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異世界詐欺師のなんちゃって経営術  作者: 宮地拓海
無添加

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352/821

無添加7話 俗にいう賊

 なんだかやたらと広く仰々しい施設の地下に設けられた牢屋。その中にいたのは、長い前髪を顔に垂らした十代後半の女で、細く長い尻尾が生えていた。サル人族か?

 着ている物は、ボロボロで薄汚れたタンクトップ。腰には黒っぽいパーカーを巻きつけており、夜の襲撃時にはアレを羽織るんだろうなと予想が付いた。

 パンツはボロボロに破れたデニム地に似た頑丈さだけが取り柄っぽいズボンで、こちらも裾が破れて右側は太ももから先すべてが顕わになっている。


 俺たちが牢屋の前まで来ると、サル人族の女はジロリと、垂れた前髪の向こうからこちらを一睨みして、視線を外した。


「ここの牢屋って、これ一個なのか?」

「え?」


 意外な質問が来たなとでも思ったのか、エステラが変な声を出す。


「いや、ここは特別で、その……難航している案件の被疑者を収容しておく場所なんだよ」


 エステラが言うには、この施設は留置所や拘置所が一緒くたになったような施設で、名称は四十二区監獄、通称を『監獄』というらしい。


「普通の……っていうと変だけど、囚人を捕らえておくのは別棟の牢屋なんだ」

「なるほど。参考になったよ」


 この地下室には牢屋が一つしかなく、牢屋の中にはサル女一人しかいない。

 看守がいるが、それも牢屋からは死角になる場所に待機しているのでサル女は本当に孤独を味わうことになるだろう。


 だとするなら、口を割らせるのは容易いかもしれない。


 ちらりと、サル女を盗み見る。

 顕わになっている両腕、右脚、共に細い。筋肉質に見えるが、あれは単に痩せ過ぎて筋肉が浮いているだけだ。

 可哀想に、脂肪不足で乳も不足気味だ。

 Dのポテンシャルを持ちつつも現在はBというところか……


「それでも、エステラよりはあるけれど」

「帰る? それとも、ここに入れられたい?」


 なんの話かも分からないくせに酷いことを言う。

 エステラは少々お疲れのようだ。甘い物でもたらふく食ってたっぷり休養することをお勧めする。


 そんな俺の気遣う視線をさらりと受け流し、エステラは牢屋へと近付く。

 牢屋の前に立ち、それでも決して牢屋に手を触れずに、中にいるサル女に声をかける。


「そろそろ、名前くらい教えてくれないかな?」

「…………」


 完全に無視だ。

 イヤミの一つも言ってこない。

 エステラの存在が見えないかのように、一切のコンタクトを拒絶して壁際で膝を抱えている。

 ……三角座り、か。


「……はぁ。ま、こんな感じさ」


 取り付く島もなし。

 完全にお手上げとエステラがこちらを振り返る。

 その間もずっとサル女を観察していたが、サル女はぴくりとも動かなかった。

 エステラが背を向けた瞬間に何か反応を示すかと思ったのだが……


「領主様……一言だけ、よろしいでしょうか」


 ヤップロックがエステラの前に立ち、手を胸に当て頭を下げる。

 サル女と話がしたいと、領主様に願い出ているのだ。エステラ相手に礼儀正しいというか、堅苦しいヤツだ。


「牢屋には、近付き過ぎないようにね」


 そんな注意をして、ヤップロックの前をあける。

