4. あなたのそばに
「や、やっぱりコワイ! 速い! 高い!」
「喋ると舌噛むぞ」
セラは激しく揺れる馬上で、しっかりとユリシーズにしがみついたまま叫んだ。普通の馬よりも視界が高いうえに、速足で駆けさせているので、背に流した髪が風に吹かれるまま絡まり始めている。
「髪の毛がくしゃくしゃ」
「そうだな。悪いな、せっかくめかしこんでくれたのに」
「ホントよ! 何でこんな早く走るの?」
「ちんたらしてたら日が暮れるだろ。最近、シュタートに竜が出たらしいからな。できるだけ危険な場所からは離れたい」
「竜」
「何だよ、そのマズイこと聞かれたって顔は」
「あ、あとで、話すわ」
「……わかった」
相変わらず、カンがいい。ユリシーズが何か言いたそうな顔をしながらも、視線を前方へと戻したので、セラは胸を撫で下ろした。その竜と会って、名指しされて、お話しましたなんて、どう説明したらいいのだろう。セラは竜の瞳が紫色だったのを確かに見た。瞳の色が『魔』を現す紫なのは、別の存在が文字通り”憑いている”ことを現している。トゥーリの瞳が淡い紫色なのも、守護精霊が守護するために”魂そのものに憑いている”からで、アキムの夜明け空のような橙と淡い紫が混ざる瞳も、彼の守護精霊がそばいるからだ。人外にも同じことが起きるなんて、セラは初めて知った。トゥーリもスヴェンも、初めて見たような素振りだったから、きっと前例がないのだ。
「それにしても、本当に早く来たな。もしかして南回りから来た?」
「うん。ガルデニア軍港から北方大陸沿いに南下して、南方大陸の群島を経由して、フィア・シリスのトーバックに着いたの」
「さ、最短距離じゃねーか。誰だ、そんな男気溢れる行程を選んだのは」
「ウィスタリア先生よ」
「あの人ならやりかねないな。問題ないと判断したんだろうが、群島のすぐそばは帝国領だぞ。無茶するなよ」
腰に回っている腕に、少しだけ力が篭った。心配をかけて申し訳ない気持ちと、大切にされる喜びがない交ぜになって、セラは気を抜くと緩む顔を、俯けながら答えた。
「ごめんなさい」
「怒ってるわけじゃないよ。でも、危ないことはこれきりにしてくれ」
ちらり、と上目遣いでユリシーズを見ると、心配そうな色を浮かべる蒼い瞳と目があった。
「わかったわ。約束する」
「約束だからな」
返事の代わりに、ユリシーズの黒い長衣を、ぎゅっと握り締めた。頭の上で笑う気配がして、セラはこの人の傍を選んでよかったと、心からそう思った。
しばらく進むと、細い川のそばにある草原に、十数の白い天幕が張られているのが見えてきた。あそこが解放軍の駐留地なのだろう。拓けた草原に、背後を守るように聳え立つ大岩。補給に欠かせない水場。大人数が陣を構えるのに最適な場所だった。
「あれが駐留地?」
「うん。俺達黒騎士団と、ダズリング侯爵の次男坊の私軍が駐留中。昨日までバハルド将軍がいたけどな」
「バハルド将軍って、あのおじいちゃんの武人の方でしょ? 私を見るなり号泣したから、びっくりしたわ」
「えっ、あのジジイが泣いた? ウソだろ」
「本当よ。私がお父さんに似てるって言って」
「そういうことか。ジュスト様は元々フィア・シリスの方なんだ。バハルド将軍が後見についてたらしいな」
「そうなの?! お父さん、フィア・シリスの人だったの?」
「じいちゃんなら色々知ってるから、トラウゼンに着いたら聞いてみろよ」
「そうする。ね、ユーリのおじい様とおばあ様って、どんな方なの?」
「じいちゃんは怖い。ばあちゃんは優しい。元侍女だから、セラと話が合うかもな」
「こ、怖いんだ……」
