられた?
一体誰に?
なぜ?
「さては、道行く巨乳にすり減りの呪いをかけたな?」
「それで奪えるなら検討するけどね」
するのかよ。
「そんなことしない」って否定しろよ、そこは。
「訴えられたにしては、随分と落ち着いてるな」
「そうでもないけど……どうしたもんかなぁ、これ。……とりあえず、見る?」
「いいのかよ」
「知恵を貸してくれるならね」
差し出された手紙を受け取る。
高級そうな紙とインクの独特のニオイが鼻につく。
このニオイ、絶対読む人間に緊張感与えるためにわざとさせてるだろ?
そういう小さいところで権威を振りかざそうとするところが小さいよなぁ、統括裁判所は。
ウィシャートや、それ以降の三十区領主代行承認の一連で、俺の統括裁判所に対する評価は地に落ち果てている。
ろくな組織じゃねぇよ、あそこ。
で、その俺の評価が間違ってないってことが、今回の手紙で立証されたわけだ。
「薬剤師ギルドが禁止毒薬を密輸入した?」
なんと、訴えられたのはエステラではなく薬剤師ギルド、つまりレジーナだった。
「なんでエステラのところに? レジーナの引きこもり、統括裁判所にまで知れ渡ってるのか?」
見知らぬ貴族がやって来たら、あいつは確実に居留守を使う。
それが調査済みなら、評価を少しは上方修正してやらねばいけないところだが。
「区内にしかない小さいギルドの場合、訴状は領主に送られて、領主からギルドへ通達するのが普通の流れなんだよ」
「そうなのか」
行商ギルドや木こりギルドのような、区を超えて活動する大ギルドの場合は、ギルド本部へ訴状を送るらしいが、各区の領主が区内でのみ活動を認めた小さなギルドについては、任命した領主の責任でギルドへ通達する義務があるのだとか。
「そうしないと、本当に小さなギルドとは連絡がつかないからね。ゴミ回収ギルドとか」
統括裁判所からの通達は、統括裁判所の人間が直接届けにやって来る。
……あぁ、そういえば、オルキオが三十区の領主代行として認められたって手紙も、ゴロツキのふりをしていた下っ端貴族が直々に届けに来てたな。
で、ゴミ回収ギルドみたいな小さなギルドは、どこにギルド長がいるのか分からないことが多く、手紙が届けられない。
統括裁判所の人間が、区内を隈無く探し歩くなんて真似はするはずもなく、領主の館に届けて「そっちで探して渡しとけ」っていう流れになるのか。
まぁ、納得だな。
ゴミ回収ギルドは俺一人しか所属しない最小単位のギルドだ。
そこに手紙を届けるとしたら、俺の所在を延々と探し続ける必要がある。
俺の住所なんか、知ってるはずもないもんな。
「薬剤師ギルドは、四十二区にしかない特殊なギルドで、レジーナ一人しか在籍していない小さなギルドだからね。こういうのはボクのところに届くんだよ」
エステラも肩を竦める程度なので、こういうことは珍しくないのだろう。
「しかし、密輸とは穏やかじゃねぇな」
何かの間違いじゃねぇか……と読み進めていくと、間違いどころか、ただの難癖だった。
曰く。
エチニナトキシンなどといういかがわしい薬は、我が国を代表する薬師ギルドの人間ですら知り得ない薬品であった。
その毒薬の解毒薬を、在籍者が一人しかいない弱小ギルドの人間が開発し、調合したというのはにわかには信じ難い。
よもや、解毒薬を売るために、自分で毒薬を持ち込んだのではあるまいか?