 犯罪者が入っている檻に近付くのは危険だ。

 大人しくしていた犯罪者が急に襲いかかってくることも考えられる。ヤツらの手が届く範囲には近付かない方がいい。ヤップロックのように、荒事に慣れていない者は特に。


「あの……お嬢さん」


 ヤップロックが落ち着いた声で話しかける。

 壊れ物に触れるように、慎重に。


「お話を、聞かせてはくれませんか?」


 それでも、サル女は口を閉ざし続ける。


「……あいつ、飯は?」

「え?」


 ヤップロックの邪魔にならないように、小声でエステラに尋ねる。

 サル女は見て分かるくらいに痩せ過ぎだ。

 ここに捕らえられて丸一日程度。今はまだいいが、このまま何も口にしなければ、最悪の事態も考えられる。


「食事は出しているよ。豪勢とは言えないけれど、決して酷くはない普通の食事を。……でも、一切口にしようとはしないんだ」

「自白剤みたいなものって、この街にはあるのか?」

「えっと……聞いたことはあるけど。ボクは持ってないよ。でもレジーナなら……」

「いや、欲しいわけじゃないんだ」


 もし、そんな薬が存在するってことがこの街の常識として認知されているのであれば、あいつは意地でも出された物を口にしないだろうな。

 ひた隠しにしている誰かを守るために。

 まぁ、『誰か』なんつっても、大体的は絞れてるけどな。


 さて、と。

 あのサル女があの状況なのだとしたら……ちょっと急がなけりゃいけないかもしれないな。


「あなたが、誰かを守ろうとしていることは、分かります。私も、かつてはそうでしたから」


 ヤップロックが必死に訴えかける。

 自身が犯してしまった過去の過ちを教訓に、同じ轍を若い者に踏ませまいと。


「今、もしかしたらあなたは人生に絶望しているかもしれない。未来がなくなってしまったと思っているかもしれない。けれど、それは気のせいです。見えないだけで、あなたの未来はなくなってはいないんですよ」


 言葉に感情がこもっていく。

 前のめりになり、伝えたいのにうまく言葉に乗ってくれない感情をもどかしそうに吐き出していく。


「あなたはまだ若い。今からでもやり直せます! つらいことは、多いです。けれど、あなたは一人じゃないはずだ。守りたいと、どんなことをしても守りたいと思う人がいるのだから。ね、そうですよね?」


 微かに、サル女の顔が下を向いた。

 それをどう見たのか、ヤップロックはさらに言葉を加速させる。


「私は、あなたを重い罪に問うつもりはありません。あなたが反省し、心を入れ替えまっとうに生きると誓ってくださるなら、私はすべてを許します。我が区の領主様も、本当にお優しい方です。頭ごなしに誰かを否定するようなお方では決してありません。あなたは、やり直せるんですよ。きちんと、自分の言葉で、今の自分を認めることが出来れば」


 サル女は動かない。

 肩の上下も止まり、呼吸すらしていないかのように沈黙を守っている。


 そして、なんの反応も見せないサル女にヤップロックは――焦れた。

 両手で牢屋を掴み、声を届けようと身を乗り出して叫ぶ。


「あなたは、こんなところにいていい人ではないはずです! いるんでしょう、守りたい人が! あなたが守ってあげなければ、誰がその人を守れると言うんですか!? 逃げることは簡単です! けど、あなたがいなくなって、残されたその人はどうなるんですか!? あなたの背負いきれなかった苦しみを、その人に背負わせるつもりですか!? それは潔さではなく逃げ――」


