9日目 ② 初めてのゴブリン退治
9日目
部屋の窓から外を見上げると、太陽が真上にあり、正午であることが確認できた。「もうこんな時間なのね。でも今日は出発するわよ」
クロスおばさんから貰った金のスプーンを布でくるみ大切にしまうと、リサは昨日マゼルと一緒に作った防具を装着して鏡の前で確認する。「やっぱり、ちょっとダサいわね」今はお洒落なんて気にしてる場合じゃないけれど、お洒落は女の子であるリサにとって、とても大事な事だった。
「でも、今は文句なんて言ってらんないわ。ゴブリンから身を守るための防具ですもの。これから、魔物退治をしに行くのに、見た目を気にしてはいけないわ」鏡に映る自分の姿を気にしてしまった事に少し反省をした。
リサは武器となる鍬を手にすると、家の戸締りをしっかりしてから、 自分の家のすぐ横にあるスタート地点へと向かった。
スタート地点から次のハステ村まではとても長い一本道となっている。毎回、ゴブリンに殺られてスタート地点まで戻されてしまう為、リサはまだ一度もハーネス村まで辿り着いた事が無かった。
それでも、何度か行っているので、ここからの一本道が森の中を通るようになっている事は知っていた。何故なら、いつもこの森の手前でリサはゴブリンに遭遇するからだ。
「ゴブリンが住んでいる森なのかもしれないわね。でも、今日は殺られたりしないわよ」防具を装着しているせいか、何時もより心の余裕があった。
何時ものように見慣れた景色を多々ひたすら歩いていくと、目の前に突然ゴブリンが現れたので、リサは足を止めた。
「今日の私は何時もの私じゃないわよ。簡単に殺られたりしないんだからね。私の強さを見せてあげるから覚悟しなさい!!」
リサは恐れる事なく鍬を構えてゴブリンに立ち向かって行った。
目の前にいるゴブリンは木の棒を持っている。標的であるリサを確認すると、木の棒を振りかざし飛びかかって来た。
次の瞬間肩に「ドスン」という衝撃を感じ、ゴブリンの一撃を喰らってしまった。
「痛いっ……」
思わず肩に痛みを感じで声が出てしまったが、リサは殺られてなんかいなかった。
「ラッキー!! 私いきているわ。見てなさい今度はこっちの番よ」手にしている鍬を構えてゴブリンに反撃を開始する。
ゴブリンの頭を潰そうと、持っていた鍬を振りかざし、勢いよく降り下げると、ゴブリンの頭に難なく命中させる事がで来た。
目の前にいたゴブリンはバタンと倒れ、死に絶えた。
「殺ってやったわ」リサは目の前の光景を確認し、少し震えるも、気分が良かった。