疑念は払拭できないため、ギルド内の強制捜査をお願いしたい。
必要があれば、薬剤師ギルドが所有する解毒薬のレシピの解析を、薬師ギルドの研究者が手伝うこともやぶさかではない。
――という訴えがあったのだが、薬剤師ギルドはおのれの身の潔白を明確に立証できるのかどうか。
立証が難しいようであれば、薬師ギルドの要望通りにギルド内の徹底調査、レシピの解析を強制的に行うことになるが、異論はないか。
と、そのようなことが貴族言葉で書かれていた。
「レシピが見たいだけじゃねぇか」
「だろうね。今後のことを考えると、自分たちでも作れるようになっておきたいというところなんだろうね、薬師ギルドとしては」
現在、エチニナトキシンの解毒薬は、レジーナから教会へ寄付されている。
というか、大量に寄付した後、必要があれば追加で作るからいつでも言ってね、という状態になっている。
そこに割り込みたいわけか。
教会の、おそらく婆さん司祭の属する派閥がその権利を握っている解毒薬。
それを快く思わない層が存在して、利権の突き崩し、あわよくば横入りして分捕ってしまいたいヤツがいるのだろう。
解毒薬は無料で手に入るから、それを解析くらいしているだろうが……解明には至らなかったってことか。
「突っぱねてやれば?」
「横から失礼します。そのようなことをすれば、統括裁判所の人間に同行する形で薬師ギルドの研究員が勝ち誇った顔で強制捜査にやって来るでしょう。『おかしな薬がないかその場で検証する必要がある』などともっともらしい理由をつけて」
入口付近に控えているナタリアが、目に浮かぶような分かりやすい未来を予測して告げてくる。
はは、ありそう。
「難癖もいいところだよ。ほら、この一文を見てよ」
と、エステラが俺の持つ手紙を覗き込んでとある一文を指差す。
そこには――
かつて『湿地帯の大病』と呼ばれた災害も、毒薬によるものであったと結論付けられており、四十二区には何かと未知の毒物に関連するトラブルがついて回っているように感じる。
危険物を持ち込まれやすい土壌が形成されている可能性もあるため、早期の調査を求めたい。
――などと書かれていた。
『湿地帯の大病』と呼ばれた、かつて四十二区で起こった災害。いや、人災。
その原因は、バオクリエアから持ち込まれたGYウィルスという毒薬をウィシャートが横取りしようとして失敗、その後四十二区の湿地帯へ無責任に不法投棄した結果ウィルスが撒き散らされたことだった。
「ウィシャートがGYウィルスを持ち込んで四十二区に迷惑をかけたように、今度はレジーナがエチニナトキシンを持ち込んで悪事を働こうとしてるとでも言いたいのか、こいつらは?」
「薬師ギルドの本部があるのは十一区です。ですのでおそらく――」
「君を引き抜きに来た貴族を追い返し、その後マーゥルさんたちが圧力をかけに十一区に集結したことに対する意趣返し……嫌がらせだろうね」
「それで、あわよくばレジーナが持っている様々なレシピを掠め取って、それを自分たちの利益にしてやろうってか? 盗賊じゃねぇか、まるっきり」
貴族のやることかねぇ。
権力を使って圧力をかけ、利益の種を強奪し、「これに懲りたら二度と逆らうな」と恫喝する。
法ですら、金と権力で捻じ曲げるのだろう。
「潰すか、十一区?」
「国が荒れるよ。とりあえず、穏便に」
「懐かしいですね。ウィシャートの時も、最初はそのようなことをおっしゃっていましたっけ」
「いや、今度は本当にマズいから。ウィシャートの時は、四十二区内に多大な被害が出ていたから攻勢に出られたけれど、この程度の嫌がらせで領主を潰そうと動いたら、こっちが潰されちゃうよ」
今回、嫌がらせをしてきたのはあくまで薬師ギルドだ。
領主じゃない。
……いやいや。
十一区にある劇場に圧をかけたら、十一区領主が代表を務める薬師ギルドが嫌がらせしてきたって、それもう完全に領主からの攻撃じゃねぇか。
とはいえ、薬師ギルドはほとんどすべての貴族の薬を作っている大ギルドだ。