 動き出したのはほぼ同時だった。

 ただ、近くにいた分エステラの方が早くヤップロックに到達した。


 サル女が突如立ち上がりヤップロックに襲いかかった。

 牢屋に張りつくように接していた白いオコジョの体に掴みかかり、へし折ってやろうとすらする獰猛さで両腕が迫り来る。

 すんでの所でエステラがヤップロックを牢屋から引きはがし、サル女の手は空を切ることとなった。


「言わせておけば……っ!」


 空を切った腕を牢屋の間から伸ばし、ヤップロックの体を捕らえようとサル女は何度も牢屋に体当たりをする。


「貴様に何が分かる!? 知った風な口を利くんじゃねぇよ!」


 初めて聞くサル女の声は、ややハスキーで凄みのある声だった。


 血走った目でヤップロックを睨みながら、食いしばった歯の間から荒い息を漏らす。

 一分ほどガチャガチャと牢屋を揺すった後、吐き捨てるような舌打ちを鳴らしてサル女は壁際へと戻っていった。


 ヤップロックは、床に座り込んだまま青い顔をして固まっていた。

 本物の殺意を向けられた直後だ、致し方ないだろう。


「言ったろう。牢屋には近付くなって」

「…………申し訳、ございません、でした。領主様」


 ヤップロックのアゴが震えている。

 珍しく熱くなってたからな。あの震えは恐怖によるものだけじゃない。

 自身の中から湧き上がってきた昂ぶる感情が先走ってしまった後遺症みたいなもんだ。あいつ、きっとこの後すごくヘコむんだろうな……


「エステラ」

「うん……一応フォローはしておく。給仕に言ってヤップロックを送らせるよ。あと、ウエラーにも、ヤップロックをよろしくと伝えておく」


 へたり込むオコジョを見下ろして、俺たちは密談を交わす。

 ヤップロックの震えが止まったら、早々に引き上げさせよう。ヤップロックは、しばらくここには来ない方がいい。

 過去の自分と重なってしまって、なんとかしたいって思いが先走ってしまったんだ。


 まったく。


「ヤップロック」


 しゃがんで、ヤップロックのなで肩過ぎる肩に手を乗せる。


「慣れねぇことすんじゃねぇよ。ガラでもねぇ」


 でもま、ドンマイだ、ドンマイ。


「…………ぁはは。英雄様のように、うまくはいかないものですね……」

「当たり前だろ。え、なに? お前、俺に並んだつもりでいたのか?」

「め、滅相もないです! 私など、まだまだ若輩者で……」


 いやいや。お前の方が年上だから。


「でもまぁ、いい情報は手に入ったぞ」

「え……今のやりとりで、ですか?」


 あぁ、そうだ。

 あのサル女があそこまでムキになったのは、それが図星だからだ。

 人が切れる時は、侮辱された時か図星を突かれた時と相場が決まっているんだよ。


「あいつを、助けたいか?」

「……へ?」

「お前の畑をメチャクチャにした賊だぞ? 下手したら……その畑にトットやシェリルがいたら、どうなっていたか分からない」


 被害が出なかったのは運がよかったとしか言いようがない。


「そんな相手でも、お前は助けたいと思うのか?」

「…………」


 たっぷりと考えて、そしてヤップロックは口を開く。

 揺るがない決意と共に。


「思います。彼女には、そうせざるを得なかった何か……そんなものを感じるんです。かつて、英雄様にお会いする以前の自分と、近しい何かを」


 きっと事情があるのだろう。だから、自分の家を襲った賊を助けたい。……ってか?

 はは。バカだろう、お前。


「……甘い、ですかね」

「あぁ、お前は甘い。そしてエステラは薄い」

「ヤシロ。ボク、真後ろに立っているからね?」


 甘い被害者と、甘々の領主がここにいて、いかにも訳ありです誰か助けてください、おーへるぷみー的な女がいて…………これまたタイミングを見計らったかのように俺にある程度の時間があるような状況が合致して…………そろそろお前に直接報酬を要求したいぞ、精霊神。


 ……っとにもう。


「それじゃ、あの強情女の閉ざされた口を開かせるとするか」


 小声で呟いた俺の言葉に、エステラとヤップロックが反応を示す。


「……出来るのかい?」

「今日ってわけにはいかねぇけど……まぁ、一週間くらい時間をくれたらな」

「一週間…………そうだね。状況を見つつということにはなるだろうけど」

「あぁ。それでいい」


 一週間ってのは余裕を持たせた期限だ。

 おそらく、もう少し早くケリが付く。

 そのための布石もちゃ~んと打っておくからな。


 というわけで、サル女に聞こえないようにしていたひそひそ話はここまでにして、よく通る声で言ってやる。

 その前に、エステラに合図を送る。

 親指で牢屋を指し、観察しておけと。


「無茶すんなよ、ヤップロック。お前の身に何かあったらどうするんだよ。お前、家族がいるんだろ?」

「え…………えぇ、まぁ。そう、ですね」

「ヤンチャ盛りの男の子と、まだ幼い女の子、そして、二人のよき母でもある綺麗な嫁さんがいるんだろ?」


 そこまで言って、エステラに視線を向ける。

 変化はあったか? ――と。


 するとエステラは牢屋の方をさりげなく見つめたまま指を二本立てて見せた。

 二番……幼い女の子、か。


「『妹』の名前、なんだっけな?」

「え、あの、シェリル、と申します」

「そうそうシェリルな。『今年で五歳』だっけ?」

「六歳になります」

「へぇ、もうそんなに大きくなったか。『あっという間に大きくなるよなぁ』」

「おかげさまで」

「だったら、今が一番可愛い盛りだな。『成長を見守るのが楽しくて仕方ない』だろう?」

「えぇ、それはもう」


 ちらりとエステラの顔を窺い見ると、口角が微かに持ち上がっていた。

 上々な成果が得られたらしい。

 じゃ、布石の仕上げだ。


「だからよ、もう危険なことすんじゃねぇぞ。『お前がいなくなったら、誰が幼い娘を守るんだ?』『飯だってろくに食わせてやれなくなるぞ』それに、『お前がいなくなったら悲しむに決まってるだろう』『お前は一人で大丈夫かもしれないけど、幼い女の子一人で生きていけるほど世の中は甘くないんだからな』!」

