外伝 スセリ封印 大罪の行方
「ここは…?」
スセリは気が付けばよくわからない世界に封じ込められていた。
どこぞの桃姫並に封じ込められるのには慣れてしまった自分が少し嫌になる。
以前の封印とは違い時間が止まった世界の中で時間が動いている。
だからこうして思考もできる。
だが、なぜ動けるのだろう?どうしたら出れるのだろう?
そして――――ここはどこだろう。
疑問は山ほどある。
うつろな意識から回復する際『何か』が自分に近づいてきているのを感じて目を覚ました。
いや、『何か』ではない。この感覚を彼女は知っている。彼女の姉だ。姉がこの封印に接近しようとする。
なぜ?そんなこと考えるまでもない。彼女の解放の為だ。
「もう、逢わないって決めたのに。……ほんと、助けられてばっかりね。『昔』からずっと。」
スセリは何処が上かわからない空間で上を向く。そこには三つの紛い物と、一つの正しき『力』があった。
その『力』をスセリは知っている。何せかつては彼女自身が『大罪の魔王』だったのだ。
星戦以前にはその力を持つ者の長として戦い続けていたのだ。
そこで彼女はこの封印が何かを知る。
「………そういうことね。その力はアンタらごときが軽々しく振るっていいものではないの。」
しかし封印の中で意識を取り戻してきたスセリに反応したのか
意識が覚醒してきたスセリを再び眠らせんと封印の重圧が強まり、再び意識が薄くなる。
あと数秒もすれば再び精神的な時間も停止させられてしまう。
しかし、
「この脊椎動物どもがぁっっ!!!!」
数秒もあれば十分だ。封印自体には直接関わっていない『暴食』を封印の中から吹き飛ばすには。
普通ならそんなことはできない。でも今のスセリにはできる。
封印の内部にいて、かつての大罪の主で、『寄生・支配』の力を持つ『七つの大罪・暴食』と同等の
『まつろわざるもの』を確立したるスセリには。
「それをお姉に返しなさいっ!!」
封印の中で現在出せる全力で暴食の管理者を弾きかえる。
それが終わった時、再びスセリはその意識を闇に沈めた。
ちょうど一つの国をこの世の地獄に作り替え、
極東に向かい始めていたベルはその身体に懐かしい『力』が宿るのがわかる。
「これは…?
………待っててくださいねスセリ。今行きますわ。」