それを潰そうと拳を振り上げれば、間違いなく王族が動く。
王族も、薬師ギルドの薬を使っているだろうからな。
「こっちに力がつくまでは、もうしばらく我慢してやるか」
「ヤシロが言うと、いつか潰すって宣言にしか聞こえないんだよね……」
あんまり調子に乗ってると、遅かれ早かれそうなるだろうな。
「だがまぁ、こいつは簡単に手を打てる」
ペシッと、手紙を指で弾いて鼻で笑ってやる。
向こうも、この程度でこっちが怯むとは思っていないだろう。
「あんま調子に乗るなよ」という、ただの牽制だ。
「これを逆に利用して、こっちの要望を叶えさせてもらおうぜ」
「こっちの要望って?」
さっき言ってた悩みの種だよ。
これで、万事うまくいく。
ムカつくけれど、なかなかいいタイミングだったぜ、薬師ギルド。
だから、今回は取り潰すのを見送ってやるよ。
「おーい、レジーナ。お前、ついに統括裁判所から犯罪者認定されたぞ」
「いや、ホンマかいな? かなんなぁ、ウチの卑猥もついに全国区になってもぅたかぁ~。何がアカンかったんやろ? 大通り歩いてる途中で下着を上も下も着け忘れてることに気付いたのにその後で意味もなく幼気な少女の後ろを200メートルほど付け回したことやろか? それとも『見えそうで見えない』がセーフなんやったら『見えてなさそうで見えてる』もセーフなんちゃうのって夜中に後ろから見たらパンツ丸見えルックでご近所さん徘徊したことやろか? それとも商店街で店番してた幼女に『「カッマァ~ン」の腰の角度はこれくらいやで』ってセクシーポーズ教えてしもたことやろか?」
「そのどれでもないよ!? どんな日常を過ごしているのさ、君は!?」
統括裁判所からの手紙を見せるため、薬剤師ギルドへ向かった俺たちは、店に入るなりレジーナの洗礼を受けた。
まったく、度し難い。
「君が珍妙な『フリ』をするからだよ」
いや、それはとばっちりだろう。
「けどびっくりやなぁ」
と、レジーナはエステラを見て言う。
「今列挙したもんが全部法に触れへんとは。さすが四十二区、桃色への許容範囲が広いわぁ」
「許容はしてないからね!? 度が過ぎるとボクが直々に罰を与えるから!」
「いゃん、ぺったんの呪いかぁ……怖いわぁ」
「そんな呪いは取り扱ってないよ!?」
「エステラ、落ち着け、早まるな!」
「そんな全力で心配しなくてもかけないよ、そんな呪い!」
「よしんばかけたとして、解呪の方法はあるのか!?」
「それがあるならボクが知りたいよ!」
「自分のこととなると全速力で脇道に逸れていくそのスタイル、嫌いやないで☆」
エステラがレジーナに友達認定されたところで、統括裁判所からの手紙を手渡す。
「ほな、見せてもらうわ」
と、レジーナが手紙を広げるのとほぼ同じタイミングで、ナタリアが奥からお茶を持って出てきた。
「皆様、汚いところですが、どうぞお寛ぎください」
「やかましいわ。ほんで、さら~っと人のプライベートスペースに入ってったなぁ、給仕長はん」
「そのプライベートスペースに、お茶請けのパンツが無数転がっていたのですが、どれが使用していいヤツですか?」
「あの辺に転がっとったんは使用済みやさかい、もう使われへんで」
「「あっはっはっ、御冗談を。使用されてからが本番なのに」」
「なぁ、真っ先にこの二人を捕まえなアカンのとちゃうか、この街?」
「出来ることなら、君たち三人をまとめて閉じ込めておきたいよ、ボクは」
ナタリアの冗談に乗っただけの俺を混ぜるんじゃねぇよ。
投獄するなら、こいつら二人だけにしといてくれ。
「なるほどなぁ。解析できへんかったんやね」
手紙を折りたたみ、封筒に入れ直してエステラに返却するレジーナ。
レジーナも、解毒薬が薬師ギルドで解析されているはずだと思っているらしい。
「薬師ギルドっちゅうたら……十一区やったっけ?」
「そうだね。十一区領主、オーブリー・ハーバリアスが現在の薬師ギルドのトップだよ」