「は、はぁ……それはもう重々承知し……」


 しゃべろうとしたヤップロックの口を塞ぐ。

 返事はしなくていい。

 お前に向けて話していたわけじゃないからな。


「じゃ、帰ろうか。『お前を待っている家族の元へ』」

「は、はい。……我が家に、お越しになりますか?」


 いまいち理解していないヤップロックの背中を押し、俺は牢屋を後にした。

 こいつが余計なことを口走る前に退散だ。








 地下室を出て、地上にある応接室にて確認作業を行う。

 少々安っぽい革張りのソファに座ってエステラと差し向かいで座る。

 ヤップロックは帰らせた。あいつは首を突っ込まない方がいい。どんどん感情移入して無罪放免を訴えかけかねないからな。


「君はすごいよ。よくもあのわずかな時間で、あの強情な被疑者の情報をここまで引き出せたもんだね」

「相手が単純だっただけだ」

「そうだね。……純粋で、きっと優しい娘なんだろうね、彼女は」


 俺は『単純』だと言ったんだ。勝手にいいように変換すんじゃねぇよ。


「彼女が庇おうとしているのは、おそらく五歳前後の幼い女の子だ。やんちゃ坊主や母親という言葉には反応を見せなかったからね」


 牢屋なんてところに独りで閉じ込められていると、考えることは大切な者のことくらいしかないものだ。

 そんな、頭の中が大切な者で埋め尽くされている状態でその話題が出てくれば、どうしても人は反応をしてしまう。


 カクテルパーティー効果というものがある。

 パーティー会場のような騒がしい場所であっても、自分に関係のある言葉は自然と耳に入ってくるというものだ。

 騒がしい居酒屋のBGMで自分が知っている曲が流れると耳に付いたりするアレだ。

 自分の名前、好きな物の話、興味のある話、懐かしい物の話など、自分に関係のある物の場合、このカクテルパーティー効果は効力を発揮しやすくなる。


 だからこそ、逆に難しくなるのだ。

 自分が大切に思い、なおかつずっとそのことを考えていた時に、そのものの話題を出されて『それを無視する』なんてことは。

 どんなに微弱でも、無反応とその微かな反応は異なる。


 もっとも、それを察知するためにアンテナを張る方にも技術は要求されるがな。


「よく変化に気が付けたな」

「直前に彼女の無呼吸状態を見ていたからね」


 ヤップロックの話の途中、サル女は俯いて完全に沈黙した。

 無反応とは異なる、『狩る』前の予備動作。ピンと神経を張り詰めて、獲物の隙を窺っていたあの反応。


「アレと比較出来たから、彼女のわずかな反応でも確信出来たよ。『ビンゴだ』ってね」


 そうして、サル女が反応を示した言葉に的を絞っていくつか誘導するような言葉を並べ立てる。


「最初ほどの反応は見られなかったけれど、でも確実に君の言葉を聞いていたよ、彼女は。そして、膝をかき抱いた」


 三角座りのように、胸の前を覆い隠す動作は不安の表れだ。

 身を縮めることで体内の不安を抑えつけようとしたのかもしれない。


「どこがどうとは、具体的には言いにくいんだけれど……彼女には、守ってあげなきゃいけない幼い妹――もしくは血縁関係にはないかもしれない女の子がいる。そんな風に見えた」