「俺にだけな。二人とも、セラに会えるの、無茶苦茶楽しみにしてるよ。実の孫よりもな」
「私も早くお会いしたいわ。いつトラウゼンに帰るの?」
「セラも来たし、明日には出立したいところだな」
黒い有翼獅子の旗を掲げた天幕から、主君達を出迎えるために黒騎士達が出てくるのが見えた。別の天幕からは深緑色の長衣を着た騎士達が姿を見せている。友軍のダズリング侯爵の騎士達だろう。
「団長が戻られたぞ!」
本陣の前に、門番よろしく立っていた若い騎士が騎士の礼を取り、ユリシーズの愛馬の手綱を取った。勢ぞろいした黒騎士達は妙な威圧感があって、セラは内心『ゴツイ! デカイ! コワイ!』などと思ったが、そんなことはおくびにも出さず、ユリシーズの膝の上で大人しくしていた。
「セラフィナ様、そして精霊騎士の方々。お待ちしておりました」
柔和な笑顔を浮かべたフレデリクが進み出て一礼すると、それに倣って黒騎士達も一斉に一礼した。後ろを振り返ると、オルガ達も驚いたように足を止めていた。
「すでに西方の各地で、我らにご助力いただいていると聞き及んでおります。神官兵団までいらっしゃるとは思っていなかったので、どこの解放軍でも、喜ぶやら驚くやら。なかなか、楽しいことになっているようですよ?」
「そうなのですか……喜ばしいことですね」
手放しで喜んでいる様子が伝わってきて、セラも思わず笑顔になった。馬を預けたトゥーリ達がやってくると、黒騎士達はザッと音を立てて両側に退いて、一番大きな天幕までの道を開けた。
「セラ」
ユリシーズに促されて、セラは馬から降りようとしたのだが、鐙まで足が届かなかった。
「足が届かないわ」
「ああ、悪い悪い。足が長くてな」
腕を広げているユリシーズに手を伸ばすと、そのまま軽く引っ張られて鞍から身体が浮いた。一瞬の浮遊感のあと、暖かな腕に包まれるようにして地面に下ろされた。
「ユーリ、もうちょっと、セラちゃんを大切にしてあげなよ。嫌われたいの?」
「好きな子をいじめて喜ぶの、やめろよ。お前もう二十の大人だろ」
「……左右に同じ」
すぐ横をスタスタと通り過ぎていく側近達と、笑いを堪えるようにこちらを見ているオルガとトゥーリの姿に、セラもにっこりと笑い返した。
「本当よね。もっと大切にしてくれてもいいと思うの」
「してるだろ……」
遠巻きに見ていた深緑の一団から、背の高い黒髪の男が近づいてきた。
「おい、ユリシーズ、勝手に本隊を離れるな。だいたい何なんだ、その女は」
「俺がお前の命令を聞く謂れはない。部外者が口を挟むな」
驚くほど冷たい声音で話すユリシーズを、セラは目をまん丸にして見上げた。セラを庇うように立つとアルノーを手招きして、セラの背をそっと押した。先に行け、ということだと判断して、セラはアルノーの手を取り、足早に歩き始めた。チラリと振り返ると、こちらを厳しい瞳で見る黒髪の男と目が合った。
「セラちゃん、あまり顔を上げないで。俺達黒騎士はともかく、他の連中に気取られたくないから。ごめんね」
「わ、わかったわ」
セラは首元に巻いていたストールを外すと、ふわりと頭から被った。
「リオンさん、こんなときにどこ行ったんだよ。肝心なときにいないんだから」
ぼやくアルノーについていくと、奥まった場所に有る天幕へと着いた。聞けばユリシーズが自分用に使っているものだという。
「ごめんね、何人か護衛をつけるから、ここで待っててね。すぐにリオンさんかアキムさんがくると思うから」
天幕の入り口の垂れ幕を上げると、すでにリオンがそこにいた。
「やっほー、セラちゃん、ひさしぶりー」