「その人がギルド長かぃな?」
「ギルド長ではないね。領主が薬の研究販売だけをしているわけにはいかないから。ギルド長は別に置いて、スポンサーというか、実権を握っているって感じかな」
大株主みたいなもんか。
いや、雇われ店長を抱えるフランチャイズの元締めみたいな存在だな。
「十一区が、このタイミングでウチにちょっかいかけてきたっちゅうことは、やっぱり『アレ』がそうやったんやろうね」
「だろうな」
「ねぇ、『アレ』って……」
俺とレジーナの会話を聞いて、エステラが真剣な表情で問う。
「……卑猥な話?」
「自分、信用あらへんなぁ」
「お前のせいだよ、このレッテル」
レジーナが『アレ』とか言うと、ダイレクトで発言すると懺悔を食らわされる案件だとしか思えないもんな。
「祭りの時に、ちょっと怪しい女を見かけたんだよ」
「レジーナよりも?」
「領主はん、ウチの『あやしい』は『妖しい』やさかいに、種類が違うんやで?」
「ツッコミが不足していますので、さっさと話を聞かせていただけますか?」
エステラのツッコミが留守になると、代わりに突っ込んでくるナタリア。
いい仕事してると褒めるべきか、ツッコミまで代打せんでもいいだろうにと呆れるべきか。
「俺がルシアの接待をしていたところにレジーナが現れてな、こいつが浴衣を着てたからルシアが一緒にいたいと言い出したんだ」
そして、ギルベルタを含めた四人で光の行進を見て、その後花火を見た。
「そこに、怪しい女がいたんだよ」
「具体的にどう怪しかったの? 真っ黒なローブ着てたとか、とんがり帽子をかぶってたとか、言葉に独特の訛りがあったとか?」
「それみんなウチのイメージやないかーい」
とりあえず、エステラの中の不審者のイメージは完全にレジーナであることが分かった。
真面目に聞けよ。
「浴衣じゃなかった、一人で来てた、俺たちにしゃべりかけてきた」
「それのどこが怪しいのさ? 浴衣じゃない人もいたじゃないか」
「いえ、エステラ様。それだけの条件が揃うから怪しいのです」
ナタリアの言うとおりだ。
「今年の祭りには外部から見物客が大勢来ていた。が、それは大抵グループか、もしくは何かしらの目的を持った連中だった」
四十区の料理人が、屋台で出される料理の味をチェックするため一人で来ていたのを見かけた。
そういう風に、何か個人的な目的がある者は一人で来ていてもおかしくはない。
外部から、日が落ちるあの時間まで四十二区――そいつら目線で言えば『他区』に滞在するってのは、結構体力を使う行為だ。
それをわざわざやろうってんだから、そいつらは祭りを楽しみにしていた。
祭りを楽しもうって連中はグループで来てたし、目一杯はしゃいでいた。
夜でも女一人で歩けるくらいに「治安いいから安心~」なんて考えてるのは、おそらく四十二区の領民くらいだろう。
普通は警戒する。
夜まで女一人でなんて、違和感しかねぇよ。
「その女は、一人で来て、特にはしゃぐでもなく、四十二区の流行を体験するでもなく、ただじっと大人しくそこにいたんだ」
「確かに、ちょっと気になる……けど、ただ大人しい人なのかもしれないよ?」
「そんな大人しいヤツが、他人の会話が耳に入ったからって気軽に話しかけてくるかよ」
「おまけに、胃がムカつくから薬が欲しいっておねだりもしてはったさかい、あの人は人付き合いのうまい人間で間違いないで」
確かに、明らかに職務時間ではない格好のレジーナに薬を求めるのはおねだりか。
普通なら「仕事してる時に出直せ」と突っぱねられる案件だ。
金を払うからと言っても、その時点ですでに高い要求をしているわけだ。
さすがボッチのプロだな、レジーナ。
そこの言いにくさとか、俺は気付いてなかったぜ。
さて、ご近所や職場で「一緒に四十二区の祭りに行こう」と誘えないようなボッチが、他区の見ず知らずの、それもルシアみたいに見るからに派手で綺羅びやかなヤツのいるグループに話しかけたりするものだろうか?
