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第7話 アイデンティティー

デュカリスという呪い

メリッサの巣の特徴としていえることは、

1、女王が常に前線行動を取る。

2、女王の旦那の影がやたら薄い。

3、食事にハチミツがよく出る。

4、飛翔能力が高い。

5、ヴェスパの中では変質性が高め。(亜種が発生しやすい)


1から3まではどうでもいい内容であるので4と5について説明する。

4に関しては、鳥類を主食とするため、空中戦闘、捕食によるスキル入手、

『空』をフィールドとする鳥類を捻り潰さんとする女王の狂気による影響。

5に関しては、場体である女王の狂気によってバランスが崩壊していることや、

女王が常に新しい力を求めていることが起因している。



いまだ幼虫であるデュカリスであるが、鳥類由来のスキルを其れなりに手に入れている。

まぁ、幼虫なので飛行関係は封印状態なのであるが……。



デュカリスにとっては食べて寝てのお姫様暮らしはそう苦でもなかったが、時折暇つぶしに歌うことにした。

そのほかにしたいことが無かったのでとにかく歌うことにしたのだ。


曲目はランメルモールのルチア。前世において好んで演奏していた曲である。

そもそもは事業を失敗に追い込まれ自分を生贄のように怨敵の息子の婚約者に充てた父親へ、

好きでもない男と結婚する、という軽い皮肉のつもりで学んだ曲だ。

無論従業員たちの為でもあったので理解はできていたのだ。納得はできなかったが。まぁそんな曲ではあったが、

今では単なるお気に入りの楽曲の一つだ。楽器でもあればよかったのだが、その身は蜂の身。楽器は自身の身体しかない。


高音に上がるところなどが難しく、肝心の見せ場となる部分はうまく歌うことができなかったが、

其れでも歌うということを知らなかった女王を含めた巣の面々からすれば、初めての娯楽音楽であった。





あの人の甘い声が私を導くの


薔薇の花が撒かれているわ


汝には天上の調べが聴こえなくて





満足のいく出来ではなかったが、デュカリスが歌い終えた時

デュカリスの後ろには母たるメリッサがいた。




「凄いわ。貴女はそんな綺麗な声をしていたのね。」




この時、初めて彼女は『デュカリス』ではなく『デュカリス』として母に認められた気がした。

だからなのかどうかはわからないがそれからたびたびデュカリスの歌声が巣に響き渡ることになる。




当初人の身よりも発声に困る身体ではあったのだが、徐々に音域を広げていった。






ハニーアーピス幼虫|(姫種) 名称:デュカリス

属性 大地 虫 弱点 水 RANK E+ Lv38


HP500 SP400 ATK230 DEF200 INT2000│(種 限界値) MAG90 RES60 DEX100 AGI35

種族特性 強力なる顎 糸射出 穴掘り 高速成長 毒耐性 毒

ハニーアーピス幼虫|(姫種) 名称:デュカリス

属性 大地 虫 弱点 水 RANK E+ Lv38


HP500 SP400 ATK230 DEF200 INT2000│(種 限界値) MAG90 RES60 DEX100 AGI35

種族特性 強力なる顎 糸射出 穴掘り 高速成長 体温上昇 毒耐性 毒

スキル 三部作の魂 遺伝2(封印) 知性大 体内磁針 飛翔能力上昇(封印)

揚力上昇(封印) 軽量化 美声 絶対音感 リズム感 ソルフェージュ

ソルフェージュ 譜読能力のこと

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