「お前の目にそう映ったんなら、きっと大きく外れてはいねぇよ。ただまぁ、最初の反応が『まだ幼い』ってのに反応したんだとしたら、性別は男かもしれないけどな」

「確かにね。けど、それはどちらでもよくて――」

「あぁ。あいつはそのおチビちゃんのために食い物、もしくは金を手に入れる必要にかられていた」


 そう考えるなら、ポップコーンを欲しがったのも、おチビちゃんを喜ばせるためなのだろうと推測が立てられる。

 ただ、なぜ原材料の方を襲ったのかは理解出来んが…………単純に『ポップコーン』と聞いて先に思い浮かんだのが原材料の方だったのかもしれない。

 ヤツが行商人を獲物として襲っていたのであれば、目にするのは原材料であることが多いだろうしな。完成品は店で買うものだから。

 もっともっと単純に、完成品のポップコーンを知らないのかもしれない。

 まぁ、その辺はどうでもいい。


 とにかく、あのサル女はどこかで聞きつけた『幼い子供が喜ぶポップコーン』というものを狙ったのだろう。


「最後の言葉は、かなり効いたんじゃないかな……」


 申し訳なさそうにエステラが言う。

 最後の言葉――



「じゃ、帰ろうか。『お前を待っている家族の元へ』」



 あのサル女が帰ることが出来ない場所。

 それを明確に、鮮烈に思い起こさせる言葉。

 確かに、焦るだろうな。今晩は眠れないかもしれないな。


「が、それもこれも、さっさと終わらせるためだ。むしろ親切心だぞ、俺的に」

「君の親切は、良識ある一般人には理解されにくいからね」


 硬い笑みでそんなことを言い、それでも俺のやり方には賛同を寄越してくれる。


「もし、本当に彼女のもとにそんな幼い子供がいるのだとすれば、早く解決させなければいけないよね。その娘のことも、気がかりだし」


 他者から強奪することでしか糊口を凌げないヤツが養っている子供が、まっとうに生きる術を身に付けているとは考えにくい。

 ましてや、その『働き手』であるあのサル女自体が痩せ過ぎているのだ。

 ガキの体力なんかたかが知れている。……時間は、あまりないな。


「はぁ……ボクを信用して、話を聞かせてくれればいいんだけどなぁ……」

「無茶言うなよ。パウラたちでさえ、俺たちには話せないことを抱えてたんだぞ? 初対面の、それも敵対している相手に何を話せるってんだよ」

「……だよねぇ………………あぁ、今回の件、結構ヘコんでるんだよねぇ」

「今回の件……どっちだ?」

「ダイエットの方……」


 お前はロレッタに相談されたろうが。

 俺なんか誰一人だぞ? ……くそ。


「……ヤシロ、何か手はある?」

「……どっちの話だ?」

「賊の方」


 あっちこっちに思考が飛んでやがる。

 エステラのヤツ、マジでヘコんでんだな。いろいろ抱え過ぎてお前が倒れるなよ。


「俺にとある権限をくれるなら、あるいはな」

「一週間で?」

「くらいで、な」

「……何が欲しいの?」

「ふっふっふっ……」


 俺はエステラに向かって手を差し出す。

 手のひらを上に向けて、「ちょーだい」のポーズで。


「…………え、お金?」

「ううん。牢屋の鍵☆」

「え…………っと、……本気?」

「うん!」


 戸惑い引きつるエステラの顔を、俺は満面の笑みで見つめ返していた。

 まぁ、任せておきたまへよ、エステラ君。んふふふ…………







あとがき




大きなドラッグストアって、

いきなりパンスト売り場になるからビックリしますよね♪

オジサン、思わずカゴに入れそうになっちゃったぞ☆


どうも、

宮地です。



本日も……(((卍 ・`Θ・)卍ドゥルルル ドゥルルル卍(・Θ’・卍)))




(`・д・⊂彡☆))Д´))パァン




レビューをいただきました!!


えぇ、感想欄で ↑ この顔文字を使われていた方です。

パクってやったさ! うふふふ!(実は、絶対パクろうと心に決めていましたとさ)

 

[2018年 02月 21日 20時 50分]の方!


最後の一行を活かすために練りに練られた文章構成。短くまとめられた各段落も複数ある候補の中から厳選し、使用する言葉も単語単位で考え抜かれていることが窺えて、まさに『業物』な作風に仕上がっています。

否定と肯定のニュアンスを含む単語を併用することで起こるプチ矛盾を効果的に使って面白みを増していく巧い仕込みが序盤から散りばめられていて、否定的褒め言葉をもって肯定の意味合いを最大限引き出すという心憎い演出。が、それらもすべて最後の一行への引き立て役にしてしまう、高級食材をオードブルにしてしまうような贅沢な仕上がりはお見事の一言に尽きます。

言葉遊びの中に思い遣りとしたたかさを感じるレビューでした!! ありがとうございました!!




というわけで、真似して「思い遣り(肯定)」と「したたか(否定)」を並べて締めてみました。

パクリジャナイヨ、提供されたネタに乗っかって返すっていう落語家さんがよくやるヤツだよ、だからパクリジャナイヨ。


否定的というと、ちょっと聞こえが悪いかもしれませんが、

それが肯定的ニュアンスで使用されると嬉しいというヤツでして、

「この作品はこんなにすごいんですよ~……でも、あとがきが本文ですけどね!」

みたいなヤツですね。


「この作品バカバカしくてさぁ(褒め言葉)」みたいな。


美少女「は? 話しかけないでくれる、キモいから」

私「ありがとうございますっ!(*´Д`)はぁはぁ」


みたいな!

