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ゆめなかの線香花火

作者: 檸檬

夏の長い日の照り返しを


早く消したくて


打ち水し


水溜まりまだ光る緑色


畳にねころぶ


ただぼんやりとしたい夕刻


ほんのりとい草の香りが何処かへいざなう


夜を待つ あなたをまつ


魔法の畳とやらに乗って


あなたの部屋の畳の間


あの縁側あの庭


うとうとと夢うつつ


夜を待つ あなたをまつ


パチパチ燃える


ぼんやり光る


煙る 煙る


瞼に映って儚く光るもの


あれはなんだろか


すっかり涼しい夜のあの庭で


あなたと二人で線香花火


ああいいな いい灯り いい香り


目に写るのは光の舞い


あなたの横顔儚くともれば


見とれていたらすぐ消える


あなたの顔を写す為


いそいで花火に火を点ける


花火をまわして嬉しくて


私も舞ってる光の舞い


ああいいな いい灯り いい香り


じりじわと線香花火に


紅く火がともれば


じりじわと瞼の奥が熱くなる


もう身体を起こさないといけないけれど


まだまだ夢の狭間で


夜明けに溶けるまで


行ったり来たりしていたい


涙をこぼさず揺れていたい
















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― 新着の感想 ―
[良い点] 夢と現実の合間を行き来するような、独特の雰囲気があり、言葉の一つひとつが情感をもって伝わってきました。 「い草」と「何処か」をはじめ、さりげなく韻を踏んでいるところが詩を言葉としてだけでな…
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