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第42話 這い寄る死神

ベルが目を覚ました時にはスズムシ野郎はいなかった。ベルは見逃されたのだ。

それからベルは更なる強さを求めより強くなるために様々な獲物を殺しに周った。


最近お気に入りの待ちのアリジゴクスタイルから、再び自発的に探し回るスタイルに変わった。


夜に近くを人間の集団が通ることになった時、気付けばいつの間にか何人かが消えるという風なことも多くなった。

いつしかこの平原には音も立てずにいつの間にか、いつもニコニコ貴方の後ろに這い寄るこんと……

もとい死神の伝説が流布されるようになった。


勿論、その死神とは、サンドクリーパーもといサンドグリムリーパーに進化したベルである。



サンドグリムリーパー、それは人呼んで這い寄る死神。

その最大の恐怖は、自らの足音の振動を打ち消すことにより、高速で動きながらも一切が無音で行動できることである。

それは、跳躍音や咀嚼音までである。

気が付けば先程まで後ろにいた友人が振り抜けば化け物の口から足だけを出していたという

恐怖と体験した集落から出たはぐれ者の集団の一員であった若者は精神を病みそのことを集落のもとに戻り、

そのことを伝えた後自らその命を絶った。それから何世紀経った後も、いるのかいないのかわからないおとぎ話として、

夜中に一人歩きすると這い寄る死神に連れて行かれてしまうよと、子供たちに母親達が語り続けることになる。


アレから幾度も幾度も季節が変わりもう何回目かの雨季になった時、ベルは以前落ち葉畑があった森の方に入っていくことにした。

雨がしのげる場所が多くあるからだ。当然他にもそのようなことを考えるものはいたようで、

ベルが雨宿りの場所に行くと、先客がいたり、後から別のものが来たりしていたが、ベルが雨宿りを終えるころには、

いつもその場所にはベル一匹になっていた。なんでかって?そんなことを言わなくてもわかるだろう。


ベルは雨が嫌いだ。雨が降ると地表がぬかるむし、雨音が多く反響しすぎて今のベルではまだ周囲を特定することが難しいからだ。

これがシンフォニアワスプであった頃ならば造作もないことであったから単純に種族的なスペックが足りないのだ。


今日も雨が降ってきたので岩陰に隠れようとベルは走る。

中にはこのうっとうしい雨を歓喜するかのように鳴いているレインフロッグというカエルモンスターがいたので、

取り敢えず串刺しにしようかとカエルに接近する。


ベルが距離を十分詰め、顎を引き構える。次の瞬間レインフロッグは真っ二つになった。

ベルではない。ベルから見てレインフロッグの向こう側からハサミが伸びてきてレインフロッグを真っ二つにしたのだ。

そのハサミの持ち主は、ストーンクラブの進化系ロッククラブ。

陸生カニ型甲殻類モンスターであり、全身が硬い外骨格で覆われたモンスターだ。

ストーンクラブはベルもここ最近倒したことがあるがその進化系であるロッククラブはその大きさも威圧感も別物だ。

俺の住処に入った以上お前も殺してやるといわんばかりに再びそのハサミを構える。


「硬い殻に覆われてるからと言ってそれだけでいい気にならないでほしいものですわ。」


対するはその表皮は其れなりに堅いものの、メンタルはそう硬くないと定評のあるベルである。

陸生のカニモンスター


サンドクラブ、ストーンクラブ ロッククラブ デザートクラブ

マウンテンクラブ キャニオンクラブ ハンマークラブ グリーンホーンクラブ

等結構います。


追複曲編でどこまで出すかは未定。

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