10日目 ① 初めての剥ぎ取り
野外で寝ることが初めてだったが、リサは、ケルビンと一緒に、人生で初めて野宿をした。
寝袋何てものは持っていなかったので使用しなかったが、夜中になっても外の温度は下がらなかったので、途中起きる事もなくそれなりに寝る事ができた。
「ケルビンが一緒に隣にいてくれたお陰かもしれないわね」目覚めてから、隣で起きていたケルビンを見つめると、ケルビンは少し眠そうだった。もしかすると私の為に起きていたのかもしれない。
「おはようリサ、昨日は眠れたかい?」
「お陰様で、初めての体験だったけど何とか眠れたわ。ありがとう。でも、これが何日も続くとしたらっちょっとむりかも……ケルビンは寝れたの?ちょっと眠そうだけど……」
「俺は大丈夫だよ、心配してくれてありがとう」笑顔で答えた。
「因みに村《ハステ村 》まで行ければ宿屋があるからね。でも、旅にでるということは、今回みたいに、時には野宿することだってある事を覚悟しておかなきゃいけないよ」
「わかったわ」
この場所は、ゴブリンがいなかたものの、森の中である事に間違いは無く、絶対に安全であるとは言えない場所であった。鳥などの鳴き声が夜中でもしており、静かな場所でもないため野宿にはおススメしない。
でも、この先旅を続けて行くなかで同じように野宿することがるかもしれないことをリサは教わった
。
「ところで、気になってた事があるんだけど、昨日ケルビンは小さいナイフを手にして、殺っつけたゴブリンに何をしていたの?」
リサは、ケルビンがゴブリンをやっつけた後に毎回している行為をずっと不思議に思っていたので、出発前にケルビンに質問した。
「ナイフを使って、肉や皮を剥いで集めてるんだよ。こうする事で、食材になったり、剥いだ肉や皮を交換してお金を貰ったりするんだ。もしかして、俺に聞くと言う事はリサはまだやったことがないの?」
「うん……そもそもナイフ持ってないし、食材やお金になる事も知らなかったわ」
「それなら俺が倒した後にリサもやってみるといいよ。これ使ってないからあげるね」ケルビンが余分に持っていたナイフをリサに手渡した。
「ありがとう」
出発してすぐゴブリンに遭遇する。リサがケルビンの後ろに隠れる間にゴブリンは倒されていた。其の後、ケルビンに教わりながらぎこちない手つきで初めての剥ぎ取りを行った。
「やったー‼ 剥ぎ取りが私にもできたわ、ケルビン教えてくれてありがとう」
リサはこんな自分にも出来た事がとても嬉しかった。
「でも、教えて貰いながらだったから出来たのよね。一人では難しそうね、私一人で出来るようになるかしら……」
「コツをつかめば簡単だよ、リサにだって一人でできるさ」
ケルビンはリサを励ましながら、歯を見せて笑ってくれた。