答えは、否だ。
「しかもそいつは、腹が苦しいから薬はないかと聞いてきたんだぞ。お前は出来るか? レジーナを知らない状態で、いくらかも分からない薬を、今持ってないかと薬師に聞くなんて」
「あはは……ボクには無理だね。平気で金貨が飛んでいく可能性を考えれば、翌朝まで膨満感に苦しむ方を選択するよ」
「それを平気で払えるだけのお金を持っとるか、薬の値段を知っとったら、そういうことも可能やな」
「で、花火が終わった後声をかけたら、薬はよく効いたと言ったんだ」
「水もないのに粉薬飲まはったんやね。びっくりや」
「それは、……確かに、怪しいね」
「おそらく、そいつから情報が渡ったんだろうな」
貴族を叩き返した俺と、祭りを一緒に見るくらいに懇意にしているのが――
「レジーナとルシアだって」
「じゃあ、ルシアさんも!?」
「手紙くらいは、書いておいてやった方がいいかもな」
「ナタリア」
「はい、すでに」
レジーナの店のカウンターを使って、大至急手紙を書くエステラ。
それを待つ間、俺はアノ女がどこまでの情報をどのように伝えたのかを、自分なりに推測してみた。
俺なら何を伝えるか。
俺ならどう伝えるか。
何をすれば依頼主の希望に添えるのか……
「ほんで、どないする気ぃなん?」
エステラが手紙を書いている横で、ナタリアの入れたお茶を「うっま!?」と啜っているレジーナが、こちらを向く。
「ウチの店、守ったるわって言いに来てくれたんやろ?」
「そうだな。強制捜査なんかに入られると、プライベートスペースの使用済みパンツがいくつも没収されるだろうからな」
「そら大変や。四十二区の財産が根こそぎ奪われてまうで」
「そんな財産を持ち合わせた覚えはないよ、四十二区は」
手紙を書きながらも突っ込むべきところには突っ込んでくるエステラ。
使命感強過ぎだろ、お前。
「ちょうど、簡単に利用できそうな権力者にコネが出来たところなんでな。早速使わせてもらおうかと思ってる」
「待って、ヤシロ。それって、もしかして……司祭様のこと?」
「エステラ、正解!」
「簡単に利用できるとか言わないでくれるかな、心臓に悪いから……!」
なんだよ。
利用するためにいろいろサービスしてやったんじゃねぇか。
美味そうに食ってたろ? タダで。
「この世に、無料より怖いものはない」
「……君が言うと、洒落にならないくらい背筋が寒くなるよ」
ルシア宛の手紙を書く手を止めて、こちらに顔を向けるエステラ。
「その話の内容を先に聞かせてもらうよ。……絶対追加で書かなきゃいけないことが増えるから」
相変わらず察しがいいな、エステラは。
お前、いい窓枠になるぞ。
ん?
なんで窓枠かって?
それはな――
「サッシがいい、なんちゃって☆」
「そーゆーくだらないのはいいから、早く本題を話してよ」
突っ込めよ、ちゃんと!
さっきまでの使命感、どこに捨ててきた!?
「そもそも、今回の提訴は無理があるんだよ。ルールに則ってない。デタラメだ。反社会的だとすら言える」
「どういうことさ?」
こいつはもう馴染み過ぎてて、そのことが頭からすっぽりと抜け落ちているようだ。
なので、思い出させてやる。
「エステラ。エチニナトキシンの解毒薬を教会に提供したのは誰だ?」
「え、レジーナでしょ?」
「ナタリア、提供者は誰だ?」
「分かりません」
「えっ? 何言ってるのさ、ナタリアも知ってるじゃないか」
「いいえ、分かりません」
そう。
ナタリアが正しい。
「ナタリアの発言は嘘ではなく、一般論ってところだ。『精霊の審判』をかけようとすれば、教会が待ったをかけるだろう」
そうでないと、教会の今後に著しい悪影響を与えることになる。
「教会は、解毒薬の提供者を秘匿しているんだぞ」
「あっ、そうか。世間的には誰が提供者なのか分からないってことになってるんだ」
こんな解毒薬を作れて、その上、利益度外視で無償提供するようなお人好しは、世界中を探してもレジーナくらいしかいないだろう。
四十二区は、レジーナの薬と慈悲で随分と救われている。