……いや、それは違うか。


とにかく、

否定も肯定も、その中に含まれる心が肯定的であれば

とても嬉しいです。ということですね。


逆に、親切面して

「これはお前のためを思って言ってやるんだけどさぁ、お前はさぁ、もっとこうした方がさぁ~」

みたいな人は600度くらいに熱した棘付き鉄球を顔面に叩き込んで東京湾に……おっと、失礼。

これ以上はR18になりますので表現を訂正します。


「ぽかり」して「めっ!」だよ☆


ふぅ、

これで、私の中のダーティーなイメージを払拭出来たことでしょう。

ふぅ……


健全にあとがきをお送りしたいと思います☆



健全といえば空!(勝手なイメージ)

空といえばドローン!(偏った意見)


というわけで、そんなドローンのお話を。


ドローンっておもしろそうだなぁと思いつつ、

法に触れる使い方以外思いつかないので手を出しておりません。

いつか、有効活用法が見つかれば手に入れたいと思います。


話は変わりますが、

ウチの近所に結構古くからやっている銭湯があるんですよ、

いいですよねぇ、銭湯って趣があって…………

えぇい、脳裏にドローンがチラつく!


法に触れない活用法が思いつけば、手に入れたいと思います。


ドローンのお話、健全に終了。


……くっ、

なぜ法律とはかくも厳しく人々の尊厳と自由を雁字搦めにするのか…………

あぁ、健全な人々の尊厳と自由を守るためか。そっかぁ、なら仕方ないですね!



あぁ、そうそう。

冒頭でもお話した、パンストストアにドラッグが売っていた話なんですが、

……おっと、ついつい脳みそが大切な方を優先させてしまったようです。

ドラッグストアにパンストが、ですね。

あれ、びっくりするんですよ。

こんにゃく畑でフルーツが採れちゃったくらいの驚きです。

フルーツ畑でこんにゃくが採れるよりかはびっくりしないでしょうけれど。

「えっ!? 桃の木にこんにゃくがびっしり!?」

とかだったら、そりゃあ驚きますよね。

「ひぃい!? ブドウの房に玉こんにゃくが!?」

まぁ、パッと見、一瞬分かんないかもですね。


で、ドラッグストアでパンスト採れたわけなんですが、

初めて行くところだとレイアウトが分からなくてよく迷い込みます。

だって突然なんですもの。

歯ブラシの向こうに化粧品とか、

鎮痛剤の裏にバスロマンとか、

急に世界が変わるんですよね。


で、パンストコーナーとかに出ちゃうと、

そこにいた女性から

「は? なに男が入ってきてるの? このパンスト穿いて顔面踏むわよ?」

みたいな冷たい視線を向けられて………………控えめに言って最高ですよねっ!


最近では、

何やら特殊な(?)おパンツも売られているようで、

生地の感触が売りだったりするみたいで、

サンプルとして置いてあったりするんです。

「触って確かめてください」とか書かれていて………………はぁはぁ……

…………

…………

…………

……………………大丈夫。思い留まりました。


たとえ生地といえど、紳士たるものみだりに触れたりしませんとも。

ガン見はしましたけどね!!


とにかく、私が言いたいのは

ドラッグストアで男性がパンスト売り場に足を踏み入れてしまうのは、

ドラッグストア慣れしていないのが原因ですので、

どうか、

美少女が着替えている最中に絶妙なタイミングでドアを開けちゃうラノベ主人公を見るような温かい目で見ていただきたい。


もしくは、

生ごみを見るような冷たい視線で見下していただきた…………はぁはぁ(*´Д`)


とうことです。


あぁ、しまった。

ドラッグストアで見かけた可愛らしい女の子のお話をしようと思っていたのですが、

パンストに時間を取られ過ぎてしまいました。

女の子のお話はまた機会があれば……


以上、脚線美もそれを覆うパンストも素晴らしいという訴えをもって

「あいつ、おっぱいだけじゃないのか!?」

と思わせたい宮地がお送りしました!(`・ω・´)



次回もよろしくお願いいたします。

宮地拓海

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