優しいクロスおばさん
「なぁんだ、私元気なんじゃない」
リサは、身体が普通に動かせる事を嬉しく思い、思わずピョンピョンとジャンプをした。
そして、今日2度目の出発をしようと思っていると、そこへクロスおばさんが通りかかった。
「あらあら、可哀想に、ゴブリンに殺られて戻ってきたんだね」
「そうなの、ゴブリンからたった一撃喰らっただけなんだけどね。私、何も出来なかったわ。クロスおばさん、今からまた行って頑張ってくるからね」
「ちょっとお待ち、今から出発したんじゃ夜になっちゃうわよ。夜の道はとっても危険すぎるから、初心者のリサにはとても無理よ。今から行きたい気持ちは良く分かるけど、今日は諦めてまた明日頑張りなさい」
せっかくやる気満々なのに、クロスおばさんに引き止められてしまい、リサは行けなくなってしまった事にしょげてしまった。
「頑張って!!リサ元気だしなさいよ。しょげた顔なんか しないでさ、おばさんは、いつだってリサの味方だよ」
「うん。クロスおばさんありがとう」
「今日は美味しいおイモが沢山収穫出来たのよ。せっかくだから、私の家で夕飯食べてくと良いわ」残念そうな私を夕飯に誘ってくれた。
夕暮れ時、リサがクロスおばさんの家に向かうと、おばさんの家からはとても良い匂いがしてきた。
「こんばんは。リサです。夕飯ご馳走になりに来ました」
「あらあら、どうぞ。中へお入り」
中に入ると、テーブルの上にはクロスおばさんが腕によりをかけて作った手料理がずらりと並べてあった。
おイモのご飯や、おイモの天ぷら、おイモの煮っころがし、おイモのスープやおイモのケーキ等、美味しそうなご馳走だらけだった。
「遠慮しないで沢山食べてってね」
「うわぁー美味しそう。いただきます。」 リサはご飯をおかわりしてクロスおばさんが作ってくれたご馳走を沢山食べた。
「美味しそうに沢山食べてくれておばさんとっても嬉しいわ。作った甲斐があったわね。」クロスおばさんは嬉しくてニコニコしていた。
食べ終わると、リサはクロスおばさんに御礼をして、片付けを手伝い、一緒にお皿洗いもした。
帰り間際、クロスおばさんが「ギューっ」と抱きしめてくれた。とても暖かかった。
「女の子なんだから、絶対無理しちゃ駄目だよ。無理だと思ったら、何時でも帰ってくるんだよ。リサはおばさんの娘みたいなもんだからね。おばさんが1番に応援してるからね」
「分かったわ。クロスおばさん、本当に色々ありがとう。」リサが涙ぐんだ途端、おばさんも涙ぐんでいた。
リサはおばさんにさよならをして、家に帰ると、すぐ布団に潜り込み、眠りについた。




