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妹が世界を征服したようです。 ~限定プリンは大事です!~  作者: 猫屋敷
第二章 激突! ハローワーク編!
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第26話

「ほら、どうした? 何をうずくまっている? まだ決着はついていないだろう? お前の番だ。早く運命の魔弾ヴィクトリー・ファントムをゴールに投げ込め」

「い、今さら……な、何を?」


 当然ウキョウは立ち上がらず。

 だから。


「早く投げろ。そうしなければ、今流したお前の黒歴史ブラックヒストリーを世界中に配信する」

「な!?」


 怯えた顔。訳が全く分からない。もはや彼は戦う意志など、勝利に対する意義など持ち合わせていないのだ。それなのに。


 けれど邪気眼はにたにたと相手をいたぶるように頬を上げて。

「ただし――」

「え?」

「ただしお前の放った球がゴールに入っても、お前の黒歴史ブラックヒストリーは世界中に配信される」

「は……? うぁ?」


 意味不明。ボールを投げろ、ただしゴールには入れるな。それが何になるのか。

 しかし。


「あはぁ」

「……」


 しかしウキョウは邪気眼の顔を見てしまった。そして見出してしまった。その表情の奥底に潜む、強大な悪意に。


「……そ、そうか、お前は」

「早くしろ」

「ぼ、ぼ、僕から戦う意志をもいだだけでは飽き足らず、お前は」

「早く」

「お前は……」


 そして放たれるボール。されどそれは力なく宙を泳いで何にも当たらず、何もかすめずただ地面へと落下して。


 ――お前は僕からバスケットボールに対する積み上げられた自信プライドまでも……。


 ばたん。人体が床にぶつかる音。


「……」


 それを見届けてから邪気眼は。


「あらゆるものを万差なく摘み取る光……ファイナル・タクティクス・ハイド(相手は死ぬ)……!」


 両掌を倒れ伏した長身のウキョウに向けて突き出した。けれど当然そこから何かが放たれる訳でもなく。


俺の勝ちだヴィクトリー・オブ・サンクス!」


 しかしそれでも邪気眼は満足げに笑った。

 次いで。


「それでは聖戦の旧知タクヤを助けに行くか」


 彼は最初と同じように左目に眼帯を着け、ウキョウの持っていたボールに記されていたシリアルコードを鉄の扉に打ち込んだ。

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