……まぁ、その分TPOをガン無視で桃色卑猥瘴気を振り撒かれてるのでプラマイで言えば若干マイナスではあるが。
「誰が提供者か分からないのにレジーナを提訴するのは筋が通っていないだろ?」
「でも、薬師ギルドは、自分たちが提供者じゃないって分かってるから、消去法で薬剤師ギルドを割り出したんじゃないのかな?」
「それがまかり通るなら、疑わしいヤツを片っ端から提訴できることになるぞ」
「こんな非道なことをするのはあいつに違いない」って理由でライバル貴族を提訴して、それを統括裁判所が事件として取り扱ってしまえば、報復に次ぐ報復でこの国は滅茶苦茶になるだろう。
「あいつの言いがかりは事件化したのに、私の理にかなった訴えは無視するのか!? それが統括裁判所のやり方か!」とそれなりに力のあるヤツに言われれば、統括裁判所は動かざるを得なくなり、そうなれば、貴族間の派閥争いの道具に成り下がるだろう。
「もしかしたら、外国の名も知らぬ天才薬剤師が通りすがりに解毒薬を提供していった可能性だってゼロじゃない。否定はしきれない。そんな状況で統括裁判所が薬剤師ギルドに名指しで手紙を送りつけてきたという、この事自体が大問題なんだ」
それはつまり。
「統括裁判所は教会が秘匿した内容を、推論を元に暴こうとしているって表明に他ならないからな」
教会が「詮索するな」と言ったことを「でも、それってこういうことですよね? ほら、状況証拠もあるんですよ? これもう事実として認識してもいいですよね?」って探りを入れるのは、面と向かって教会と敵対しますという宣言と取られても文句の言いようがないだろう。
「統括裁判所は教会の意に反し、とある特定の有力貴族に阿って、ライバルギルドへの不当な攻撃に加担したわけだ」
薬師ギルドは、明確にレジーナから未知のレシピを奪おうとしている。
「そんな意図はなく、純粋に国のために協力しようと思っているだけだ」という詭弁も、教会関係者が「そうは見えない」と言えばそれ以上反論することは出来なくなるだろう。
もしそんな無理筋がまかり通るのだとすれば――
「風邪の診断に必須だから、おっぱいを重点的に触診したいという俺の要望もまかり通ることになる! わぁ素敵、頑張れ統括裁判所!」
「アカンわ。真面目な話が長過ぎたさかい、発作が出てしもたみたいやな」
「レジーナ。鎮静剤とか打てないの?」
「飲み薬やったらあるんやけどな」
「じゃあ、それ打っといて」
「死にはるで?」
飲み薬を打てとか、殺人鬼でも口にしない恐ろしい拷問だぞ、それ。
「まぁ、つまり、統括裁判所はやらかしたわけで――こっちは大手を振って教会を巻き込めるって状況なんだよ、今はな」
「なるほど。それで、たまたま最近知り合った司祭様に相談するのは、そこまで不自然ではないね」
「これが公になれば、パンのレシピを寄付した者のあぶり出しが貴族の間で始まるかもしれない。あのパンは衝撃的だったらしいからな。どこの貴族も、自分の家の厨房に抱え込みたがってることだろう」
パンは焼けなくとも、あのパンを生み出した料理人なら、他にもすごい料理を知っているかもしれないし、今後どんどん生み出すかもしれない――なんて皮算用が大好きな人種だからな、見栄っ張り貴族ってのは。
で、期待に沿わなければ叱責して解雇するだけだ。
無責任でお気楽なもんだよ、貴族なんて。
「というわけで、こっちは区内を荒らされる危険があるので、秘密を共有している偉いさんを頼らなければいけないわけだ」
「分かった。ルシアさんにその旨伝えておくね」
「エステラ様、『ぺったんこ』のスペルは――」
「どの『ムネ』を伝えると思ってるのさ!? ボクの胸の情報を伝えるなんて言ってな――誰の胸がぺったんこか!?」
さすがエステラだ、ツッコミのキレが違うぜ。
「ついでに、『湿地帯の大病』のことも書きやがったからな、それも利用させてもらう」
こっちの動揺を誘うつもりか、感情を逆撫でしたかったのか、これみよがしに過去の悲劇を持ち出しやがって。