「どこ行ってたんですか! 勝手に戻るから何かあったのかと」
「リオンさん!」
「私から、それで逃げたつもりか?」
「キャー!」
セラの背後に、いつのまにかファンニが立っていた。なぜか手には数本の投げナイフが握られている。セラ達は首を傾げて、女の子のような悲鳴を上げて怯えるリオンと、まるでゴミを見るような目をしてリオンの前に立ちふさがるファンニを見た。
「リオンさん、ファンニさんに、何かしたの?」
「私の名を騙りました」
「そういえばリオンさん、フィニって名乗って……。あ、もしかして、ファンニさんの愛称?」
「ええ。こいつは、私の古馴染みです」
「ごめんなさいごめんなさい! とっさに名乗っちゃったんですぅ!」
「王都では行き違いになったが、会えたら一発殴ってやろうと思っていた」
「殴るといいつつ、その右手のナイフは何なんだよ!」
「ああ、そうだ。ここで投げたりしたら、ユリシーズ様の天幕が穢れる。出て来い」
来い来い、と手招きをするファンニに、リオンは怯えたような顔で顔を左右に振って拒否した。じりじりとナイフの軌道上から移動する。
「え、フィニ?」
掠れ気味の艶声に、その場にいた三人は声のしたほうを見た。そこにはアーモンド形の瞳を驚きに見開いたアキムが立っていた。
「アキム、久しぶり。十四年ぶりぐらいか?」
「本当に、久しぶりだな……! 元気そうでよかった。それに、随分綺麗になったな」
「お前も相変わらず、無駄に派手だな」
笑いあいながら、長らく会っていなかった家族のように抱擁する二人を見て、セラとアルノーは思わず顔を見合わせた。その二人を盾にして、リオンはそっと垂れ幕から外へと逃げ出した。腰のククリを抜き放つと、背後から飛んできたナイフを弾いて、そのまま猛然と駆け出した。
「お知り合いみたいね」
「そうみたいだね……美男美女の抱擁って、ホント絵になるなぁ」
ハッと我にかえったアルノーは、自分の仕事を思い出した。ギスギスした両陣営の大将の仲介役として、軍議に出なければいけない。胃の辺りを押さえながら主君達を抑える、あちら側の副将の姿が脳裏にありありと浮かぶ。目の前にいる美形二人に、護衛を頼むのが最良と思われた。
「丁度良かった。アキムさん、ファンニさん、セラちゃんの護衛をお願いします。俺、軍議にでなくちゃいけないから」
「承知。私もセラさんの護衛をするように言い付かっております」
「もちろん構いませんよ。そのへんにリオンがいるから、奴も連れて行って」
「わかりました!」
慌しく天幕から飛び出していくアルノーを見送り、セラは目の前にいる二人を見上げた。そういえば、何となく受ける印象が似ている。浮世離れした顔立ちと、そっと傍に寄り添うような、ひっそりとした雰囲気が。
「二人とも、知り合いだったの?」
「ええ。俺達三人は、同じ里の出身なんですよ。幼馴染というやつですね」
「あの馬鹿が、セラさんに色々やらかしたと聞いていますよ。お仕置きしておきましょう」
ユリシーズは冷ややかな目で、やたらとセラを気にする発言を繰り返す、友軍の大将を見ていた。両陣営の主だった幹部が集い、明日の撤収について話し合う。その場だったはずなのだが。
「では、まだ婚約者ではないと? それなのに、わざわざ迎えに? それでも貴様、一軍の将か」
「エーラース卿の許しは貰っている。あの方にとっても、彼女は身内同然だからな」
「……では、まだ正式に認めてもらってはいないと」
「さっきから、貴公は何を言っているんだ? 軍議だというから来てみれば。くだらん話に付き合ってる暇はない」
