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第44話 悪魔が奏でる音

カニみそー♪カニーみそー♪KA NI MI SO♪

余りのテンションにキャラが崩壊してカニみその即興曲を歌いだすベル。

頑張れベル。世界にはまだ見ぬ高級食材が眠っているぞ。


って流れで今後も進めていくとなんかモンスターに食材レベルとか出てきそうなので、

ちょっと流れを戻す。


ロッククラブを撃破&捕食し、絶好調なベルは深い森の中に入っていった。

森の中には不思議な音色が響いている。脆弱な抵抗力の生き物はその音色や香りに引き寄せられ贄となる。


一応言っておくがベルではない。『音』関連であればすべてベルが犯人などはた迷惑な推測である。

殺人犯だって、ついでだからと他人のやった泥棒の濡れ衣まで着せられたらムカチャッカファイアーだ。


怪しげな音色の正体は、昆虫でも鳥でもなく植物。この付近に何株か生えている

ランク C+の木立朝鮮朝顔のモンスター、デビルズトランペットだ。


そのトランペット状の花から、怪しげな香りと音色をだし、引き寄せた獲物を捕食し養分にする。

今現在も哀れな兎がその聴力故に引き寄せられ、その2進化前のダチュランチュラという、

これまた根とツタで蜘蛛のようにはい回るヒルガオ系モンスター同様、いやそれよりはるかに強い毒で、

哀れな穴兎、ホールラビの精神を崩壊させる。根が一斉に絡みつき、自我がぐちゃぐちゃになったホールラビは、

方向性もなく暴れに暴れるが、錯乱した状態では逃げるための判断ができていない。

なおも根を身体に絡ませる程度の意味しかない抵抗を続け、完全に根に取り押さえられたホールラビは、

次第に上からゆっくりと迫ってきている花の一つに気付くことなく、その花に上から包まれるように捕食された。


では、そんな森に入ってベルは大丈夫だったのだろうか?

自慢にもならないが、彼女の精神力は親子2代揃って大したことが無い。

甘い香りと音色に精神を犯されそうになったら、

ゴメン、ピーっには勝てなかった。とか、しゅごぃぃ、いいのぉ、

とかなんかエロ同人でクスリでキメられちゃった当初屹然としていたお嬢様のようになる図は想像に難くない。


まぁ、結論から言うと大丈夫だった。感覚が敏感な彼女は、

ペロッ、これは青酸カリ。とかみたいな感じで少量で危険性を感知したのだ。

(ちなみに青酸カリをペロッたら大変危険なので真似しないでね。)

その後どうやったかというと、常に自分の周りに気流を発生させ周囲の花粉を吹き流し花粉と香りを吹き飛ばし、

音に関しては周囲の音をかき消すなど彼女には可能なのは言うまでもないことだ。


悪魔の吹奏楽器如きに負けるベルではない。彼女は音を支配する演奏者であり、歌手であり、そして指揮者なのだ。

デビルズトランペット達の花々に空気を送り込む。デビルズトランペットの枝が空気で膨らんでいき、

苦しくなったのかベルの送風を受けていない花からもはや演奏とは言えない空気を抜くためだけのトランペットへの吹込みが不協和音を奏でる。

不協和音をベルが許すはずもなくその花にも空気の蓋をかける。

デビルズトランペットに表情があれば苦悶そのものの表情だろうが、ベルにはそんなことは関係ない。どちらかといえば、



「たとえ苦しくなったからと言って、演奏をめちゃくちゃに終えてしまうのは、

音楽家としてどうかと思いますわ。

音楽家として全うできないのなら、

―――――――――――とっととステージから降りなさい。」


デビルズトランペットの幹が膨らみ始め、そのころにはデビルズトランペットの中の空気圧が上がりすぎてそれ以上空気を吸わなくなる。

逆に空気が漏れ始め、所々でデビルズトランペットの花々から音が漏れ始める。


しかしベルは、その程度の事では慌てない。

戯れに一つの花の上に乗るとその花の萼の下、人でいう首の部分を締め上げる。

その花にだけ送風をやめ空気を抜かしてやる。一気にそこから空気をはこうとするデビルズトランペットだが、

その送風口をベルに締め上げられ空気を一度に吐ききれない。

それどころかベルが締め具合を調整することによって『音』が『音楽』になるように演奏させられているのだ。


「中々いい音ですわね。………でも既にステージを下りたあなたに演奏する資格はないのですわ。」

そういってベルはその萼の付け根を顎で斬り落とす。そして――――


「演奏というのはこうやってするのですわ。」


ベルはその大顎を斬り落とした花の中でこするように動かしながら斬り落とした花の付け根から強力な風を送る。

ベルによるベルの為のデビルズトランペットの独奏が始まった。


「音が出しやすいということは、音を受けやすいということを知りなさい。」


音叉の実験を知っているだろうか、同様の周波数を持つ音叉を二つ用意し、片方を鳴らすとその音の振動でもう一つも震えだすのだ。

今、周囲のデビルズトランペットの花々は、全てベルの演奏するたった一つの花の影響下、いや支配下にある。

楽器に支配された哀れな音楽家たちは周囲の空気を吸い始め、一斉に破裂した。

音楽で弱者を支配していた彼らは音楽により支配されて破滅したのだ。


周囲にデビルズトランペット達だったものの残骸が散らばる。

デビルズトランペットがオニヒルガオ並みの再生力があればなんとかなったかもしれないが、彼らは音楽家の道を選んだのだ。

そして音楽に見限られ音楽によって破滅した。


「理解はしますけれど、同情はしませんわ。」


ベルは称号『悪魔の音色』を手に入れた。

ベルはスキル誘惑(弱)を手に入れた。




そういって、ベルはその残骸を食んだ。

デビルズトランペット ランクC+ 植物系モンスター 属性 大地 音 毒 草 弱点 火 風

ダチュランチュラから、プチデビルズトランペットを経由して進化する。

かなりデビルズトランペットはダチュランチュラではなくプチデビルズトランペットの種を作れるとかどうとか。

捕食方法はエグく、蠱惑的な香りと音色で引き寄せ根で絡み取り花で捕食する。

基本的にその『全体』が猛毒。毒の種類は錯乱系や神経系。即死系の毒などではないが、

人間がその葉を齧ればそれだけで意識が吹っ飛ぶ、闇組織に悪魔の薬の原料として使われることもある。

木の幹に空気を貯め、枝を通して空気を送り花から演奏する。

ベルの攻撃で風船のように破裂したが、基本的には結構丈夫。ベルの演奏で逆にトランス状態になり急激に、

その高い肺活量(というのが一番近いだろうか?)で吸い込み続けた結果であり、ちょっとやそっとじゃ割れない。

火や熱に弱いが、煙は吸わないように気を付けよう。ぱっぱらぱーになっちゃうぞ☆

ホールラビ

可愛い系の兎系モンスター。でも色はちょっと地味。

進化してホーンラビになればそれはそれで可愛くなるが、性格がツンデレっぽい(角でツンツンつくほうのツン)

ので、人の手には余るようになる。

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