「毒薬が蔓延しやすい土壌なんて言われたからには、希望者を募って四十二区の調査に来てもらわないとな。なるべく多くの教会関係者に参加してもらって、四十二区にそのような土壌はないことと、今回の提訴は言いがかりであると証明してもらう」
「その真意は?」
「参加自由ってことにしておけば、外周区と『BU』にある教会からシスターが四十二区に集まっても不自然じゃなくなるだろ?」
「なるほど。その時に光の行進のデモンストレーションを行うんだね」
「それをエサに各区から大量のシスターを集めれば、教会がかなり大きな動きを見せたと貴族連中にも伝わるだろう」
「今回の提訴が、教会を怒らせたと誤認させられるかもしれないね」
「誤認かどうかはさておき、それだけ大きな動きを起こさせたって事実は確実に伝わる。加担した統括裁判所の関係者は震え上がるだろうぜ」
統括裁判所全体が関わっているとは思っていない。
おそらく、一部の人間が行使できる権限を利用して貴族に阿ったのだ。
あぶり出せないまでも、そいつにプレッシャーを与えられれば僥倖。
あわよくば、統括裁判所の自浄作用でそいつが失脚すれば、こんな馬鹿げた事態は起こらなくなるだろう。
あればいいな、自浄作用。
それがなかった土木ギルド組合は崩壊寸前に追い込まれたからな。
「最低でも提訴は取り下げ。もう一歩踏み込んで勇み足だったと謝罪を勝ち取れれば十分だろう」
「なかなか厳しそうだけどね、謝罪を勝ち取るのは」
「行き違いがあったと、有耶無耶にする程度でしょうね、きっと」
ナタリアが冷静に分析する。
ま、そんなところだろうな。
「なので、レジーナは何もしなくていいぞ」
「そら助かるわ」
ほっと、胸を撫で下ろす。
というか、胸を押さえるレジーナ。
「実は今、ブラジャー着け忘れてることを思い出して、このまま出かけなアカンようになったらどないしようって不安になってたところやねん」
「着けてきて! 今すぐ!」
「よし、手伝おう」
「ヤシロは着席!」
「エステラ様、悲報です。先ほど見た限りでは、洗濯しないと着用に耐えられるブラがありませんでした」
「ネフェリー呼んできて!」
「アカン、アカン! ニワトリはんにバレたら、向こう一週間『洗濯せぇ』『片付けせぇ』ってチェックしに来はるさかい! 絶対知らせたらアカンで!」
「では、ネフェリーさんをお呼びしてきます」
「待って、給仕長はん! アカンって! アカァーーーン!」
ナタリアが飛び出して行った直後、レジーナの叫びは虚しく空間に響き、ドアが閉まる音にかき消された。
「それじゃ、ボクは手紙を書くから、しょーもないことで騒がないようにね」
がっくしとうなだれるレジーナのつむじに向かってエステラが告げ、薬屋に静寂が落ちた。
かりかりと、エステラがペンを走らせる音だけが、室内に響いていたのだった。
あとがき
リアルタイムの皆様、こんにちは☆
『彼女と僕の口外法度』と
『スキルマ剣姫と歩くトラットリア』が
毎日更新から2日に1回更新に変更されました
さすがに、無理だった☆
(ノ´∀`*)てへっ☆
というわけで、
あちらを楽しみにされていた皆様には申し訳ないのですが、
少しペースが落ちます
片方しか読んでなかった方は、この空いた時間に是非もう一方もチェックしてみてくださいね☆
そうそう、『スキルマ剣姫と歩くトラットリア』が更新再開されて驚かた方、いらっしゃるでしょうか?
10月の頭ころに急に更新通知が飛んでいったかもしれませんね
それまでは、更新しても「追加」扱いでしたので
おそらく通知は飛んでいってない……んじゃないかなぁ〜と、思ってます
驚かせてごめんなさい。
トラットリアやってます☆
いえ、アレね、
数年前に書いて、止まってたんですけど、
もうちょっとで完結だったんですよ。
なので、もうちょっとだからいつか書きたいな〜と思ってまして
今回、ちょっとチャレンジしてみようかと……思ってたのにもう一作一緒に走らせちゃって、またいっぱいいっぱいですよ!
