プロローグ 生徒会長の言葉/プロローグ
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「魔法― それは人類の夢であり、憧れ」
「不可能を可能にし、世界の理を尽く破る超常の力」
「魔術や鬼道とも呼ばれたそれは古来より空想や伝説に多く語られ、その殆どが迷信と思われていました」
「しかしその考えは20年前のある日に打ち砕かれることになります」
「魔力をもつ人間の誕生。それが初めて認識されたのです」
「最初の魔力所持者が生まれてから、あとを追うように次々と魔力をもつ人間が生まれ、遂には世界人口の1/3が魔力を持つようになってしまいます」
「当然といえば当然のことですが、いきなり強大な力を持った人間は混乱したり、その力を犯罪などに悪用したりといった事例が爆発的に増えてしまいました」
「各国はこの事態を踏まえて、魔法の存在を公式に認め、魔力を幾つかの属性に分けました」
「そして、いまだ謎につつまれている魔力の研究と魔力保持者の犯罪を取り締まる魔法警察育成のために作られたのが日本にある『ソーサレス魔導学園』なのです」
「試験的に作られたとはいえ、世界中から魔力保持者が集まってきます」
「本校は独自のクラス分けをしており、魔力が高いものから―……」
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例えば僕が最強の力を持っていたとして、自惚れずにその力を世のため人のために使う事が出来るだろうか?
例えば僕が最弱の力しか持っていなかったとして、どんな状況にもめげず、格上の相手にも立ち向かえる勇気があるのだろうか?
何かを選択する時は迷うときもあるし、最初の考えと実際にすることは違う時もあるだろう。
友人や尊敬する人を意見を聞いて、それを参考にするのも良い手だ。
迅速に重大な『選択』を迫られる時は殆ど無いと言って良いだろう。大抵の『選択』には避難路や逃げ道があると僕は思う。
どんなに考えても、どんなに自分以外の意見を参考にしても、最終的に『それ』を決めるのは僕自身だ。それは揺るがない事実のはず。
でも本当にそうだと言えるのだろうか?
他人の意見に耳を傾けるフリをして。
一時の魔が差したと言い訳をして。
僕はリスクを避けているだけではないのだろうか?
僕には果たしたい誅がある。守りたいものだってある。
もしもその両方を『選択』の餌食にされたとしたら。あるいは人生の岐路だと言われ、第3の道を示されたら。
それには逃げ道などない。誰かの意見も聞くことはできない。
本当の本当に自分で決める時。
僕は僕でいられるのだろうか?