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紅碧の勇者  作者: マムマーム
0章 ~プロローグ~
1/3

1眼 選ばれし人間

皆さんマムマームと申します!

この作品は処女作で、色々と拙い所もあると思いますが、ゆっくりとお付き合い下さると嬉しいです!

感想やアドバイス等も是非お待ちしてます!


それでは!!


「…………はい?」


気が付けば大草原。

…自分でも何を言っているのか分からない。

俺は遠山 裕也(とやま ゆうや)

日本の東京に住んでいて極々普通の高校二年だ。

今日も平日で、いつも通りに学校の準備を終えて玄関から外に出た…はずなんだ。

なのに何で家から出たら一面なーんにも見当たらないのどかな草原なんだ??

俺は自分の格好を見てみる…うん、俺の通う学校の制服だな。

そして今だに背負っている通学鞄…に?


(なんか紙切れが挟まってる…?)


見覚えの全くない半分に折りたたまれた紙が、少し開いたチャックに差し込まれている。

普通課題のプリントなんかをこんな中途半端に入れない。

ていうか、そもそも昨日はプリント類の課題は出てないはずだ。


(…あ、怪しい)


今の俺に置かれている状況で唯一の手掛かり。

これは…調べるしかない。

俺は一旦(いったん)鞄を地面に置いて、紙を手にする。


(何々…『まずは、突然異世界(・・・)【アルバーヤ】に飛ばしてしまい謝らせて下さい。そして、貴方はこの世界の‟勇者”として選ばれました!…と、いきなり言われても意味が分かりませんよね?私にも色々と都合があって、手紙での挨拶と最低限の説明を書き添えました。まず_____________神様より』……って!意味が分からねぇーよ!!)


混乱した頭で何とか読み切ったのを、もう一度整理してみる。

1.俺はこの異世界、アルバーヤに勇者として召喚された……神様とやらに。

2.アルバーヤは、魔法が発達した世界であり、モンスターや異種族も存在している。

3.俺がアルバーヤに召喚された理由は、‟魔王”討伐…らしい。

4.俺は勇者という存在であるため、身体能力や魔力量、潜在能力があり得ない程のオーバースペック…らしい。

5.魔法は、各々の魔力量と創造力で0にも100にもなる…。

6.魔王討伐が俺の唯一の指名で、それ以外は自由にアルバーヤを旅して満喫していい…。

7.最後に、この手紙は読み終えたらその場で消えて、必要最低限のアイテムに変わる。


俺が頭痛する頭を抑えながらまとめ上げると、説明通りに手紙は光?になって消え、ドスドスと黒い刀や飲食料、パンパンに膨らんだ野球ボール位の布袋、そして何故か手鏡が地面に落ちた。

俺は深い深いため息を一つ吐き、気持ちを切り替える。

正直手紙の内容はツッコミ所満載で、こんなの夢だと一蹴したい。

だけど…実際に手紙は消えて、内容通りにアイテムが目の前に散ばっている。


(夢じゃなくてれっきとした現実なんだろうなー…)


と、心の中で愚痴をこぼしながらも、気怠げにしゃがんでアイテムを拾う。

アニメやゲームの曖昧な知識で、革で作られた鞘に納められた刀を左腰に外れないように引っ掛ける。

そして、飲食料を鞄に仕舞い込んで、布袋の中身を確認する。


(これは…金貨か?!)


そう、大量の金貨がジャラジャラと溢れんばかりに詰められている…が、金貨の金額が分からないのでひとまず鞄に入れる。

最後に…謎の手鏡だ。

鏡を覗いたら吸い込まれるなんてドッキリは勘弁だと思いながらも、意を決して自分のなんの特徴のない顔…を?


「え?目、目が?!目がぁ?!!」


ど、どういうことだ?!

俺の、俺の黒い目が……右が紅色、左が碧色に変わってやがる!

と、それ以外に俺の体が変わってないかを上手く手鏡を使いながら調べてみるが…。


(結局目の色以外は変化なし)


いつも通りの平凡顔に、多少長めの黒い髪。

…正直、今の所は目が痛む様な実害はないから保留することに。






♦ ♢ ♦ ♢ ♦


その後、自身のオーバースペックとなったらしい体と、魔法とやらの検証をしてみた結果…。


(…オーバースペックってレベルじゃねぇーー!!!!!!)


軽く拳を握って地面に叩き付けたら、どれくらいの広範囲だろうか?

超巨大な隕石が落ちてきたと言われても、普通に納得してしまう程のクレータができたのだ。

その現実に暫く放心状態だったが、もう逆に開き直った俺は魔法を使ってみようと瞼を閉じて想像してみる。


(右手に手の平サイズの火球を集めるイメージで……っ!)


言葉では表せないような感覚が右手に溜まってゆくのが分かる。

そろそろか?と閉じていた瞼を開く_______。


「……へ?」


完成した魔法。

が、俺が想像していた手の平サイズの火球なんてのは目の前には存在していなかった。

そんなちゃっちな火球じゃなかった。

グゥゥゥゥゥゥォォォォォォオオオオオオオオオオオオ!!!!!!!!!と、小さな太陽が吠えている。

俺はその時、悟った顔をしていただろう。


(魔王討伐?異世界ライフ?なにそれ??そ・ん・な、ことよりも……)


「まずは自分自身の為に修行だぁぁぁああ!!!!!」


こうして俺、遠山裕也は、大草原から荒地に変わり果てたここで過酷な修業を始めた。





___続く___











改めて、よろしくお願いします!

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