「お、お待ちください、レーヴェ卿! アーネスト様、先ほどから何を言っておられるのですか。真面目にお話ください。ここの陣を引き払った後、我々と黒騎士団がどこに次の拠点を構えるか、でございますよ」
ダズリング侯爵軍の副官は、呆れた顔で天幕を出て行こうとするユリシーズを必死で引き止めた。
「も、申し訳ございません。遅れました」
ばたばたと駆け込んできたアルノーの姿に、議場にいた面々はほっと息をついた。片や西方有力豪族の若長と、片や元帝国貴族として権勢をふるった侯爵家の次男坊。どうにも口が挟みづらかった。フレデリクもジェラルドも、緩衝材がやってきてくれて「これで話が進む」と、目線で頷きあった。
「アルノー殿、まだ始まってはおりませんよ。では、仕切りなおしまして。始めましょう」
セラはアキムの淹れてくれたお茶を手に、駐留中の友軍についての説明を受けていた。トラウゼンの東南にあるダズリング侯爵家の次男が大将で、機工兵団が中心になっていて、『黒き有翼獅子の騎士団』の後方支援を主に行っているという。
「さっきの男は、ダズリング侯爵の次男坊でユーリ様の好敵手、というやつです。子どもの頃から、何かと張り合ってるんですよ。あの子も、悪い子じゃないんですけどね」
「そうなの? おっかない人なのかしら」
「そういえば……ずいぶんセラさんを熱心に見てましたね」
「戦場に女がくるな! って思われたのかしら。それは申し訳ないなって思うけど……。でも精霊騎士団は普通に女性も戦場に出るし。団長も女性なのよ」
「うーん、それとはちょっと違う気もしますが」
「私も、そう思う……。厄介な事にならないといいけど」
心配そうな二人の目線に、セラは首を傾げた。明日にはここを発つのだから、そうそうあのダズリング侯爵家の次男には会わないはずだ。何を心配することがあるのだろうか。
「それにしても、ユリシーズ様には十四年ぶりにお会いしたけど、本当にご立派になられたね」
「ああ。日々弛まぬ努力をされているからな」
「え、どういうこと? ファンニさん、ユーリに会ったことあるの?」
「ええ。お小さい頃に、お助けしたことがあるんです」
「どんな子だった? かわいかった?」
「ええ、とても」
アキムまで頷くので、セラは鈴の転がるような声を立てて笑った。
「妖精の取替え子のようでしたよ。ふわふわした金髪で、瞳もぱっちりと大きくて」
「いいなぁ、私も見たかった、取替えっ子のユーリ」
「……お会いできるのでは?」
口元を微かに綻ばせて、ファンニはセラを見て優しく笑った。
「え?」
ファンニの言葉を聞いて、不思議そうな顔をしているセラに、アキムが続けて言った。
「その、何年かしたら」
しーん、と静まり返る天幕。ぴちちち、と鳥の鳴く声がした。ファンニが続けた。
「アキム、セラさんに似る、ということもある」
「それはそれで、ユーリ様が喜ぶ。いいことづくめだ」
「やっぱりいいいい! 私が産めば、ってことが言いたいのね! キャー! イヤー! 照れる! 穴に埋まりたい!」
「穴に入りたいの間違いでは……」
「埋まっても、ユーリ様がすぐ掘り出しちゃいますよ、セラちゃん」
天幕の床に蹲って頭をぶんぶか振るセラに、二人はどうしたものかと顔を見合わせて、笑った。
「今戻った。セラは何やってんだ? 床掃除?」
ユリシーズが自分の天幕に戻ると、側役とセラの護衛役の精霊騎士が、苦笑しながら迎え出た。床では、セラがせっせと天幕の床に敷かれた布を伸ばしていた。
「ち、違うわよ」
「手が汚れるだろ。こっち来い」
「ひゃー」
ユリシーズに手を取られて、セラは本陣のすぐそばにある小川まで連れてこられた。セラが何か言う前にワンピースの両袖を捲くられて、じゃぶじゃぶと川の水につけられた。
