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詩、あるいは詞

電池

作者: 志賀飛介

そうだね

もういいかな

初めからなかったことにすれば

自分を騙すのだ

今まで通り


昨日のことは良く覚えていない

覚えるのは苦手なんだ

昨日の主人公は僕じゃなかったかも知れない

そんな風にも思える


もうすぐだよ

もうすぐだよ

電池が切れたその後のことは

僕にはよく分からないんだけど

今はただ眠りたい


そうだね

もういいんだよ

やる気があったわけじゃないから

全てを止めるのだ

簡単なこと


昔のことは良く覚えていない

悪くはなかったと思う

記憶の中にある僕は本当に現実なのだろうか

それぐらいぼやける


もうすぐだよ

もうすぐだよ

電池が切れたらそれで終わるの

最後の力を振り絞って僕は

電気を消した


暗い部屋に響くのは

僕の小さな鼓動の音

小さな僕に流れるのは

残り少ない命


怖かったよ

怖かったよ

電池が切れたその後のこと

暗くて静かで寂しくて

触れただけで震えてしまった

残り少ない電池をもう一度温めて

それから眠りについた


気持ちが弱った時、電池が切れるみたいにだんだん体が動かなくなって、何も出来なくなっていく。

まさに電池切れですね。


電池が切れたら充電しないといけません。


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