学習?
しませんけども?
( ̄▽ ̄)
とまぁ、ごたごたしておりますが、
異世界詐欺師のペースを守るためですので、どうかご了承ください☆
PV多いものが優遇されるのですよ
( ̄▽ ̄)ふふふ
というわけで、リアルタイムでない方もひっくるめまして、
リアルタイムの方は改めまして、
どうも!
宮地です!
今回はなんのひねりもなく、
宮地です!
すみません、
前回、前々回と
プライベートでのあれやこれやで
心が摩耗しきっていた時に書いたので
ちょこっと文章にトゲトゲしさがあったかもしれません……
誠にすいまめーん
\( ̄▽ ̄)/
あぁ、すみません
マイブームのジョイマンが出ちゃいました!?
いきなり出てきてごっめ〜ん♪
私、
十数年前の、彼らが物凄くメディアに引っ張りだこだったころ
お正月のお台場で移動中のジョイマンさんとすれ違ったことあるんですよ
アクアシティの三階を、スタッフさんに連れられて急ぎ足でした
あっちこっちで収録されていたんでしょうね〜
(*´ω`*)
私も、人気者になりたかった
若いころは憧れましたね〜
空港とかでさ、
私が降り立ったらさ、
ファンの人が「きゃー!」とか言ってさ、
煮てさ、
焼いてさ、
食ってさ♪
Σ(゜Д゜;)たぬき……
いえ、空港でロビーに出たら「きゃー!」ってファンの方に出迎えられて
テレビの取材とかあって
カメラを向けられて、インタビュアーに聞かれるんですよ!
インタビュアー「YOUは何しに日本へ?」
宮地「帰国だよ!?」Σ(゜Д゜;)
あれ、私、そんな濃い顔してます?
うっすい弥生顔だと思ってたんですが……
そんな夢も叶わないまま幾年月……
最近では、人通りの少ない夜の道とかで声をかけられるだけですよ
お巡りさん「貴様、ここで何をしている!?」
宮地「帰宅だよ!?」Σ(゜Д゜;)
実際、ちょっと前に帰宅途中に「これからどこ行くの?」って聞かれたことがあります。
「いや、こんな時間からどこ行くんだよ……」と
(^^;
自転車乗って夜道を走っていると、まぁ〜あ、呼び止められましたよね
きっと、私、自転車泥棒顔なんでしょうねぇ
どんな顔だ!?Σ(゜Д゜;)
さて、
本編では少し動きがありまして、
レジーナ告訴!
わぁ、罪状に思い当たるところが多過ぎて、逆にどれだか分からない!?
まぁ、やられたからにはやり返さなければいけないんですが、
「おう、われ! よぅもやってくれたのぉ!? タマ取ったんぞ、ごるぅら!?」
みたいな、カチコミをかけるようなことは出来ませんので、
出来ませんからね!?
十一区の領主は三等級貴族なので、
十一区で暴れるとか、しちゃだめですからね!?
ルシアも慎重になってますし、マーゥルも……脅迫しに行ってたなぁ、あのオバサン!?
Σ(゜Д゜;)
とりあえず、三等級貴族のお膝元なので慎重に、
ウィシャートとかと同じ扱い、ダメですからね!?
まぁせめて利用して外周区を発展させてやろうと思います。
この辺、三本同時進行で書いていたので、ちょっと日常回が続くんですよね
ほら、復帰してすぐにごたごたって、疲れるじゃないですか……
まずは日常回でアイドリングを……
ってやってたせいで日常回が多い多い!
Σ(゜Д゜;)
もう少しだけテンポアップしていこうと思います。
……反映されるのは十話くらいあとになりますけれども
ほら、他の二本は更新ペース落としましたし
詐欺師に集中して書けることでしょう
もう日常回飽きたわ〜
という方もおられるかもしれませんが、
頑張って書きますので、もうしばしお付き合いお願いします!
そして、気が付けばもう十月……
早くない、時間?
(・_・;
今年が終わるまでには、もう少しお話を進めておきたいと思います!
頑張るぞっと!
\(≧▽≦)/
次回もよろしくお願いいたします。
宮地拓海