「つ、冷たい!」
「うるせ。ドロドロじゃないか。世話を焼かせるんじゃない」
「バカバカ、手巾がポケットに入ってるのに! これじゃお洋服が濡れちゃう」
「服でゴシゴシ拭けば?」
「洗った意味がなくなっちゃうでしょ」
「じゃ、その首に巻いてるやつを貸してくれ」
「や、やめてよ、お気に入りなのに! 手巾代わりにしないで」
「ハハハ」
セラは仕方なく、指先だけでポケットから手巾を取り出すと、まずユリシーズの手を拭いてあげた。ストールを手巾代わりにされては困る。悪戯っ子のような顔をしているんじゃなく、本当に悪戯っ子がそのまま大人になったに違いない。
「ありがとう」
「まったくもう」
でも、正直、こういうのは悪くない。同じことを思っていたのか、顔を上げると何となく嬉しそうなユリシーズが、セラの手を再び取って歩き出した。
天幕に二人が戻ると、そこにはアキムとファンニの姿はなかった。セラが毛織の敷き布の上にちょこん、と座ると、その向かいにユリシーズも腰をおろした。まだ暖かなお茶が入ったポットが置かれたままだったので、セラは空いたカップにお茶を注ぎ、ユリシーズに手渡した。
「はぁ。せっかく会えたのに、また遠征になっちまった」
「え、また? 遠征に行っちゃうの?」
「最初はダズリング、次はレーヴェ。交代で国境警備と決まった。一ヶ月は休暇が取れるよ。団の皆も家族とかに会いたいだろうしな」
「わかったわ。あ、そういえばこれ、返さなくっちゃ」
がっかりした気持ちを顔に現さないようにしながら、セラはポケットに大切にしまっておいた、預かり物の懐中時計をユリシーズに手渡した。鷹笛も首から外そうとすると、そっと大きな手が止めた。
「鷹笛はセラが持ってろよ。俺は指笛で呼べるから」
「いいの? ありがとう! これからもお手紙やりとりできるのね」
「”大切なあなたへ。早く会いたいわ。愛していますと伝えたいから”」
「や、やだ、どうしたのよ、いきなり」
セラは女言葉で話し始めたユリシーズに驚いた。何よりも内容に驚いた。およそそんな甘い言葉を言いそうにない、恋人の口から語られる台詞に、再び床に突っ伏しそうになった。
「セラが寄越した伝言。一緒にいたマルセル達に見られて、無茶苦茶冷やかされた。おい、自分で書いておきながら、なに赤面してんだ」
「わ、私、書いた覚えがないんだけど?」
「覚えてないだと? あ、そうか、あれはセラの無意識が書かせた本音か。できれば言葉にしてもらえるとありがたいな」
「あ、あい……無茶苦茶照れる……言えない……」
「俺はいくらでも言えるのに? つれないな」
「ち、近いってば」
向いに座っていたはずのユリシーズが、いつの間にか至近距離にいることに気づき、セラは顔がますます熱くなった。するりと大きな手が頬にかかり、セラは遠慮がちにユリシーズに寄り添った。久しぶりに会ったから、面映さがどうにも拭えない。
「さっきは、人がいたからな……」
「ん」
徐々に深くなっていく口付けに、セラは堪らずユリシーズの服の袖をぎゅっと掴んだ。何度も角度を変えて口付けられるたびに、身体から力が抜けていく。
「……二度と、セラのことを離したくない。俺のそばに、ずっといてくれ」
「離さないでね。私もずっとユーリのそばにいたいから。大好きだから」
「次は愛してる、って言えよな。俺も言うから」
二人は抱きしめあいながら、顔を見合わせて幸せそうに笑った。ようやく一緒にいられる、その嬉しさを噛み締めながら。
タイトル変えました。
投稿してから浮かんでしまいました。